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かたみ歌 の商品レビュー

3.7

282件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2011/01/28

「世にも奇妙な物語」でドラマ化された「栞の恋」の原作が読みたくて、それが収録された短編集を読んでみた。このドラマを見るまで、朱川湊人という作家のことは知らなかったし、この人の作品を読むのも、今回が初めて。 収録されたそれぞれの物語自体は、なかなか魅力的に感じる作品もあったのだけ...

「世にも奇妙な物語」でドラマ化された「栞の恋」の原作が読みたくて、それが収録された短編集を読んでみた。このドラマを見るまで、朱川湊人という作家のことは知らなかったし、この人の作品を読むのも、今回が初めて。 収録されたそれぞれの物語自体は、なかなか魅力的に感じる作品もあったのだけど、どうも文体というか、表現のしかたや言葉の選び方とかが自分に合わないようで、登場人物や作品世界に気持ちを乗せられない。だから好きになれなかった。 収録された作品の中では、やはりドラマ化された『栞の恋』が素敵だった。古今東西よくあるシチュエーションだけど、文字をやりとりする媒体に「古本に挟まれた栞」を選んだところが本読みにとってなんとなく琴線に触れる気がする。それでも、原作よりドラマ版のほうが良いと感じてしまったのが残念。 根本的な部分で、こういう露骨に昭和ノスタルジーを武器にしたような作品って、自分には合わない。自分は昭和にノスタルジーなんて感じない。だから舞台や背景に昭和ノスタルジーがないと成立しないような「良さ」には感情移入できない。 テーマの選び方自体は悪くないのに文体の合わなさと露骨な昭和ノスタルジー表現が物語を味わうことを阻害した残念な作品集だった。自分にとっては。

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2011/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うっかり読了。 朱川さんってあまり知らなかったけど、直木賞作家なのですね・・・ アカシア商店街を舞台として、話同士がリンクしていく短編集。 前に『世にも奇妙な物語』の作家特集みたいなやつでドラマ化してた「栞の恋」はここからとったんですね。 そのストーリーが気に入って、読んでみたい、とは思ってたんだけど、なかなか腰が上がらず、やっと。勢いで。 全体的には好きなんですが、こう短編向きじゃない文章の流れ方だか是非長編を読みたい。のですが、ホラーっぽいこともなくはないので、ちょっと考え中。 鏡の偽乙女だっけ?あれがもう表紙で気になるんだけどなぁ。

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2011/01/20

昭和40年代頃の商店街を舞台とする幽霊にまつわる短篇集です。 幽霊のお話ですが怖さよりも、悲しさや切なさが伝わってきます。 時期を前後する短編がつながっていき、 最後の短編「枯葉の天使」でほっこりとさせてくれます。

Posted byブクログ

2011/01/15

不思議な話だった。 何だろう 読んでると 本当に起こりそうな感じがしてきて… 一作一作読み終えたあとにぼーーっと考えてしまうというか…取り憑かれてる?みたいな。 死について真剣に考えてしまいました。

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2011/07/15

朱川湊人せんせ、初挑戦。東京の下町アカシア商店街におこる”トワイライゾーン”。じんわり怖くて、じんわり切ない7つの短編連作集。白熱灯の淡い光が似合います。我が家の飼い猫が愛おしくなった「ひかり猫」が一押しです。

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2011/01/04

帯に涙腺崩壊と書かれていましたが涙腺は崩壊しませんでした!笑 しかし、暖かく、昭和の雰囲気が出ていたのと街の描写が伝わってくるのが良かったです。 世にも奇妙な物語みたいな感じでした。

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2011/05/08

世代が違うのでね、掴めないところもあったんだけど、昭和ってこんなかんじだったんだろうな。怖いはずなのに、妙にこれはありだなって思ったりした。

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2014/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

60歳前後の方ホイホイな一冊。 母から渡されました。 私は自分の親の青春時代(高度経済成長期)に憧れているので。 紫陽花の頃 もろサボテンの花。 夏の落とし文 ぞぞっと来ますね…。 兄弟の設定自体はありがちだけど、幼い兄の強さが切ない。 栞の恋 サリー=岸辺一徳…。 万城目さんのホルモー六景の長押のとちと似てる。 朱鷺色の兆 これが一番好き。 悪くはなかったけど、泣かせようって感じがしなくもないな。

Posted byブクログ

2011/01/04

アカシア商店街で起こる不思議な事件。 昭和の古き良き時代のノスタルジック ホラー。 怖いんだけど、ちょっと心が温かくなったりもする。 *********************************************************** 内容(「BOOK」デ...

アカシア商店街で起こる不思議な事件。 昭和の古き良き時代のノスタルジック ホラー。 怖いんだけど、ちょっと心が温かくなったりもする。 *********************************************************** 内容(「BOOK」データベースより) 不思議なことが起きる、東京の下町アカシア商店街。 殺人事件が起きたラーメン屋の様子を窺っていた若い男の正体が、古本屋の店主と話すうちに次第に明らかになる「紫陽花のころ」。古本に挟んだ栞にメッセージを託した邦子の恋が、時空を超えた結末を迎える「栞の恋」など、昭和という時代が残した“かたみ”の歌が、慎ましやかな人生を優しく包む。 7つの奇蹟を描いた連作短編集。

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2019/01/16

帯の「涙腺崩壊」はなんか違うなぁと思った。というかこの本の良いところは「泣ける」ところなんかではない。 死者と交錯しながら、ちょっと不思議で怖い、生きている人間の日常の業を描いていて、染み込んでくる。昭和の商店街という舞台がなおさら良い。 世にも奇妙な物語でも実写化された「栞の恋...

帯の「涙腺崩壊」はなんか違うなぁと思った。というかこの本の良いところは「泣ける」ところなんかではない。 死者と交錯しながら、ちょっと不思議で怖い、生きている人間の日常の業を描いていて、染み込んでくる。昭和の商店街という舞台がなおさら良い。 世にも奇妙な物語でも実写化された「栞の恋」は、この連作としてよりもこの一話だけで輝いていると思った。

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