冷蔵庫のうえの人生 の商品レビュー

アリスカイパース【著】,八木明子【訳】

2024/07/07

よかった
基本的に書簡小説が好きだけど、中でも良かったと思う。自分の人生どうしたいか、どうすべきかじゃなくてどうしたいかについてよく考えたい

2023/05/14

　冷蔵庫に貼ったメモのやりとりだけで、心が揺れ動いた。冷蔵庫のメモでしか会話ができないくらい忙しい母と娘。すれ違っているように見えて、メモがしっかり２人の心を繋いでいる。メモだからこそ、言えることもあるのかもしれない。最後はいつなのか、ある程度予想できたはずなのに、急に来た。生きている時間を大切にしたい。

2021/02/15

乳癌で闘病中の産婦人科医の母と15歳の娘の
“冷蔵庫のメモ”によって繰り広げられるお話。

母に病魔が迫っているとは知る由もない
反抗期真っ只中の娘・クレアは
彼氏を作って夜遊びをしたり…

闘病中の母の気持ちを軽くさせようとした
クレアの優しさが
逆に母へ負担をかけてしまったり…

不器用な親子の
まっすぐな心理描写に胸が痛かった。

－ メモ －
「いい母親」なんかほしくない。
わたしはお母さんの子でよかった。

2020/02/09

冷蔵庫に貼ったメモを通じた、母と娘の物語です。
最初の方から不穏な空気のメモからはじまり、救われない結末を感じながら読むこととなり、何かもやもやしました。
原初が海外だからというのもあるでしょうが、なにか、メモだけでは話として物足りないようにも感じます。

2016/06/30

忙しくてなかなか会えない母と娘にのコミュニケーション手段は冷蔵庫に貼り付けたメモ。
メモなので横書きの形式。
中学の時に流行った携帯小説を思い出しました。

あらすじを読んで結末は分かっているのに、最後はどうしようもなく泣けました。

2015/08/23

産婦人科として働くシングルマザーと一人娘のメモのやりとり。サラッとしていて、全てメモ形式のため、30分くらいで読めてしまう。内容よりも表現手法が面白い。邦題はドアを略していて、ピンとこない。

母親忙しすぎ。誇りある仕事であり、かつ組織人として、仕事休めないのかもしれないが、もう少し早く病気と向き合っていたら良かったのにね。でも自分が本当に病気になったら、確かにショックで目を逸らして逃避していたいかもしれない。
愛や絆ももちろん感じたが、もっとこうしろよ！という苛立ちも感じてしまい、涙は出なかった。

15歳、クレアなら乗り越えられる。

2014/10/17

お母さんとクレアのやりとりが共感できるところもあった。
最後はきっと一人で読んでいたら泣いてしまっただろうと思った。

2014/05/15

なおみさんオススメの一冊
先日、難病を患っていた義母を看取ったところだったので、あらすじに興味を持って手に取りました。
クレアと母のやりとりを、彼と義母のやりとりとあてはめて読み進めていたけれど、それは難しくて…当たり前ですが。
大切なのは、行間を読む、ということなんだろうなと。言葉にしない、言葉にできない部分で、どう心を通わせられるかが、いちばん強い絆になると思いました。

2013/10/03

こういう本を胸締め付けられながら読めるのは、娘や息子のおかげ。
愛するものを残して逝く辛さ、残される辛さ。

2013/03/26

産婦人科医の母親と娘のクレア。同じ家に暮らしていても忙しく働いている母親は娘と顔を合わせることもままならない毎日を送っていた。そんな２人のコミュニケーションの手段は、冷蔵庫に貼られるお互いに宛てたメモだった。淡々と綴られていくメモの中で時にぶつかり合い、時になぐさめ合いながら日常が進んでいきます。家に帰り冷蔵庫のうえを見なくてはわからないお互いのぬくもり。小説なのでわかりにくいですが、きっと手書きで書かれているであろうメモだから伝わる存在感。苦しみながらも親子の有りようを模索し、悲しみを乗り越えて成長していくクレアの姿に感動です。