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狼と香辛料(Ⅴ) の商品レビュー

3.9

43件のお客様レビュー

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2022/09/09

久々に侮れないライトノベルを読んだ気がする。 展開は王道だが、それなりに起伏が存在する。 絡繰りがそこまで入り組んだものではなかった辺りもよかった。ただの知識ひけらかし作品に堕ちていない。 バランスの取れた、良作であると思う。

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2021/11/03

レノスの町を訪れたロレンスとホロは、アロルド・エクルンドの経営する宿に宿泊します。そこで出会ったエーブ・ボランという商人は、顔を頭巾でかくしていましたが、ホロはエーブが女であることを見抜きます。 その後、エーブからもちかけられた大きな商談にロレンスの心は動かされますが、彼女の背...

レノスの町を訪れたロレンスとホロは、アロルド・エクルンドの経営する宿に宿泊します。そこで出会ったエーブ・ボランという商人は、顔を頭巾でかくしていましたが、ホロはエーブが女であることを見抜きます。 その後、エーブからもちかけられた大きな商談にロレンスの心は動かされますが、彼女の背景についてなおもロレンスは一抹の不安をいだきます。しかし、ロレンスの旅の伴侶としてこれまで彼と行動をともにしてきたホロは、なおも決断のつかないでいるロレンスの背中を押し、二人の旅の終わりをロレンスも考えることになります。 ロレンスとホロとのいつもの会話に加えて、今回はエーブや酒場の看板娘といったヒロインたちとドキドキさせられる会話がさしはさまれていて、この点も本シリーズの大きな魅力のひとつだとあらためて感じました。

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2021/03/03

狼と香辛料シリーズの5巻目。 今回は全体的に、ロレンスとホロをはじめとした登場人物たちのやり取りであったり、言葉のセンスが印象的だった。 毎回ホロにいいように遊ばれていたロレンスの経験値が確実にたまってきているのか、ホロ相手にもたまに巧く言い返している場面も出てきて、二人の関係性...

狼と香辛料シリーズの5巻目。 今回は全体的に、ロレンスとホロをはじめとした登場人物たちのやり取りであったり、言葉のセンスが印象的だった。 毎回ホロにいいように遊ばれていたロレンスの経験値が確実にたまってきているのか、ホロ相手にもたまに巧く言い返している場面も出てきて、二人の関係性が出来上がっているのがよく分かります。 かと思うと、言った後に赤面するような言葉を誘導されていたりして、そこがまた微笑ましい。このシリーズってホロの可愛さはあるのだけど、実はロレンスが一番可愛いのではないか、と思い始めています。 そんな二人が今回挑むのは、毛皮の売買。街の有力者たちと毛皮で身を立てている職人たち、そして商人たちと、それぞれの思惑が入り乱れる中、ロレンスにも大きな商売のチャンスが舞い込んできます。 それは自分の店を持つという夢を一気に実現させてしまうほどの大チャンス。それだけにロレンスはいつも以上に慎重に情報を集めていく。 情報を集め商談に臨む流れで、酒場の娘や無口な宿屋の主人や金貸しなど様々な人物と、ロレンスの会話のやりとりの場面があるのだけど、ここのやり取りやロレンスの返しであったり、言葉のチョイスであったりが非常にスマートで読んでいて楽しかった。 特に酒場の娘とのやり取りは印象的。女性の小悪魔っぷりというか、女性の恐ろしさを感じさせる……。 なぜかアンジャッシュの渡部さん騒動も思い起こしてしまったけど……。ロレンスの言うように、この娘さんとホロがバチバチにやり合ってるのは、怖いもの見たさでぜひ観戦したい。 ホロとロレンスの関係性、ロレンスの考え方の変化もシリーズ通して読んでいると、変わってきているのも分かります。二人の関係性に安住して、商売が守りに入りつつあることを自覚するロレンス。そしてホロが切り出した旅の終わり。ここで明かされるホロの思いというのも、二人の関係性ならではのもので、色々と感じてしまう。 そして商人ならではの物語の展開も綺麗だった。ロレンスと共に共同戦線を張った女性商人エーブの目的。 ミステリのように解き明かされるラストの展開は、街の設定、商人の設定、教会の設定を存分に活かした見事なもの。それだけでなく、金の恐ろしさをも感じさせる。 会話劇の面白さもあるけど、やっぱり土台にファンタジーな世界での、商人のリアルな戦いや戦略、知略が描かれるからこそこのシリーズが好きなんだな、と再認識しました。

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2020/06/30

ロレンスは目に見えてホロの扱いが上手になっている。明確な結果が出ず次に続く形で終わったのは今回が初めてか。二人の関係の転機ともなる話、面白かったです。次回も楽しんで読めそうです。

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2019/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

5巻目。 ホロの伝承を求めてやってきた街で騒動に巻き込まれる話。 資金を得るためにホロを担保に金を借りるという結果だけ見るとなんだかなー、と思ってしまう。 このまますんなり行くのかと読んでたけど、最後にドタバタと波乱がありつつ、 ロレンスが素直な気持ちを語り、二人の絆がさらに固くなったようで良かった。 物語は必ずしも主人公が死ぬまで書かれる訳ではなく、「幸せであり続ける物語」というのは難しいとは思ってしまった。

