日傘のお兄さん の商品レビュー

豊島ミホ【著】

2010/03/12

あわになる、日傘のお兄さん、すこやかだから、ハローラジオスターの四つの短編

あわになるが一番好きかもしれない。表題作の日傘のお兄さんも何かいい。お兄さんはロリコンですが。
全体的に雰囲気がぽわんとしてると思った。

2010/03/06

短編小説集

まずはAmazonさんの解説から。

それは突然だった。
保育園の頃、毎日遊んでくれた大好きなお兄さんが、中学生になった夏実の前に現れた。
「追われているんだ。かくまってくれないか」
なんとお兄さんはロリコン男としてネット上でマークされていて!?
こうして、夏実とお兄さんのちょっとキケンな逃避行が始まった―。
可愛いだけじゃない。女の子のむきだしの想いが胸をしめつける、まぶしく切ない四つの物語。

という表題作「日傘のお兄さん」を含めた4つの短編が入っています。

いつ読んでもそのみずみずしいかんじは変わらない。
同世代（というか実は生年月日がまるごと同じなんだなぁ、1982年2月15日）だからか否か
そのライトでおしゃべりに近しい文章は非常に読みやすいです。

文庫ならではの解説という名のあとがきは作者である豊島さん自身が書いていたのですが、
単行本版から文庫本にするにあたって4篇とも結構な改稿をしたそうです

改稿。

この単語を使ったのはおそらく人生初ですね、今が。
ま、一般人はあまり使わないよね？と思いながら、あたしだけ？とも思っていますが。

そんなことはどーでもよく、
この改稿というあたりが若手作家と言われている豊島さんならではっぽいなぁと思いました。

そのみずみずしい文章をもっと読みたいと思うところなのですが、
残念ながら長期休業に入られるとのこと。
果たして戻ってくるのかしら・・・　なんだかちょっと不安です。（休業理由はよくわからないけれど）
同じくしてそのときがきたらば文体やらが変わっていたりするのかなぁとも。
それはそれで楽しみでもあるんですけども(*ﾉ∀`)

2011/07/17

四編の話だが、どれもテーマが違う。しかし、どれも軽い内容ではなく、読みがいのある話であった。｢あわになる｣主人公の想いが語られ、想う相手が思い出すとこが気に入ってる。｢日傘のお兄さん｣あらすじだと軽い話のようにも思えたが、結構、書きこまれていた。不思議な雰囲気のもつお兄さん。｢すこやかだから｣小学生には、ないんじゃないかなと思いながらも、さわやかな読了感。｢ハローラジオスター｣彼が、声の仕事をしているラスト、彼女の支えになる明るい未来がいいなと。

2010/02/06

この作品は表代作をふくむ４つの作品が収められているのですが、「日傘のお兄さん」は・・小さい子供をもつ親の立場としてはキツイ作品でしょうかね～～。
最初は（大丈夫なの？）って感じで入っていきましたが、なっちゃん目線として読むと・・泣きたくなるようなせつない感覚にとらわれます。
最後に向かう下りがうわぁ～～って早くなっていくのですが、痛いくらいの純愛でした。
４年後がきになる位の純愛でした。

2010/02/28

図書館で何気なく借りてきたら、とんでもないダークフォースだった！　
表題の日傘のおにいさんの話の為だけに文庫を改めて買ってしまったくらいインパクト大。
何か理由があって誤解されているんだろうと思いつつ、
読んでいったら、「え？マジで？！本物さんなの？！」って感じで衝撃でした～。
何がかは実際に読んでみて下さい。
おにいさんのキャラクターは現実ではなかなか受け入れられない設定だけど、
本の中だとなんだか生い立ちが哀れでそれ故　主人公なっちゃんに対して「あんな行動に出る」ほど一途であり、
愛おしく感じるのだから　著者の話の設定は巧いこと作ったなと思う。
そして同時に、本の中　紙上の作り話という魔力の偉大さを実感したかもしれない。（苦笑）

でもね、日傘のおにいさん・・・私も好きよ～（笑）

2009/11/17

読みやすいし、おもしろいのだけれど、どこか一歩現実世界から幕を隔てた向こう側のようなファンタジーっぽさ？があるような。ハローラジオスターが一番好きでした。

2009/11/13

タイトルに惹かれてどんなお話だろうと思ったら、ちょっとあまりにも夢がない･･･。
これはこれとしていいんだけど、なんだろうな、うーん･･･。
決して漫画を卑下するわけではないんだけど、この作者さんはお軽い
漫画的な表現しか出来ない感じ。お若いせいかな。重い話も重く感じられず
どこかすごく安っぽい。同じテーマで書いてもひょっとしたらラノベ作家の方が
もっと魅力的に書けるんじゃないだろうか。品がないっていうのかな。
でも収録作品の一つ、ハローラジオスターは純粋に良かったかも。うんうん。

2009/11/05

　読書マラソン委員の後輩がお薦めしてくれた本。
　「日傘のお兄さん」の中のお兄さんが素敵（女装が似合うっていうのがポイント高し（笑））。光原百合さんの作品とちょっと似た雰囲気だと思う。

2009/10/04

豊島ミホを初めて読んだ本。

あわになる：好きだった人の子供になる話。その奥さんの口調が素敵だった。

すこやかだから：神社で喘息の子と放課後に。私にはその子しかいないという感じ。

この2作で豊島ミホが好きになりました。

2009/10/04

みんな、あのひとのことを悪い人のように言う。でも、私には決してそんなふうには見えなかった。
日傘越しにすける遠い日差しのようなお話。