鼻 の商品レビュー
収録されている三篇がいずれもえげつなく、厭な顔をしながら読み進めた。どれも先が気になって手が止まらない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホラーというよりブラックな怖さでした。 収録されている「暴落」「受難」「鼻」では、「受難」にゾッとしました。ピンチなのに、やってくる人誰一人まともに話が通じないの怖い。ひょこたんはこうやって霊騎士だと思った人を弱らせては埋めてるんだろうか…… 「暴落」は筋が通ったわかりやすさ読みやすさでしたが、その分?「鼻」の狂気が際立った気がします。「私」はずっと彼だけの世界に居るんだろうなと。。体臭恐怖症の刑事も彼だけの世界だったけど、「私」の見ている世界の方が歪でした。
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2022.05.07 「熱帯夜」に引き続き2作目。 熱帯夜と同じくテンポ良くほどよくグロいブラックユーモアな作風はそのまま。 ちょっとSF的な架空の近未来のような設定も新鮮で面白い。 「受難」は登場する助け?に来る奴ら3人とも話が通じなさすぎて混乱するし主人公と同じく絶望する...
2022.05.07 「熱帯夜」に引き続き2作目。 熱帯夜と同じくテンポ良くほどよくグロいブラックユーモアな作風はそのまま。 ちょっとSF的な架空の近未来のような設定も新鮮で面白い。 「受難」は登場する助け?に来る奴ら3人とも話が通じなさすぎて混乱するし主人公と同じく絶望する。でもそこが面白かった。 「熱帯夜」の時も思ったけど、「鼻」もそれぞれ別の視点からの話がどうつながるんだ?と思いながら読み進んで、最後に見事に無理なく伏線が回収されてとても上手いなあと感心する。気持ち良い。 この作者さんの小説はすごく大好きな作風というわけじゃないけどどれも後味が悪くて次もなんとなく読みたくなる後引く読後感。 巻末の解説は滅多に読まないけれど、解説まできちんと読んでしまった。 作者さんの経歴と、仕事への動機が面白い。
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幽霊ではなく人的な怖さのホラーでした。 なんだかんだ全部楽しく読ませてもらいました。鼻は、およ?という感じだったけどホラー大賞なのですね。 なんとなくハサミ男を思い出す感じがしました。 特に救いがない感じが好感触。
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【購入きっかけ】 「ホラー おすすめ 短編」で検索するとヒットしたので購入。 【感想】 表題作「鼻」は初読みではオチがわからず「?」となった。オチが分かったあとでもそれほど感動はなかった。ネタバレになっちゃうけど、「実は主人公の精神が病んでました~」は、「犯人は実は双子の妹でし...
【購入きっかけ】 「ホラー おすすめ 短編」で検索するとヒットしたので購入。 【感想】 表題作「鼻」は初読みではオチがわからず「?」となった。オチが分かったあとでもそれほど感動はなかった。ネタバレになっちゃうけど、「実は主人公の精神が病んでました~」は、「犯人は実は双子の妹でした!」くらいやっちゃいけないとおもう。 同時収録されていた「暴落」、「受難」でもそうなのだけど、この作者さんは割と読者に厳しい人だと思う。どういうことかというと、多くの小説ははじめのページで「この作品はこういう世界観なんです」と丁寧に説明してくれるのに対し、今作ではその説明が(あえて)省略されている。 例えば「暴落」では、読んでいるうちに「ああ、人間の価値が株価みたいに変動する世界観なんだろうなあ」と分かるのだけど、その具体的な説明はほとんどされない。 自分で主体的に物語を読み進める感じが心地よいと思える人になら今作は刺さると思う。もっとちゃんと説明してよっていう人にはいまいちだとおもう。 ちなみに僕は後者。わりと特殊な世界観なんだからもうすこし説明があってもよかったのかなと思った。 【どういった人におすすめできるか】 どんでん返しが読みたいという人。
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暴落:割り切った話し手と設定で面白かったが、最後の部分はいささかテンプレートで単純すぎ。 受難:宗教的意味合いはあり、深読み価値はある。救いのない展開には少し辛い気持ちだが、インパクトを感じる。 鼻:構図としてとても斬新とは言えないが物語は傑作!脳内世界の構築は素晴らしいし、二人...
暴落:割り切った話し手と設定で面白かったが、最後の部分はいささかテンプレートで単純すぎ。 受難:宗教的意味合いはあり、深読み価値はある。救いのない展開には少し辛い気持ちだが、インパクトを感じる。 鼻:構図としてとても斬新とは言えないが物語は傑作!脳内世界の構築は素晴らしいし、二人の因縁の「再会」も皮肉で面白かった!「俺」の記述は更なるブラックユーモアを加えている。 とにかく最近で読んだ本で一番良いかな!
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角川ホラー文庫、久しぶりに読んだかも。 暴落、受難、鼻、の3編。 私は「暴落」が一番好き。設定がまず面白かったし、先が気になる展開で一気に読んでしまった。主人公がどんどん悲惨なことになっていくのも読み応えがあった。 「受難」は終盤になるまで不可思議な部分が多くて、よくわから...
角川ホラー文庫、久しぶりに読んだかも。 暴落、受難、鼻、の3編。 私は「暴落」が一番好き。設定がまず面白かったし、先が気になる展開で一気に読んでしまった。主人公がどんどん悲惨なことになっていくのも読み応えがあった。 「受難」は終盤になるまで不可思議な部分が多くて、よくわからない状態ながらもやっぱり一気に読まずにいられなかった。 「鼻」は少し難しかった。読後にしばらく考えて、解説で補完もして、理解したくてもう1周した。そうしたらとても面白かった(笑)。 どの作品も、あり得ないような展開。救いの無さもすごい。だからこそ余計に面白いのかな。こういう、悪〜い話、けっこう好き。人間が一番こわいよね!
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3つの短編からなるホラー小説。 それぞれが趣向を凝らしてあって面白かった。 3つとも世にも奇妙な‥的な物語だったが、(すでに原作になってたのかな?)特に「受難」のまともに話が通じない不条理さがなんとも言えずもどかしかった。
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中編3本収録作。 最初の2作品は、「世にも奇妙な~」的な雰囲気を感じた。 読み始めは(なんじゃこりゃ笑)と思ったけど、これはこれで確かに恐ろしい結末。 表題作「鼻」は、色んな意味で最後の方まで「?」が抜けなかった。 結末には他の2作品と同じくびっくりはしたけど。 なかなか見破...
中編3本収録作。 最初の2作品は、「世にも奇妙な~」的な雰囲気を感じた。 読み始めは(なんじゃこりゃ笑)と思ったけど、これはこれで確かに恐ろしい結末。 表題作「鼻」は、色んな意味で最後の方まで「?」が抜けなかった。 結末には他の2作品と同じくびっくりはしたけど。 なかなか見破れなくてちょっと悔しかった(^_^;)
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再読。 曽根圭介『鼻』を読んだ。おもしろかった。 表題作はホラーというより、いわゆる叙述トリックで、驚きの結末。 他の収録作も充分楽しめた。いずれも実に後味が悪い。時代風刺の要素もあった。
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