おにたのぼうし の商品レビュー
おにた…優しいのに…切ないなぁ。いわさきちひろさんの絵もはかなげでステキな名作。節分の時にこのお話、いつも思い出す。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あまんきみこさんの文章、ストーリーと、いわさきちひろさんの絵。優しさにあふれた絵本です。 (にんげんって おかしいな。おには わるいって、きめているんだから。おににも、いろいろ あるのにな。にんげんも、いろいろ いるみたいに。) 「だって、おにが くれば、きっとおかあさんの びょうきが わるくなるわ。」 すれちがう、おにたの思いとおんなのこの思い。 むぎわらぼうしの下に残された、まだあたたかい、くろいまめが、おにたの優しさと悲しみを表していて切なくなります。 鬼とはもともと人間の中に潜んでいたもの。それを、節分に豆をまいて追い払うのは、何か違うのでは?と最近思うのです。「島ひきおに」の感想でも書いたように、鬼と人が、仲良くすることは難しくても、わかり合うことはできないのだろうか。 この本を子どもたちに読み聞かせながら、そんなことを一緒に考えられないかなあと思うのです。
Posted by
小学3年の国語、最後の物語教材 本気の読み聞かせをした。 長いのに、シーンとなる ぼくは、泣きそうになる 瞳はうるうる 声はぶるぶる なんとか、さいごまて読み終えて ふーーっと、長く息をつく 自分はおにだと言えない状況に 自分は違うんだと 誰にも伝えられない孤独と哀しみを...
小学3年の国語、最後の物語教材 本気の読み聞かせをした。 長いのに、シーンとなる ぼくは、泣きそうになる 瞳はうるうる 声はぶるぶる なんとか、さいごまて読み終えて ふーーっと、長く息をつく 自分はおにだと言えない状況に 自分は違うんだと 誰にも伝えられない孤独と哀しみを おにたは、ずっと、この思いを抱いて 気のいい、恥ずかしがりや 誰にも見えないように、用心して おにだって、いろいろあるのに。 はじめとさいごのこのことば 同じなのに、重さが違う 気持ちが、匂いが、味が違う どこか泪を感じて 泪の匂いがして、魂が震えた ぼくだって、いろいろあるのに。 いわさきちひろさんの抒情的な絵、寒い冬に家の外へ追い出されるおにのこ、節分の夜を思い、どこか寂しくなった。 文明が発達し、いまとなっては、鬼の魔力も地に落ちたのだろう。こどもたちは、なんの不思議も持たずに、おにたがかわいそうだと言う。ぼくもそう思う。そして、生きるってことは、こんなことの連続なんだとも思う。 さっきのこは、きっとかみさまだわ。 なんて言いながら、見た目や肩書きでしか、素直になれない。上機嫌でいられない。そう考えたら、おにたと自分が重なって、辛くて苦しくて。 ぱら ぱら ぱら ぱら なにかをするってこと だれかを救うってことは、 わかってもらえないものなのかな。 おにたは、黒豆になったのだろうか そして、少女の願いを叶えて、 またどこかへひとり暮らすのかな 創造力、洞察力が、とどまろうとしない。 あまんきみこさんの作品は、心の機微を丁寧に描いていると思います。 そして、愚かな争いに走る私達に問いかけていますね。 おにた、さみしかったろうな。。。
Posted by
有名だけど読んだことなくて、こんな話だったのかとびっくりしました。ちょっと切ない。 でもイメージで決めつけないで、色んな人の色んな面を想像することが大切だと、考えさせてくれる素晴らしい絵本だなと思いました。 そういうことを、文章で書いてないところも良いな。お話の中で、伝えたいこと...
有名だけど読んだことなくて、こんな話だったのかとびっくりしました。ちょっと切ない。 でもイメージで決めつけないで、色んな人の色んな面を想像することが大切だと、考えさせてくれる素晴らしい絵本だなと思いました。 そういうことを、文章で書いてないところも良いな。お話の中で、伝えたいことを説明しちゃうと、とたんに説教くさくなって、絵本としては面白くなくなっちゃう。 子どもは絶対に素直な気持ちでいろいろ感じてくれるはず!その時は分からなくても、心のどこかに残って大人になっても残ってることもあるし。 だから、そこに託しているところがやはり、あまんさんすごいなぁ、そういうのが良い絵本ってことなのかなぁっていろいろ考えちゃいました。
Posted by
これは切ない。 早々にこの本を日本の企業の新人教育に使って、主張する事をしなければ、周りに結果をきちんと見せなければ実際に成果が出ても意味が無い事、その成果は簡単に他者に奪われてしまう事を教え込んで、特に主張の強い海外の人間と一緒に仕事をするなら謙虚すぎるのは美人すぎる国会議員く...
これは切ない。 早々にこの本を日本の企業の新人教育に使って、主張する事をしなければ、周りに結果をきちんと見せなければ実際に成果が出ても意味が無い事、その成果は簡単に他者に奪われてしまう事を教え込んで、特に主張の強い海外の人間と一緒に仕事をするなら謙虚すぎるのは美人すぎる国会議員くらい無意味である事を、理解させなくてはならない。 なんて事を考えさせるのもおにたの気持ちに全く気が付かないバカ女のせいだというわけで、これが男女差別を助長するためこの本は発禁処分になるかもしれず、素早く読む事をお勧めするのである。
Posted by
いわさきちひろ さんの絵がやさしくて好きです。 何気ない ことば が 誰かを傷つけていて ずっと 気づかないでいて 相手 はしらないところで 悲しい思いをして それでも キライにならないで やさしくしてくれる そんな どこにでもあるような こと を おしえてくれる ステ...
いわさきちひろ さんの絵がやさしくて好きです。 何気ない ことば が 誰かを傷つけていて ずっと 気づかないでいて 相手 はしらないところで 悲しい思いをして それでも キライにならないで やさしくしてくれる そんな どこにでもあるような こと を おしえてくれる ステキな本だと思いました
Posted by
色々な立場の人がいて、その立場によって価値観も判断基準も違う。 いわさきちひろさんの絵は子供の頃見ると悲しくなるから好きではなかったけれど 今見るとその雰囲気が絵本を子供だけのものにとどめないものにしているとわかる。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく好き!!けど、すごく切ない。教科書に載っていた記憶がありますが、改めて子供と読んで、ホロリと悲しく、そしておにたの優しさにほっこりし、なんとも言えない気持ちになりました。 よい鬼だっているのに、といったり、悲しそうに身震いするおにた。 さいごは、おにたは、豆まきをしたいと願う女の子のために、麦わら帽子とほかほかの黒豆を残して消えてしまうのですがこの豆はもしかしておにた自身なのかな?
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学生の頃に読んだ懐かしい本。表紙の麦わら帽子をかぶったおにたが印象的だ。ごんぎつねのようないたずらもしないのに、おにたは豆になってしまう。「まだ、あったかい」っていうところを、どう解釈したらいいのか。わたしはとっても悲しい気持ちになった。
Posted by
人種差別、偏見は知らないあいだに私たちに染み込んで、知らないあいだに誰かを傷つけているのかもしれない。
Posted by