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虚像の砦 の商品レビュー

3.9

93件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

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2012/08/27

報道のディレクター風見、バラエティのプロデューサー黒岩の二人を主人公として、某TV局(と言いながら、あそこだな、と露骨なんですが^^;)を舞台に展開するストーリー。昔実際にあった、中東でのボランティア日本人誘拐事件をモデルとして話が進む場面も。面白かった。すでに会社をリタイヤした...

報道のディレクター風見、バラエティのプロデューサー黒岩の二人を主人公として、某TV局(と言いながら、あそこだな、と露骨なんですが^^;)を舞台に展開するストーリー。昔実際にあった、中東でのボランティア日本人誘拐事件をモデルとして話が進む場面も。面白かった。すでに会社をリタイヤした自分としては、池井戸さんの描く銀行マンといい、この作品が描くTV局スタッフといい、自分の仕事に熱意をもって臨んでいるサラリーマンの姿にほろ苦いものを感じる。

Posted byブクログ

2012/08/21

「ハゲタカ」シリーズの真山仁の作品ですが、ハゲタカよりも引きこまれた感があるのはトピックが自分にとっても興味のある分野だったからか、それとも著者の気合の入り方か。いずれにしても終わりの見えない中で非常に楽しく読める一冊でした。ちょっとみんな簡単に首吊すぎだけど、たしかにテレビ関係...

「ハゲタカ」シリーズの真山仁の作品ですが、ハゲタカよりも引きこまれた感があるのはトピックが自分にとっても興味のある分野だったからか、それとも著者の気合の入り方か。いずれにしても終わりの見えない中で非常に楽しく読める一冊でした。ちょっとみんな簡単に首吊すぎだけど、たしかにテレビ関係者の人の自殺って多い印象があるから、怖い世界なのかもしれないですねぇ。

Posted byブクログ

2012/08/18

本著者のハゲタカのあまりの面白さから、 他にも面白そうな著作はないかと探し見つけた本。 金融が中心だったハゲタカから一転、 メディア界についての著作であるが、 相変わらず情報の持つ力の大きさを実感させられる。 現実のメディア体制についていろいろ調べたくなった。 ...

本著者のハゲタカのあまりの面白さから、 他にも面白そうな著作はないかと探し見つけた本。 金融が中心だったハゲタカから一転、 メディア界についての著作であるが、 相変わらず情報の持つ力の大きさを実感させられる。 現実のメディア体制についていろいろ調べたくなった。 フィクションのはずなのにノンフィクションに感じさせられる。 こういう本は本当に面白いなぁ。

Posted byブクログ

2012/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あるテレビ局のお話。 報道番組のスタッフの一人とお笑い番組のスタッフの一人を それぞれ主人公にして、テレビ業界の2つの視点から描いていく、 そんな感じのストーリーです。 メインは報道番組スタッフなのですけどね。 それぞれが抱える問題や葛藤をどう解決していくかが描かれています。 加えて、テレビ局に渦巻く陰謀が明らかになって行く中、 二人の主人公は自分の夢や初心を思い出していく。 この頃から複数の主人公が登場して、別々の空間や時間を描く手法を 取り入れているんのですが、2人の結びつきが、点と点でしかなく、 線にはならないし、交わることもほとんど無い・・・。 一人の主人公をだらだら書くよりはメリハリがあって良いのですが、 この作者の書き方だと、あまり効果が無い気が・・・。 逆に複雑になってしまって、何が描きたいかぼやけてしまう・・・。 残念です。 それさえなければよい作品だと思います。

Posted byブクログ

2012/05/27

テレビ業界の報道とお笑いを取り上げた情報小説で、メディアがどういった要素で編集されているかを改めて知ることができる。 初期の石田衣良と同様、取材力のある作者のフィクションは、言葉を選ばずに済む分、ノンフィクションよりもメッセージ性が強く明快だと思う。

Posted byブクログ

2012/04/28

一気に読み終わる魅力はあるんだけど、TV局の比重が報道>お笑いであるのと同じに書き込み度が風見>黒岩である。社会人としてバランスがとれているのは黒岩だと思うので残念。 企業小説などを読む度に思うのが、頭から爪先に至るまで職業一色である人間を何故あたかも格好良く優秀で...

