片耳うさぎ の商品レビュー
犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。―息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く...
犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。―息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。
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あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。蔵波奈都は小学六年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、どうしても馴染めない。しかも、このお屋敷には不吉な言い伝えがあるというのだ。弱った奈都が頼ったのは、ひ...
あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。蔵波奈都は小学六年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、どうしても馴染めない。しかも、このお屋敷には不吉な言い伝えがあるというのだ。弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生だった…。 主人公が子どものせいか、あまりミステリーっぽくない感じですが、出てくるものが古めかしい日本家屋だったり、そこに住むわけありな血族だったり、ぬいぐるみだったりするので、ちょっと怖い感じにはなっていました。犯人と呼べるものはいませんが、最後には謎が全部すっきり解けていたので、読んだあとはさっぱりしました。
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・ほのぼのした話かと思ったら、背中がぞくっとするようなミステリ仕立てでした。主人公が6年生の女の子のわりに、語彙がだいぶ豊富ですが(笑)、面白かったです。伏線の散りばめ方も綺麗でした。あのお屋敷は是非探検してみたいです。
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書店シリーズ以外の初めての作品ですね。古い屋敷の中を探検するシーンや、隠し部屋にはドキドキしました。でも血縁に関わる事実は小学生が受け止めて理解するには少し重い話かな…とも。読了感はさわやかなので、いい作品ですけどね。
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「成風堂書店」シリーズの作者、初めてのシリーズ外作品。「起承転結」の「起」がどうにもテンポ悪くて冗長なのは残念。それ以降はテンポよく進んで面白いだけに、発端部分の詰めの甘さが惜しまれます。
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