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そして誰もいなくなった の商品レビュー

4.2

98件のお客様レビュー

  1. 5つ

    37

  2. 4つ

    37

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2023/07/03

アガサクリスティは、僕の青春を大きく支配した作家だ。  僕の感性の全ての基準はクリスティの物語に準拠し、その結果、本来なら楽しめるべき物語も彼女のものと比較してしまい、素直に評価出来なくなってしまった作品多々。  その僕が、彼女の作品で、おすすめする数冊の一つが「そして誰もいなく...

アガサクリスティは、僕の青春を大きく支配した作家だ。  僕の感性の全ての基準はクリスティの物語に準拠し、その結果、本来なら楽しめるべき物語も彼女のものと比較してしまい、素直に評価出来なくなってしまった作品多々。  その僕が、彼女の作品で、おすすめする数冊の一つが「そして誰もいなくなった」だ。  映画やドラマは原作と結末がちがうんだ。  そして、原作の結末、最後の締め方が、ものすごく美しい作品なんだ(ハッピーエンドがミステリにとっては一番の天敵。)これは、よく原作贔屓のファンが言うそれではない。本当にそうなんだ。  内容についてはネタバレになるので説明はしない。  概要だけ語るなら、この作品はクローズドサークルのお手本のような作品で、設定やプロットがたくさんの作家に参考にされている。しかし、他者の作品を見た後にこの作品をを読んでも、はるかに完成度が高く、童謡をモチーフにした連続殺人、絶海の孤島、謎の支配人等一つの作品として様々な要素が美しくミックスされている小説だ。  間違いなくミステリの世界でも5指に入る作品だ。  僕の人生はこれから数十年あるだろうが塗り替えられることはないだろう。

Posted byブクログ

2023/06/15

まえがきにアガサ・クリスティーの孫が本書を読んで震え上がったという話がある。 死神の宣告、迫りくる死、法で裁くことのできない罪を犯した人々、極限の精神状態は読者に恐怖を与える。 本書の真意は道徳感にあるように思う一方で、胸がスカッとするような話では決してない。 狂気は人の罪...

まえがきにアガサ・クリスティーの孫が本書を読んで震え上がったという話がある。 死神の宣告、迫りくる死、法で裁くことのできない罪を犯した人々、極限の精神状態は読者に恐怖を与える。 本書の真意は道徳感にあるように思う一方で、胸がスカッとするような話では決してない。 狂気は人の罪を乗り越えて、ただひたすらにおぞましい。

Posted byブクログ

2023/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

名作とよく聞くが読んだことがないので手に取った。とても面白かった。外との連絡手段が途絶えた島で10人が次々と順番に殺されていく…インディアンの唄も、それに合わせて順番に死んでいくのもとても不気味。追い詰められる人々の恐怖が読んでいる私も感じる。犯人は誰だろう?目的は?最後どうなるのか知りたくて読み進めた。オチは見事だった。これは犯人の告白がなければトリックは誰も分からないんじゃないかな。すごい。 翻訳は今はもう書店では手に入らない清水さん訳を図書館で借りた。たまに登場人物の名前がファーストネームになったりラストネームになったり、敬称で記載されてると思えば次の文ではフルネームになったり…名前の表記にかなりばらつきがあってそこは気になった。一文毎に変わるので一瞬誰?となることも多々あり。時代を感じるな〜と思う言葉選び?は所々あったが、文章はシンプルで読みやすい。新訳も読んで違いを比べてみたいな〜

Posted byブクログ

2023/05/15

・初めてミステリー小説を読んだ自分でもかなり読みやすかった。 ・主となる登場人物10人それぞれに個性があり、また分かりやすかったので、ドラマを見ているように読み進められた。 ・人は死ぬが、残酷でグロテスクなシーンはなく、後味がいい。 ・複雑なトリックやとんでもない展開があるわけじ...

