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明日の記憶 の商品レビュー

4.1

324件のお客様レビュー

  1. 5つ

    100

  2. 4つ

    133

  3. 3つ

    64

  4. 2つ

    9

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2024/03/30

ユーモアを交えた 軽いタッチの小説かと思えたのは初めだけ 主人公とその妻の苦しみが手に取るように分かり 真剣に読み進めた 病気になるのは仕方ないことだし 完全に避けることはできない 病気と向かい合わなくてはならなくなったとき 自分の人間性が問われることになるのだと思う

Posted byブクログ

2024/03/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても臨場感のある作品で映画のほうは観ていないけど、どんなシーンか想像しながら読めました。 忘れたくない、記憶をなくしたくないと思う気持ちが痛いほどに伝わり涙なしでは読めません。 個人的には娘の結婚式あたりからがもうやばかったです。 自分にも子供がいるのでその存在を忘れていくなんて、忘れていた事に気づいた時には絶望で自分自身を許せなくなるんじゃないかと思いました。

Posted byブクログ

2024/03/17

ひやひやしながら読みました。主人公よりも一回り年長ですが、これから人生でこのような病気なるかも知れません。この小説を読むことで、少し予習になった気がします。

Posted byブクログ

2024/03/13

読んでいて結末がどうなるか予想はしてましたがやはり残酷な結末でしたがあの場所に奥さんが居たのは現実なんでしょうね、現実ならドラマのような描写ですが最後にこの物語が引き締まった印象を受けます。 追記 でもその後を考えるとやはり残酷な病気ですね

Posted byブクログ

2024/03/11

できていたはずのことが少しずつできなくなっていく…読んでいてとても辛かった。 でも読んでよかった。 だいぶ昔に読んだけどまた読みたいと思える本。いつか再読しよう。

Posted byブクログ

2024/02/21

アルツハイマー患者本人の目線で描かれたもので、なかなかの恐怖とともに、凄く考えさせられた。物忘れが激しい状態では到底務まらないような仕事をメモ書きとシステム手帳で必死に乗り切ろうとするのがもうハラハラだった。 偽り、取り繕ろううちに親しい人達との距離が離れていく。日記がおかしかっ...

アルツハイマー患者本人の目線で描かれたもので、なかなかの恐怖とともに、凄く考えさせられた。物忘れが激しい状態では到底務まらないような仕事をメモ書きとシステム手帳で必死に乗り切ろうとするのがもうハラハラだった。 偽り、取り繕ろううちに親しい人達との距離が離れていく。日記がおかしかったり会話の内容がちぐはぐだったりすると読んでいるこちらも、取り残されたような恐怖を感じる。戸惑う会話の相手の目が怖い。そしてやはり痴呆をいいように利用した裏切りもあるんだなと思った。でも実は、ちゃんとエールを送っている人達がほとんどで、途中何度も目頭が熱くなった。 娘の結婚出産という大イベントが加勢してか、主人公が常に気を張り、自省して、激昂したり疑ったり責めたりしまいと努力しているところが素晴らしいと思った。 枝実子さんも気を張り詰めて娘と旦那のことで倒れやしまいかと心配だったが、最後の大冒険では穏やかに寄り添い、またまたホロリときた。

Posted byブクログ

2024/02/20

「長い長いホームビデオのテープを巻き戻すように」 アルツハイマーという病気に対して、佐伯がこう解釈している。 アルツハイマーに限らず、老化というのは残酷だ。かつてできていたことが少しずつできなくなっていく。 この小説はアルツハイマー患者とその周りの環境がとてもリアルに描かれ...

「長い長いホームビデオのテープを巻き戻すように」 アルツハイマーという病気に対して、佐伯がこう解釈している。 アルツハイマーに限らず、老化というのは残酷だ。かつてできていたことが少しずつできなくなっていく。 この小説はアルツハイマー患者とその周りの環境がとてもリアルに描かれているように思える。日々忘れていくことの恐怖。話したことを全てメモしながらの仕事。同じ話の繰り返しかもしれないと日々相手の顔色を伺う主人公。 記憶が消失していくのは同時に人との交わりを断絶していく。私自身アルツハイマーに対して、名前しか知らなかったが、何かを失うというのは心にぽっかりと穴が開くような感覚なのかなと思った。また、本人だけでなく、その周りにいる人たちの理解が重要だなと感じた。しかし、そういった優しさが本人に傷をつけることもあり得る。そのバランスが難しいものの、寄り添う姿勢が大事だと感じた。

Posted byブクログ

2024/02/13

考えさせられる内容だった。 若年性アルツハイマー 恐ろしい病気だが佐伯部長が忘れても思い出すよう必死にメモをしているとこが心打った。 巻末の精神科の医師の解説も参考になった。

Posted byブクログ

2024/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アルジャーノンに花束をと構成は似てる。 しかし、さすが日本人の表現力で心に響く作品だった。(母語で読んでいるということも大きいだろうが)

Posted byブクログ

2024/01/23

怖かったのだ、記憶を失ってしまうのが。記憶の死は、肉体の死より具体的な恐怖だった。以前の私なら聞き流していたはずの、そんな些細な事実でも、今は少しの曇りも汚れもないように丁寧に埃を払い、磨き、大切にしまっておきたかった。恐ろしかったのだ。記憶を失いつつあることを他人に知られるのが...

怖かったのだ、記憶を失ってしまうのが。記憶の死は、肉体の死より具体的な恐怖だった。以前の私なら聞き流していたはずの、そんな些細な事実でも、今は少しの曇りも汚れもないように丁寧に埃を払い、磨き、大切にしまっておきたかった。恐ろしかったのだ。記憶を失いつつあることを他人に知られるのが。 若い頃は死をさほど恐ろしいものだとは思わなかった。それまでの人生を失ってしまうことより、その頃には果てしなく長いと思っていた、自分の前に立ちはだかる人生のほうが怖かったからかもしれない。 記憶が消えても、私が過ごしてきた日々が消えるわけじゃない。私が失った記憶は、私と同じ日々を過ごしてきた人たちの中に残っている。

Posted byブクログ