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2016/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 相愛の始まりの巻である。  本巻でのギミックは、借入金による底値大量買いとその転売益。すなわち、信用取引だ。  ところが、ここで実際に得られたのは人の絆。金儲けを目指したとしても、得られるのは金ばかりでないのは世の常である。いや、その絆が大切なものだと気付かさせるのだろう。  さて、ホロの「豚はおだてれば木にも登るが、雄はおだてたところで調子にしか乗らぬ」との見立ては蓋し名言である。  一方で、雌の差配で雄を外に向けて調子に乗せれば、雌も思わぬ(大きな)役得を得られようものを……、とも思う。  かようなホロとの会話は、確かに緊張感に溢れ、刺戟的であるが、これが連れ合いとはかなりシンドイ。ロレンスもよくもあんな決断が出来たものだ。とは、私がロレンス以上の臆病者だから思う感慨なのだろうか。

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2015/05/14

大きくお話が動いたなあ。駆け引きの話はついていけない部分がややあったけど。旅の途中で取り引きをして、2人が儲けたりハラハラしたり、っていうのがこの作品の平常だとしたら、普段はシリーズもの読んでいて、作中の平常が破られるとそれがたとえ良い意味での展開だとしても読むその瞬間はやだなっ...

大きくお話が動いたなあ。駆け引きの話はついていけない部分がややあったけど。旅の途中で取り引きをして、2人が儲けたりハラハラしたり、っていうのがこの作品の平常だとしたら、普段はシリーズもの読んでいて、作中の平常が破られるとそれがたとえ良い意味での展開だとしても読むその瞬間はやだなって思っちゃうんだけど、この本それがない。平常の破られ方への持っていきかたがうまいからなのかどうかはわからないんですが。 続刊にもいろんな要素を持ち越すみたいで、楽しみだなー。

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2015/02/04

行商人ロレンスと狼少女ホロとの旅物語 今回は商売の話は少な目で、商売上の駆け引きよりも、人と人とのやり取り、言葉遊びが楽しめる 作品の登場人物みたく、自分もこれくらい頭が回れば…と常々思う

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2014/01/20

いつもながら、行く先々の町における土地土地の料理やお酒が非常に美味しそうに描かれており、それを気持ちいいぐらいに次々と平らげていくホロの食いっぷり、飲みっぷりも本作の魅力ですね。ホロの伝承が残る北の街レノスを訪れたホロとロレンスが出会ったのは没落貴族の娘であることを隠して商人とし...

いつもながら、行く先々の町における土地土地の料理やお酒が非常に美味しそうに描かれており、それを気持ちいいぐらいに次々と平らげていくホロの食いっぷり、飲みっぷりも本作の魅力ですね。ホロの伝承が残る北の街レノスを訪れたホロとロレンスが出会ったのは没落貴族の娘であることを隠して商人として大きな取引を目論むエーブ。相変わらず、商人同士の駆け引き満載の会話のやり取りも楽しいが、旅を笑顔で終えようとするホロの決意と二人の関係の行く末に物語の転機を感じさせつつも、取りあえず二人の旅が続くことになってホッとしています。

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2013/07/15

没落貴族の女商人~上機嫌でやってきたレノスを訪れたものの,町の様子がおかしい。市壁の外に商人のテントが張られているが,市街地に入る時に手形を渡されたのが変なだけだ。宿に入ると小柄な商人が重い荷を背負っている。50人会議の書記が年代記作家だと言うが,北への遠征が中止となって毛皮加工...

没落貴族の女商人~上機嫌でやってきたレノスを訪れたものの,町の様子がおかしい。市壁の外に商人のテントが張られているが,市街地に入る時に手形を渡されたのが変なだけだ。宿に入ると小柄な商人が重い荷を背負っている。50人会議の書記が年代記作家だと言うが,北への遠征が中止となって毛皮加工も振るわず,毛皮取引を外部の商人に許可するか否かを協議中で,情報を漏らさないために面会は断っているらしい。宿の主人に気に入られ,小柄な商人が自分は没落貴族でエーブ・ボランと言い,裕福な商人に売られ,買い手が死んだ後,女だてらに商売を始めたという。教会に出入りして,聖像を港町から運んでいるという。年代記作家はリゴロと言い,紹介するという。出掛けていくと,談判は終わり,書いたものを見たい者は大歓迎だ。ホロ自信が出てくる物語もある。会議は外部の商人に現金で毛皮を売ると決めた。自分は毛皮を仕入れて港で3倍に売りたいが,金を預けないかと取引に誘う。ロレンスには,ホロを質草にして,金を借りろと求める。教会の周りの物乞いに噂を集め,確かに聖像を卸している。宿の主人まで,宿を賭けてエーブの商売に賭ける。銀貨2千枚の身代わりと聞いたホロは巧くいっても駄目でも,此処で旅は終いだと宣言した。年代記作家の書斎で見たエーブが持ってきた聖像を見て,ピンと来た~でれでれ具合もこれで終わりかと思わせたいのだろうが,この先12冊もあったんじゃ,白けるというものだ

Posted byブクログ