胎児の世界 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
赤ちゃんが母親のおなかの中にいることへの記述に関心があり、また、「アイデアを形にして伝える技術」(原尻淳一氏)の中で紹介されており、気になっていたのが、きっかけで読んだ本。解剖学者の立場から、様々な話題を提供してくれるが、かなり難解。でも、受胎30~60日くらいの胎児の正面図のスケッチは、母親の子宮の中で、生物の進化がものすごいスピードで進行しながら(魚類→は虫類→ほ乳類といったダイナミックな変化を遂げながら)、人間が生まれてくることを目の当たりにするとともに、衝撃を受けた。文章全体が難解で一回読んだだけで理解することは難しい。でも、文章の所々に文学的な表現がちりばめられ、著者の文学的素養の高さが伺える。忙しい合間にも、読書をされていた方なのだと思う。 いつか、もう一度読んでさらに理解を深めたい(挑戦したい)本だと思った。
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こないだの夜想bisに載っていたので気になって読んでみた 夜想bisが深刻だったのでこの本もそうかと思ったのだけど 予想外にロマンティックで大変面白かったです やたら詩的 著者は医学部教授でなくて芸大の教授なんだそうです スーパーしっくり!
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小難しい。学術的なことを割と平易な文章で書いてあるのだけど、それでも気軽にさくさく読めるような感じではない。旅、という時間があるときでなければ間違いなく読み終えられなかった一冊。
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この本は、現在私の頭の中にある「魚類は大きなときの流れの中で哺乳類に進化していった」というイメージに対して、さまざまな根拠を提示してそれがいかに妥当であるかを説明している。その根拠の中で印象に残っているのが3つある。 ニワトリの卵の解剖において確認した脾臓の役割、身体に障碍を持...
この本は、現在私の頭の中にある「魚類は大きなときの流れの中で哺乳類に進化していった」というイメージに対して、さまざまな根拠を提示してそれがいかに妥当であるかを説明している。その根拠の中で印象に残っているのが3つある。 ニワトリの卵の解剖において確認した脾臓の役割、身体に障碍を持つ人間と古代動物の比較、そして人間の子供の成長の過程の3つである。 まずニワトリの卵の解剖中に確認した脾臓の役割について。これはまず動物の胎児は母親のお腹の中にいるころ生物の壮大な進化の過程を踏むということと、魚類は(人間でいう)脾臓を使っているが、人間は脾臓を使っていないという前提がある。主人公は鶏の卵を解剖する中で、脾臓が使われている頃から使われなくなる過程を観察し、よって脾臓は前提(仮定)に従えば、魚類が哺乳類になる過程で捨てたものであるということが言える。 次は身体に障碍を持つある子供たちの内臓と、古代から生きている動物の内臓を比較すること。似ている部分が多くあるという話である。つまり上の前提に従えば、身体障碍というのは「人間の胎児が人間になろうとする過程で体の発達が少し上手くいかなかった存在」だと言えるかもしれない。 最後が授業でも見せてもらった、人間の胎児の成長の過程を収めた写真の章である。この章では、写真を見るのはたとえ二度目でも、とてもインパクトが強かった。しかし授業で写真を見せてもらった時と違ったのは、本には、「胎児の体の標本」を作ることに対する著者の葛藤の描写があったことだ。その描写があることによって、著者が胎児の体を切り落としているシーンを想像してしまい、写真を直視することがあまりできなかった。写真を見れば、たしかに人間の退治も植物からから魚類、両性類を通過して哺乳類になろうとしている姿がありありと感じられた。
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近所の本屋にて珍しくPOP紹介してたので買ってみた。妻が妊娠三カ月なので、そういった状況も踏まえて読んでみたが・・・、読み進めるとすぐに眠くなる催眠術のような本。 でも読み終わって2週間経つんだけど、今も時折この本のことを思い出す。たまたま福岡伸一の「動的平衡2」読んでたけど読...
近所の本屋にて珍しくPOP紹介してたので買ってみた。妻が妊娠三カ月なので、そういった状況も踏まえて読んでみたが・・・、読み進めるとすぐに眠くなる催眠術のような本。 でも読み終わって2週間経つんだけど、今も時折この本のことを思い出す。たまたま福岡伸一の「動的平衡2」読んでたけど読んでる間もどっちかっていうとこの本のことを考えてた。
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胎児の相貌の変化に30億年の年月を読み込む。胎児の“上陸”のシーンは圧巻。ロゴスの世界に生きる筆者が、パトスに導かれて描いた世界。必読。
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「いのちの波は宇宙リズムの一つである」。生命体や記憶の「おもかげ」の結びつき。残念ながら私には、「後付け」の「こじ付け」にしか思えなかった。神秘的なものをイコールで結び付けたくないのかもしれない。
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ニワトリの卵は21日でフ化する。 その途中、4日目頃に危機を迎える。…とは知らなかった。 人類の生命記憶をたどり、「いのちの波」の本質にせまる。 【熊本県立大学】ペンネーム:t-PUK
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卵子から人間になるまでに、進化の過程を辿る胎児、、、 生命の神秘を感じます。 食と性の分化 併せ持つ人間という生き物、、、 業が深いですね。
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胎児の成長に一億年の進化のドラマをみる、真摯な「保健」の教科書。 人間も自然の一部だ、という都会に生活していると実感することが難しいことを 胎児にみられる太古の面影を通して深沈と感じることができる一冊。しかも著者のキャラクターが抜群におもしろいので、笑えるエピソードも満載。198...
胎児の成長に一億年の進化のドラマをみる、真摯な「保健」の教科書。 人間も自然の一部だ、という都会に生活していると実感することが難しいことを 胎児にみられる太古の面影を通して深沈と感じることができる一冊。しかも著者のキャラクターが抜群におもしろいので、笑えるエピソードも満載。1983年刊行。
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