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アメリカン・スクール の商品レビュー

3.9

43件のお客様レビュー

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    12

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/12/18

いまだかってこのような作風には出会ったことがない。ひとつひとつの作品の意味を追いかけても掴みきれない。それゆえ、読んでいてある種苛立ちを覚えるのであるが、じゃあ、途中で放り出してしまうのかと云えば、最後まで読まないと気が済まない。それで最後の一行まで読んで何か結論めいたものが分か...

いまだかってこのような作風には出会ったことがない。ひとつひとつの作品の意味を追いかけても掴みきれない。それゆえ、読んでいてある種苛立ちを覚えるのであるが、じゃあ、途中で放り出してしまうのかと云えば、最後まで読まないと気が済まない。それで最後の一行まで読んで何か結論めいたものが分かったのかといえば、否といわざるを得ない。でも、次の作品を読んでみたいという不思議な魅力を感じる。いや、感じようとしているだけで、ちっとも何も気づいていないのかもしれない。

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2011/03/09

村上春樹さんのオススメなので 即 読んでみることに 。 「馬」が印象的やった 。 独特の世界観・視点 。

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2010/11/16

小島信夫の作品は最近はどうも流行っていないのか、あまり本屋でお見かけする事は出来ません。むしろお高くなっているのではないでしょうか。このなかに収められている「馬」という短編が村上春樹の短編案内で紹介されていて、ぜひ読んでみたいと思った。なのでこの本を手に取ったのです。馬については...

小島信夫の作品は最近はどうも流行っていないのか、あまり本屋でお見かけする事は出来ません。むしろお高くなっているのではないでしょうか。このなかに収められている「馬」という短編が村上春樹の短編案内で紹介されていて、ぜひ読んでみたいと思った。なのでこの本を手に取ったのです。馬については奇妙な想い出が(個人的にか)多く、ひとつは昔のアルバイト先でそこの古狸的なおばさん(自称霊能力者)に、マンションの階段を夜中に上がり下りする馬の幽霊の話を聞いたこと(塩を撒いたら死んだらしい)、それから井上ひさしの遠野物語に出てくる幾つかの獣姦話に馬の話があったこと、『ゴッドファーザー』に朝起きたら馬の首が布団の中に転がっていたシーンを観たときの記憶、ボルヘスの怪奇譚に同じく馬の首の話があったことなど、数多であり、どうも馬には隅に置けない何かがあるのか、あるいはないのか。ううん、よもやま話は尽きませんね。

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2010/08/31

「アメリカン・スクール」 半分上の空で読んでしまったからかもしれないけれど、何が何だかわからないうちに終わってしまいました。 戦後、日本人英語教師がアメリカン・スクールに参観に行く話。タイトルから想像していたのとかなり違う内容でした。 敗戦国の日本がアメリカ指導で復興していく。日...

「アメリカン・スクール」 半分上の空で読んでしまったからかもしれないけれど、何が何だかわからないうちに終わってしまいました。 戦後、日本人英語教師がアメリカン・スクールに参観に行く話。タイトルから想像していたのとかなり違う内容でした。 敗戦国の日本がアメリカ指導で復興していく。日本人にとっては屈辱的なことでもあり、主人公は英語教師であるが英語を話すことにためらいがあります。自分が自分でなくなってしまうような感じがするというのです。一方で、英語を話すことを苦としない女性教師。英語だと、何でも気兼ねなく話せてしまう。 そのあたりの対比が要点なのかなぁと思います。終戦後の日米関係がポイントかと!

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2010/07/12

少し時間がかかったけど、 ようやく読了。 読んでいて胸苦しくなるような感覚を覚える。。 恥だとか嫉妬だとか、卑屈だとか、 本来なら、蓋をして必死に押さえつけておきたい感情が 悪夢と呼ぶにはあまりにも艶かしい物語の中で、 むしろいきいきと蠢いている。 同年代の作家、島尾敏雄氏...

少し時間がかかったけど、 ようやく読了。 読んでいて胸苦しくなるような感覚を覚える。。 恥だとか嫉妬だとか、卑屈だとか、 本来なら、蓋をして必死に押さえつけておきたい感情が 悪夢と呼ぶにはあまりにも艶かしい物語の中で、 むしろいきいきと蠢いている。 同年代の作家、島尾敏雄氏ともどこか共通する感覚。 「馬」や、「アメリカン・スクール」の読み物としての純粋な面白さと、風刺的滑稽・悪夢的闇の同居はどこか 御伽噺の様でもある。

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2010/05/29

小島信夫の小説はいつも僕を混乱させる。しかし、同時にそれは心地よい体験でもある。 小島信夫を含め第三の新人の時代は、一部の例外を除いて極上の作家が集まった日本文学にとって重要な時期だったのね。

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2010/05/13

浦野所有。 おもしろそうな芥川賞作品ないかな~と思って見つけたのが、この作品。恥ずかしながら著者名も初めて知りました。 短編集となっている新潮文庫版では、表題作のほか「汽車の中」「馬」がおもしろかったです。ほとんどの作品で主人公となっているのが、弱気で妄想癖のある男。「アメリ...

浦野所有。 おもしろそうな芥川賞作品ないかな~と思って見つけたのが、この作品。恥ずかしながら著者名も初めて知りました。 短編集となっている新潮文庫版では、表題作のほか「汽車の中」「馬」がおもしろかったです。ほとんどの作品で主人公となっているのが、弱気で妄想癖のある男。「アメリカン・スクール」は、トラウマのため外国人を前に英語が喋れない英語教諭のお話です。その教師が、「外国人学校でデモ授業をやろう」という勝気な同僚を相手に、一人勝手に精神戦を展開するというものでした。 「汽車の中」「馬」でも似たようなタイプの男が、直感と本能のままに行動し、何を考えているのかわからない動物的な女を相手に、知らずのうちにピエロを演じてしまうという滑稽な構図でした。 ほとんどの作品が、それほど長くない時間内のできごとを扱っていて、その間に刻々と変化する主人公の葛藤や悩みを浮き彫りにするというもので、「これぞ短編」というものでした。いわゆる「石原慎太郎以前」の古い芥川賞作品ですが、なかなか読みやすくて楽しめましたよ。

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2009/12/22

戦争に関する話しはそこまでグッとこなかったけど、評判の「馬」はすごいひきつけられた。主人公の弱さと対比となす他社の強さ。だけど、それが単純な強弱の関係にみえない。この人の作品って読みやすいなぁ

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2009/10/04

「馬」は馬なのか、それとも僕の「嫉妬からきた妄念」なのか。 狂気に満ちた生活で「狂人か否かを決定する尺度なんていうものはどこもない」とは云い切れない、不思議さ。 今まで読んだ本の中で最も疑義ある作品。

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2009/10/04

ドスさんの洗礼を受けた直後に読むのは、小島先生に申し訳なかったかもしれないです。 燕京大学部隊がポップで大好き。すごくいい。登場人物全員たまらん。 あとは小銃、微笑、、、ていうか全部いいな。 いいなっていうか、意味はわからないのだが精神の皺に入り込んでしまったので、 もうそれ以...

ドスさんの洗礼を受けた直後に読むのは、小島先生に申し訳なかったかもしれないです。 燕京大学部隊がポップで大好き。すごくいい。登場人物全員たまらん。 あとは小銃、微笑、、、ていうか全部いいな。 いいなっていうか、意味はわからないのだが精神の皺に入り込んでしまったので、 もうそれ以前の私ではないって言う、あの感じです。 戦争も、自分も、他人級に冷静です。冷静ゆえに肉感的だと思う。

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