明日の記憶 の商品レビュー
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評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!山本周五郎賞受賞の感動長編、待望の文庫化。 同じ50歳・・・人ごとでは無く震えながら読んだ。誰の上にも突如来るだろう病気や不幸。だからこそ悩みの無いときは思いっきり人生を楽しまなきゃならない。と改めて思った。
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アルツハイマー病にかかった1人の男性の話 アルツハイマー病にかかり、段々と自分の記憶が無くなっていく男性の描写に胸が苦しくなりそうだった。 少しでも進行を抑えようとする献身的な妻、周りの人達の気遣い、記憶が無くなっていくこと焦る男性がとてもリアルに感じられた。 奇跡が起こっ...
アルツハイマー病にかかった1人の男性の話 アルツハイマー病にかかり、段々と自分の記憶が無くなっていく男性の描写に胸が苦しくなりそうだった。 少しでも進行を抑えようとする献身的な妻、周りの人達の気遣い、記憶が無くなっていくこと焦る男性がとてもリアルに感じられた。 奇跡が起こってハッピーエンド。とはなりませんでしたが、とても綺麗な終わり方だと感じました。 良作でした。 2019.2.11 読了
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記憶が徐々に消えていく恐怖をあなたは想像できるだろうか。 50歳にして、若年性アルツハイマーと診断された主人公。 少しずつ記憶が削られ、やがて妻との思い出さえも消えていく。 徐々に、というところが怖い。 その生活を追体験できる。 結末はハッピーエンドか、それともバッドエンド...
記憶が徐々に消えていく恐怖をあなたは想像できるだろうか。 50歳にして、若年性アルツハイマーと診断された主人公。 少しずつ記憶が削られ、やがて妻との思い出さえも消えていく。 徐々に、というところが怖い。 その生活を追体験できる。 結末はハッピーエンドか、それともバッドエンドか。 物語を読み終えたとき、それは人それぞれの感情を抱くと思う。 立命館大学の教授で「思い出工学」を研究する仲谷先生という人がいる。 人は、写真を見たとき、その当時の思い出を思い出すことができる。 さて、アルツハイマーと診断されたとき、それが事実であるにもかかわらず 思い出せないというのはどういう気持ちになるだろう。 アルツハイマーといえなくても、人は高い確率で認知症になる。 つらいのは本人だけではない。家族もつらいものだ。 その日に向けて、いまから準備できることはないだろうか。 自分の親に今できることは何だろうか。 感動間違いなしの名作。 山本周五郎賞受賞の感動長編。
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俳優の名前が出てこないとか、何しにこの部屋に来たのか忘れるとか、たまにあるので読んでいて怖かったです。 最後はどうなるのかと思っていたら、きれいにまとまって良かった。 でも枝実子にとってはこれからが本当の始まり。どんどん変わっていく夫を側で見るのは辛すぎると思う。この先この夫婦は...
俳優の名前が出てこないとか、何しにこの部屋に来たのか忘れるとか、たまにあるので読んでいて怖かったです。 最後はどうなるのかと思っていたら、きれいにまとまって良かった。 でも枝実子にとってはこれからが本当の始まり。どんどん変わっていく夫を側で見るのは辛すぎると思う。この先この夫婦はどうなっていくのだろう。
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同じ認知症とはいえ、高齢者と若年者ではニーズは全然違う。本作は若年性アルツハイマーの当事者を扱った内容だが、本人の受容もさることながら、周囲の理解・支援がどれほど重要かを改めて認識させてくれる。自身がいつ当事者になるかもしれない。自身が、身内が、職場の同僚・先輩・後輩が、隣近所の...
同じ認知症とはいえ、高齢者と若年者ではニーズは全然違う。本作は若年性アルツハイマーの当事者を扱った内容だが、本人の受容もさることながら、周囲の理解・支援がどれほど重要かを改めて認識させてくれる。自身がいつ当事者になるかもしれない。自身が、身内が、職場の同僚・先輩・後輩が、隣近所の人が、いつそうなるかわからない。自分事として考えられる社会になって欲しい、と思わせてくれる一冊だった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
10年前くらいに購入し、3周目を終えた。どんどん病状が進行していく様子がリアルで、当時高校生だった私の心に深く響いた。今、結婚し出産を控えた身として、親のありがたみがよく分かるようになり、更に切なくやり切れない気持ちになる。 ただ、部内の安藤さんや生野さんとのやり取りや、河村課長からの最後の電話、日向釜の老人との一夜には救われた。 人は、良くも悪くも変わっていくもの。しかし、たとえ人格が変わったり、記憶が失われたりしたとしても、以前受けた恩、出来た絆が失われるわけではない。人生の最後にはきっとそのような思い出がキラキラ輝くのだろう。人はそのために生きているのかもしれないと思った。
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若年性アルツハイマー。罹患した恐怖と怒り、無念さ。その心理描写がリアル。罹患したことはないけれど、私自身、過労で一時的に記憶障害で入院した経験があるので、状況はイメージできました。 「自分が自分でなくなってしまう」という恐怖や、「なぜ自分が?」という怒り、「まだまだやれるのに。。...
若年性アルツハイマー。罹患した恐怖と怒り、無念さ。その心理描写がリアル。罹患したことはないけれど、私自身、過労で一時的に記憶障害で入院した経験があるので、状況はイメージできました。 「自分が自分でなくなってしまう」という恐怖や、「なぜ自分が?」という怒り、「まだまだやれるのに。。」という無念さ等、ネガティブな感情の洪水。一方で、それまで気づかなかった自身の気持ち、家族への気持ちが浮かび上がってきて。。一気に物語に引き込まれます。 働き盛りの40代くらいの方は感情移入しやすいのではないでしょうか。個人的には読みながら何度も涙腺崩壊しました。
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若年性アルツハイマーになった主人公が、記憶の喪失に向き合いながら生活する物語。 読んでみて、記憶を失うことの恐ろしさを強く感じた。登場人物の名前を主人公が思い出せなくなったり、何度も同じ行動・言動をしているのを見るのは非常に辛かった。 物語の中盤で読み進めるのが辛くなって、1週...
若年性アルツハイマーになった主人公が、記憶の喪失に向き合いながら生活する物語。 読んでみて、記憶を失うことの恐ろしさを強く感じた。登場人物の名前を主人公が思い出せなくなったり、何度も同じ行動・言動をしているのを見るのは非常に辛かった。 物語の中盤で読み進めるのが辛くなって、1週間くらい心を落ち着かせる時間を空けてしまった。心に余裕のあるときに読んだ方がいいと思う。 多分、今(22歳)読んだ感想と、主人公と同じ50歳前後で読む感想が大きく変わるだろうなと思った。父親に読ませてみて、感想が聞きたい。 今回この本を読んでみて、アルツハイマーに対する周囲の理解の無さと、それによって当事者が感じている苦しみが少しだけ分かった気がする。実際、自分は全然詳しく知らないし。周囲の人がそうなった時に、自分はどうするんだろうと少し考えてしまった。
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若年性アルツハイマーの目線で書かれたあまりにリアルで哀しい話。 読んでる途中でハッピーエンドにならないと思いながらも読み進んでしまう。 自分の人生を大切に生きたいと思える一冊でした。
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広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせる...
広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!
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