しゃぼん玉 の商品レビュー
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ひったくりを繰り返しながらしゃぼん玉の様に漂浪する主人公の青年。ある日、バッグをひったくろうとした女性をほんの脅しのつもりで握ったナイフで誤って刺してしまう。そのまま盗んだバイクで逃亡を繰り返した末に行き着いた先は、九州の片田舎。道端で怪我をしていたお婆さんを助け、そのまま村に転がり住んでから、徐々に主人公は変わり始める。結構人を殺すのに躊躇しなさそうな描写を何回もしていたので、そう簡単に更生できるかいな、と何回か現実に引き戻される間もあったが、なんだかんだいって良い話。文章もシンプルだし、ストレスで疲れきっている時に読むと良いかもしれない。
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九州の山奥が舞台とのことで、気になって読んでみました。 読後の爽やかさが凄く良かった。 最近、読書から遠のいていたのですが この本がきっかけで色々読んでみようと思えるような、 そんな素晴らしい本でした。
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綺麗にまとまった。 最後、翔人が刑務所から戻ってきたときに おばあちゃんがまだ生きてて良かった。 なんというか、グレてる少年少女に 読んで欲しい本。(←読むわけない。笑) そういえば、 老人ばかりの田舎で突然おばあちゃんと暮らすようになるのは 亜人に似てますなあ。
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夜一気読み。良かった…ラストは泣いた…。 ひったくりを繰り返し、ついには殺人を犯した(と思い込んだ)青年が、ひょんなことから宮崎の山奥で暮らすうちに、大事なものを見つけ出すというストーリー。大筋はちょっと『天国はまだ遠く』に似てるけど、はるかに良かった。田舎が自分もそうなだけに、リアルに想像できるっていうのもあるかも。 いずみと暮らしてるばーちゃんがいんだよー。「ぼうは、ええこ」って…。いずみがばーちゃんに「死なねえで、いてくれねえかな。あのー俺が、戻ってくるまで」って言うあたり、もうじーーんときたよ、ホント。
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ひったくりや強盗を繰り返し、ヒッチハイクで逃亡中に運転手を脅して逆にトラックから投げ出され、真っ暗闇の山中に置き去りにされた翔人。ようやく夜が明けたとき、はじめに出会ったのは怪我をした老婆だった。 請われるままに助けたことがきっかけで、その家に住みつくようになった翔人だったが、金...
ひったくりや強盗を繰り返し、ヒッチハイクで逃亡中に運転手を脅して逆にトラックから投げ出され、真っ暗闇の山中に置き去りにされた翔人。ようやく夜が明けたとき、はじめに出会ったのは怪我をした老婆だった。 請われるままに助けたことがきっかけで、その家に住みつくようになった翔人だったが、金目のものを奪って逃げようと思いながらも老婆や村人たちのペースにのまれ、機を逃し続け…。 はじめは読んでいて気分が悪くなるくらいの小悪党だった翔人が、次第に自分を見つめ直していく過程が至極自然に描かれる。時に小悪党の考えが頭をもたげ、行きつ戻りつしながらやがて行き着く先。ラストは涙が止まらなかった。久しぶりに「いい話」を読んだなぁという気分。
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都会の中で育ち荒れた生活の中で通り魔や強盗傷害を繰り返し逃避行していた少年。 そんな青年が環境を変えたらどんな人に変わっていくのかと思いましたが、事情を知ってか知らずかの老婆の屈託のない温かさ、本当の父親でもないのに懐が広くて昔堅気の老父。 そして山仕事や祭りの準備を通しての村人...
都会の中で育ち荒れた生活の中で通り魔や強盗傷害を繰り返し逃避行していた少年。 そんな青年が環境を変えたらどんな人に変わっていくのかと思いましたが、事情を知ってか知らずかの老婆の屈託のない温かさ、本当の父親でもないのに懐が広くて昔堅気の老父。 そして山仕事や祭りの準備を通しての村人との触れ合いにより、心も身体もいつしか自然にときほぐれ これまでにない人間らしい生活と人間らしい心に変わっていくところがなんともほろりとさせられてました。 老父の言葉のように人間はいつになっても 心根があれば変わるものなどだと思いました。 青年と老父は同じ男性ということもあり、 今まで行き場のない心がこの自然環境が変化させて、 今まで考えてみなかった本当の家族の事や自分の将来なども考えるようになり全ての考え方や行動も変わっていくのが自然に芽生えてくるというのがとても見事でした。 宮崎弁がここでは良い味を醸し出してより温もりを感じられました。 エピローグがあると思わなかったので読み進めたら、 更にこれまでにない成長した姿になっていたので とても爽快なり微笑ましかったです。 今の世の中世知が無く殺伐とした世の中なので、 しゃぼん玉のような生活を送っている若い世代の人達に 多く読んでもらえたら良いなと思える作品です。
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荒んだ生活をしていた主人公、伊豆見翔人が、九州の山奥の村で暮らしていくうちに、老婆や村人の愛情により改心していく様をつづったストーリー。 読み始めたら止まらなくなり一気に読破。主人公はこの先どうなるのかが気になって、最後の方は涙なくしては読めなかった。 大事にしたい人ができた...
荒んだ生活をしていた主人公、伊豆見翔人が、九州の山奥の村で暮らしていくうちに、老婆や村人の愛情により改心していく様をつづったストーリー。 読み始めたら止まらなくなり一気に読破。主人公はこの先どうなるのかが気になって、最後の方は涙なくしては読めなかった。 大事にしたい人ができたからこそ、「けじめ」をつける気になった主人公。村を去ってからの物語もエピローグに書かれており読後感もよかった。
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なんかすごくいい話で終わってよかったと思う。この本を手にしたのは自分の住んでる町に近く、私も椎葉村に行ったこともあり、面白そうだったからだ。だから、民放が2局しかないのも、高校がないのも不思議に思わなかった。内容も素晴らしい。自暴自棄に陥っていた少年が宮崎の山奥で、老人と生活するうちに次第に自分の人生を振り返り改心していくとう話だが、主人公の「翔人」の心理描写をうまく描いてある。最後には私もちょっとホロッとしてしまいました。やっぱり、人間って素晴らしいなあと思わせる小説です。
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・・・・物語に新しさはないし、展開もラストも思ったとおりに進んでいく。 さらにいうと登場人物に魅力を感じない。 作家がこの人物たちに魅力を感じているのかな? それとも魅力云々を考えないで淡々と描く性質なのかな。 この作家よくわからない。 なんだろうこの作家、達者な作家たちの文章の...
・・・・物語に新しさはないし、展開もラストも思ったとおりに進んでいく。 さらにいうと登場人物に魅力を感じない。 作家がこの人物たちに魅力を感じているのかな? それとも魅力云々を考えないで淡々と描く性質なのかな。 この作家よくわからない。 なんだろうこの作家、達者な作家たちの文章の中に潜むべきリズムがほとんど感じられず、非常にうまい作文を読んでいるかのような。 特に良くないのが「台詞」。 陳腐な台詞がはさまれすぎていて、途中台詞だけで鼻白んでしまう。 私は自分から進んでこの人を読むことはもうないと思う。
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内容的には普通。オチも想像がつく。けど、それが良い。 そして、母親のお婆ちゃんを思い出した。厳しく、優しい人だったなーと思い出す。物凄く懐かしく思えた。 最後に…女性の偉大さに感服。
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