怖るべき子供たち の商品レビュー
ジャン・コクトー『怖るべき子供たち』角川文庫 残酷は子供なのか 子供は残酷なのか ゴールディングの「蠅の王』を読んだとき、そんなことを考えた。 本作『怖るべき子供たち』とは あらゆる子供たちは怖るべき存在なのか 怖るべき存在としての特定の子供たちなのか 子供を怖れる大人...
ジャン・コクトー『怖るべき子供たち』角川文庫 残酷は子供なのか 子供は残酷なのか ゴールディングの「蠅の王』を読んだとき、そんなことを考えた。 本作『怖るべき子供たち』とは あらゆる子供たちは怖るべき存在なのか 怖るべき存在としての特定の子供たちなのか 子供を怖れる大人 大人に怖れられる子供 著者が阿片中毒の治療のために入院した際に書き上げた作品。 読み進めるのに骨が折れる。
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訳が日本語として不可解に過ぎ、前半は読み進めること自体が苦痛であったが、後半から盛り上がる場面があったため何とか読了した。 白い球から始まる姉と弟の陶酔と執着が織りなす結末は黒い球によってもたらされ、その2つの球を授けた者については物語を通して常に悪魔的な印象が強かった。一方...
訳が日本語として不可解に過ぎ、前半は読み進めること自体が苦痛であったが、後半から盛り上がる場面があったため何とか読了した。 白い球から始まる姉と弟の陶酔と執着が織りなす結末は黒い球によってもたらされ、その2つの球を授けた者については物語を通して常に悪魔的な印象が強かった。一方、姉と弟を客観的に見ていた2人の人物がいたが、彼らについてはこの小説においては引き立て役に過ぎず、「子供部屋」の真の住人とはなりえなかった。 姉と弟(そして弟の心中にある悪魔的な人物)を中心とした子供部屋という閉鎖空間での結末は、物語を通して感じられる当作品のモノクロ加減を脱し、まさに表紙の鮮烈な赤色が一瞬だが感じられた。よく「子供は天使のようなものだ」という表現するが、一旦悪魔の手にかかれば天使は堕天使になりかねず、当作品を通じては天使が内包する「悪」が際立って見え、そこに怖ろしさがあるように思えた。
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面白かった。今の私の恋愛感情のあれこれがあったから、とんでもない混沌なはずの彼らの気持ちにすごく共感できた。 ところでミカエルが登場して死んだ意味。
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「子供たち」とは、本当の意味での子供ではなく、大人になりきれなかった大人のこと。彼らは、意外と私たちの身近なところにも存在しているのかもしれません。「大人」には、そんな「子供たち」を探し出す義務があるのです。
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閉じられた世界で完結しようとした幼い姉と弟。 子供だけに特権的に許された身勝手な奔放さを、長じた後も手放すことのできなかった2人の生涯。 ……う〜ん、私はこの作品に魅力を感じることはできませんでした。10年前に読んでも、きっと今に近い印象を受けただろうな、という確信だけがありま...
閉じられた世界で完結しようとした幼い姉と弟。 子供だけに特権的に許された身勝手な奔放さを、長じた後も手放すことのできなかった2人の生涯。 ……う〜ん、私はこの作品に魅力を感じることはできませんでした。10年前に読んでも、きっと今に近い印象を受けただろうな、という確信だけがあります。 う〜ん、フランスが悉く私を寄せ付けないな〜何でだ〜(笑)。 まとめようにも自力では出来そうになかったので、今回もAmazonから引用〜( ^ω^ ) 未開なそして新鮮な、善悪を識別することの出来ない子供たちの本体は、ちょうど阿片の場合に似ている。 同性愛、盗み、虚偽、毒薬、百万の富を濫費する無目的な混乱の中に子供達の官能が露出している。
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巻末の解説にもあったが、白い玉(雪玉)で始まり黒い玉(毒薬)で終わる悲劇と表現するとすっきりするか。白い玉は主人公ポールを子供部屋へと閉じこめるためのもの、そして黒い玉は彼を永遠にそこから出させないためのもので、いずれも投げつけたのはポールが少年時代に信奉していたダルジェロという...