一気に読み終わる魅力はあるんだけど、TV局の比重が報道>お笑いであるのと同じに書き込み度が風見>黒岩である。社会人としてバランスがとれているのは黒岩だと思うので残念。 企業小説などを読む度に思うのが、頭から爪先に至るまで職業一色である人間を何故あたかも格好良く優秀であるかのように書き続けるのだろうかということだ。社会人としては失格でしょうに。こんな風にバランスを欠いた人間が社会や企業の主導権を握るからモラリティに欠けた問題が多々起こるんじゃないかと思うなあ。

Posted byブクログ

2012/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イラクで人質になった3人に関する報道を題材にした、ノンフィクション小説。 この本を、出版された2007年当時に読むか今読むかで、本から受ける印象は大きく違うと思う。 少なくとも私はこの本に対して共感を覚えることができなかった。作者の他の作品は好きなので残念だ。 本の主人公は報道関係者の一人。 人質になった3人についての報道に政府からの圧力がかかって、3人をバッシングするように世論が誘導されていることに気付く。 これに対して、政府関係者への取材を通じて一矢報いる、というのが大まかな流れだが、どうもしっくり来ない。 おそらくこの本は、以下のような考えを持っている人にしか嵌らない。 ・政府は常に嘘をつく ・その嘘を暴くためにマスコミは貢献している ・マスコミ自身は世論誘導を(滅多なことでは)しようとしない ・政府がマスコミを操って世論を誘導する 2007年当時であれば、このような印象を持っている人はまだ多かったかもしれない。 だがここ数年で、日本のマスコミがいかに偏った思想を押し付ける集団か、ということが世の中に周知されてきた。 今この本を読めば、一般人とマスコミとの意識のズレに驚くことになるだろう。

Posted byブクログ

2012/03/12

海外出張に持って行った一冊。スリリングな展開と、言葉にできない憤りや歯痒さに、ページを繰る手を止めることができなかった。ここ最近読んだ本の中で最高傑作の1つ。 (以下、出版社のコメントを引用) 放送事業再免許を控えた民放キー局PTBを舞台に、政治家・官僚との三角関係、経営を巡る内...

海外出張に持って行った一冊。スリリングな展開と、言葉にできない憤りや歯痒さに、ページを繰る手を止めることができなかった。ここ最近読んだ本の中で最高傑作の1つ。 (以下、出版社のコメントを引用) 放送事業再免許を控えた民放キー局PTBを舞台に、政治家・官僚との三角関係、経営を巡る内外の権力抗争、悪化する財務を暴き、報道の役割、バラエティの意味、テレビがもたらす「感情誘導」とは何かに迫る野心作。

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2012/03/01

TVについて、政治と行政との関わり、放送と報道とジャーナリズム、その他制作、放送免許更新などなど、とてもバランスよくちりばめられた作品でした。 この作家の作品は何だかんだいっても、複雑な組織、システムの話しの中で、人間くささとか、熱い志というか、男だねっていう情熱が溢れちゃう所に...

TVについて、政治と行政との関わり、放送と報道とジャーナリズム、その他制作、放送免許更新などなど、とてもバランスよくちりばめられた作品でした。 この作家の作品は何だかんだいっても、複雑な組織、システムの話しの中で、人間くささとか、熱い志というか、男だねっていう情熱が溢れちゃう所に引き込まれます。 今回はじめてハゲタカシリーズ以外を読みましたが、いわゆる手塚治虫手法で、登場人物が共通している所があり入り込みやすかったです。個性豊かで、とても人間味ある登場人物も多いので、それぞれで作品にしてくれないかなぁと。この作品だと、若き女性キャリア官僚の織田馨が興味深いです。 TV関係者はこの作品読むとどう感じるんだろうか?

Posted byブクログ

2013/09/24

テレビ局・政治家・官僚による情報操作、感情誘導、管制報道。報道の役割、バラエティの意味、メディアの正義とは問いかけている。両面から中立で描こうとしているが、記者出身だろうか、メディアの暴力に少し甘い気がする。

Posted byブクログ