・初めてミステリー小説を読んだ自分でもかなり読みやすかった。 ・主となる登場人物10人それぞれに個性があり、また分かりやすかったので、ドラマを見ているように読み進められた。 ・人は死ぬが、残酷でグロテスクなシーンはなく、後味がいい。 ・複雑なトリックやとんでもない展開があるわけじゃないのでボリュームは控えめだが、逆に言えばさっぱりと読みやすくてとっつきやすい。

Posted byブクログ

2023/03/26

身分も年齢も制限津もバラバラの人たちがインデアン島という孤島にある邸宅に集まった。そこで彼らの過去の犯罪を暴く謎の声が響く。そして古い子守唄に書かれていた通り次々1人ずつ殺されていく。読んでいる途中綾辻行人の十角館の殺人を連想した。全員死んじゃったけど誰が犯人?と思ったけど最後に...

身分も年齢も制限津もバラバラの人たちがインデアン島という孤島にある邸宅に集まった。そこで彼らの過去の犯罪を暴く謎の声が響く。そして古い子守唄に書かれていた通り次々1人ずつ殺されていく。読んでいる途中綾辻行人の十角館の殺人を連想した。全員死んじゃったけど誰が犯人?と思ったけど最後になって明かされた。アガサらしい発想かもしれない。

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2023/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

R5.3.11~3.18 (きっかけ) ・若手社員に読ませたい本として選択したので自分でも久しぶりに読んでみた (感想) 海外小説はあまり読まない。 3年前に「アルジャーノンに花束を」と「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を読んで以来か。 本作は、過去小学生の時と、確か大学生のときに読んだはずだが、オチを含む大枠は、余りに有名なので覚えているが、幸い犯人は記憶にないので、そこは楽しめるはず…と思いページを開いた。 驚いたのは、読みやすさ。 海外小説ってもっと読みづらい印象があったが、文字も大きく章立ても細分化されていてスラスラ読める。 訳者が上手いのか? ただ、そのせいか思いのほか軽く感じてしまって、物足りなく思ってしまった。もう少し重厚感が欲しい…。 昔の訳はこうじゃなかったのではないかと思うが分からない。 インディアンが兵隊になっている…少し寂しい。 犯人は…推理しながら読まなかったのであたりも外れもないけれど、なるほどあ~こんな感じだったな、とは思えた。

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2023/01/14

タイトルだけ知っていた作品。読みにくいかなと覚悟していたけれど、それは杞憂だった。トリックは「そんなにうまくいく?」と思ったけれど、全体的なストーリー展開は面白かった。タイトルのつけ方は本当に秀悦だと思う。読んでいる最中、ずっと金田一少年の事件簿の影が見え隠れしていて、なんだか久...

タイトルだけ知っていた作品。読みにくいかなと覚悟していたけれど、それは杞憂だった。トリックは「そんなにうまくいく?」と思ったけれど、全体的なストーリー展開は面白かった。タイトルのつけ方は本当に秀悦だと思う。読んでいる最中、ずっと金田一少年の事件簿の影が見え隠れしていて、なんだか久しぶりに読みたくなった。

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2023/01/13

最強のミステリで6位に選ばれていたのでモヤッとして再読。 いつまで人類はこれを褒め続けないといけないの? 子供の頃は私も鼻息荒く読んだしオマージュ作品楽しむためにも絶対読んだほうがいい本だけど、令和にランクインは納得できない感情と共にオチ知ってても興奮する展開に完敗。

Posted byブクログ

2022/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まさに名作!逃げ場のない島の中で次々と殺されていく人たちを目の当たりにして少しずつ誰も信じられなくなっていき、恐怖でおかしくなっていく様子が不気味過ぎた。

Posted byブクログ

2022/09/17

ゲーム脳なので、頭の中で「かまいたちの夜」の効果音が鳴り止まない小説だった。100年経っても色あせないパーフェクトなプロット。戯曲にも映画にもなりましたが、私は色んなエンディングの隠されたサウンドノベルに仕立てて欲しいです・・・!

Posted byブクログ