巻末の解説にもあったが、白い玉(雪玉)で始まり黒い玉(毒薬)で終わる悲劇と表現するとすっきりするか。白い玉は主人公ポールを子供部屋へと閉じこめるためのもの、そして黒い玉は彼を永遠にそこから出させないためのもので、いずれも投げつけたのはポールが少年時代に信奉していたダルジェロという友達である。とすると、陶酔は人の心を、大人のー秩序立てられたー世界から遠ざけ、子供のー混沌としたー世界へ繋ぎとめ、その心のまま大人になったポールは死ななければならなかった...ということだろうか。いずれにしても、全編を通して子供時代を混沌・無秩序と、大人(世間?)を理性・秩序と結びつける考えが支配しているのは確か。1929年の小説、にしては幼少心理の解釈に乏しすぎないか。いや、ギリシャ的な悲劇を志向しているのだったか。あるいは現代が子供を重く扱いすぎているのであって、本来こういうものであったのか。ーーー子供の心に空想に耽りがちな不可解さは確かにあると思う。しかしそれを大人のルールに当てはめて無秩序とみなすのは違う気がしてならない。彼らには彼らなりのルールが、秩序があるはずなのだ。あったはずなのだ、僕らにも。
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読んでみたいと思ってたこともあって、ジャケ買い。失敗した。 海外の古典は光文社の新訳がいいと実感したばかりだというのに。 激しく後悔。作品自体の良し悪しに言及できないほど訳が…。 フランス語ができないので、あまり強いこといえないけれども、 日本語として意味が通じない。読んでいてス...
読んでみたいと思ってたこともあって、ジャケ買い。失敗した。 海外の古典は光文社の新訳がいいと実感したばかりだというのに。 激しく後悔。作品自体の良し悪しに言及できないほど訳が…。 フランス語ができないので、あまり強いこといえないけれども、 日本語として意味が通じない。読んでいてストレスだった。 私の読解力がないのかもしれない。 例えば、 「エリザベートは風呂に入りたかった。ポールもまたそうであった。彼らの冷酷な怒りや、反目や、いきなり乱暴な音を立てて力任せにドアをあけたてすることなども、要するに、入浴に直接原因して いるのだ。ポールは海藻のように水面に浮かびながら、湯気の中の 天使のように有頂天になっている。この沸騰した入浴はエリザベートを激昂させる。そして、足蹴制度の端緒となった。」 あまりに意味がわからないので、他の訳を参照したところ どうやらエリザベートとポールは結局一緒に風呂に入って、 向かい合わせにバスタブにつかっている。喧嘩をしていて、 お互い湯の中で足で蹴りあっている。 その後もこういった蹴りあいの喧嘩が(風呂以外でも)行われた ということらしい。わかるかー!! そのうち別の訳で読み直すかもしれないけれど、とりあえず お腹いっぱい・・・。
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永遠の子供の部屋の物語。 最近ちょうど子供だけの閉じられた世界について考えていたので、 参考にもなった。
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子供であるが故の残酷さ、がある。 明確な自覚もないままに、世界の全てが遊戯となって彼らの目には映るのだろう。 なんて書いてみましたが、前半部分は結構読むのだるかったです。 でも後半に進むにつれて、面白くなっていきます。 ちょっとネタバレ?になるかもしれませんが ダルジュロ・・...
子供であるが故の残酷さ、がある。 明確な自覚もないままに、世界の全てが遊戯となって彼らの目には映るのだろう。 なんて書いてみましたが、前半部分は結構読むのだるかったです。 でも後半に進むにつれて、面白くなっていきます。 ちょっとネタバレ?になるかもしれませんが ダルジュロ・・・死神 エリザベート・・・聖女 として理解すると、また面白いと思います。 本編を読み終わったあとの解説も読んでみてください。
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これも読む必要があったから読んだのだけど、 わたしこの本好きだわ。 ちょっと落ち着いたらもう少しちゃんと読んでもう一度感想を書こう。
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