地政学入門 の商品レビュー
P169の第6図は非常に面白い。この縮尺で見ると、対ソ連の封じ込め政策がよくわかる。 p127の日本のアジア主義が、救いがたい業と表現されているのが印象的。人口減少が明確で、日本国内市場の将来性が薄れるなかで、経済的にはアジア主義は最近のベーシックなトレンドと言える。 最後は...
P169の第6図は非常に面白い。この縮尺で見ると、対ソ連の封じ込め政策がよくわかる。 p127の日本のアジア主義が、救いがたい業と表現されているのが印象的。人口減少が明確で、日本国内市場の将来性が薄れるなかで、経済的にはアジア主義は最近のベーシックなトレンドと言える。 最後はちょっと尻切れトンボ的な印象。
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外交に関するニュースや、外国の政府の高官の発言などで 「地政学的に」というキーワードがありますよね? これまでは「あーそうなのか」という感じでした。 ふと、以前から気になっていた地政学の本書を買って読んでみました。 過去の歴史や民族問題、商工業の発達など、 さまざまな要因を例と...
外交に関するニュースや、外国の政府の高官の発言などで 「地政学的に」というキーワードがありますよね? これまでは「あーそうなのか」という感じでした。 ふと、以前から気になっていた地政学の本書を買って読んでみました。 過去の歴史や民族問題、商工業の発達など、 さまざまな要因を例として地政学を説明する良書だとおもいました。 ニュースをみていてふと疑問におもう、 「南シナ海はなぜ軍事的に重要な場所なのか?」 「朝鮮半島は地政学的に重要なのは本当か?」 「日本は地政学的に重要な場所ではないって本当?」 という答えが書いてあるわけではありませんが、 読んで理解すればだれでも自分で答えを導き出すことが可能です。 自分は、たとえば「地政学的に重要ではない」という点について、 計り知れないほどのメリットがあることに気がつき、 本書のような新書に出会えたことをうれしく思いました。 最近いろいろ地政学の本が出てるのですが、 自分はこれ一冊であとは『100年予測』のシリーズで十分かな。
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1983年の本なんですよ。戦後38年の年。そして冷戦のさなか。だからなのか、記述の深さや広範さが今にないくらいでした。それはつまり、まだ平和のため、いや金のために目がくらんでボケーっとする前夜の時代だからなのか、なんて思いましたね。このあいだも国会議員の人の発言がありましたが、「...
1983年の本なんですよ。戦後38年の年。そして冷戦のさなか。だからなのか、記述の深さや広範さが今にないくらいでした。それはつまり、まだ平和のため、いや金のために目がくらんでボケーっとする前夜の時代だからなのか、なんて思いましたね。このあいだも国会議員の人の発言がありましたが、「八紘一宇」なんてものは体の良いスローガンであり、ただ石油などの資源を確保するために東南アジアへ進出するために、国民を納得されるためのイデオロギーとして開発された言葉だとしっかり書かれていたりします。今現在なんて、戦後の記憶が薄れてきていますから、またバカな解釈をして国民を踊らせようとしているんだか、自らが踊っているんだかわからない発言をする政治家がけっこう出てきているように見える。政治家に限らず、識者と呼ばれる人たちにもいる。その言葉の表面だけをなぞって、文脈も考えないのはどうだろう。本書には、地政学としては、こうこうこういうものが地政学だという、本当に地政学にフォーカスした説明って言うのはありません。ただ、19世紀から第二次世界大戦くらいまでを扱って、その当時に出てきたのが地政学ですから、それがどう脚光を浴び、世界に影響を与えてきたかを、細かい歴史とともに見ていくというのが、おおまかな本書の流れです。
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例えばジブラルタル海峡やボスポラス海峡の存在が、如何に紀元前の西欧支配に影響を与えたのか。例えばスエズ運河やパナマ運河の開通が、如何に世界貿易の突破口となったのか。バルカン半島が"世界の火薬庫"と呼ばれたり、ベルギーが"戦車の通り道"と呼ば...
例えばジブラルタル海峡やボスポラス海峡の存在が、如何に紀元前の西欧支配に影響を与えたのか。例えばスエズ運河やパナマ運河の開通が、如何に世界貿易の突破口となったのか。バルカン半島が"世界の火薬庫"と呼ばれたり、ベルギーが"戦車の通り道"と呼ばれたり、地理的条件は当然のように世界史において多大な影響を与えてきた。その研究が地政学にあるかと思って読んでみたけど全然そんなことはなかった。 よく見れば副題に示してある通り、本書は”外交戦略の政治学”。ミクロな地形に関する原因と結果を探求する"学問"ではなく、例えば『東欧を拠点にして世界を牛耳ることとなる国家の出現を制するため、周辺国家がその防壁とならなければならない』などマクロな結論ありきで行動を訴えることを目的とした”政治”の話だ。とはいえその根拠とするものは完全に荒唐無稽なわけではなく、それなりの歴史史観や的中した未来予測もあるわけで、無価値と切り捨てるわけにもいかない。 しかし大戦期から見た過去というものはまだ自分にはとらえどころがなく、興味が持てない。これを楽しめるようになるには、まだまだ先は長そうだ。
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大学時代ほとんど触れなかった分野、地政学。 今更ながら基礎だけでも触れておこうと思い手にとったのが本書。 地政学の分野の有名所、イギリスのマッキンダー、ドイツのハウスホーファー、アメリカのマハンについて彼らの理論を、 その思考の背景となった各国、地方の歴史や政治・経済状況などと...
大学時代ほとんど触れなかった分野、地政学。 今更ながら基礎だけでも触れておこうと思い手にとったのが本書。 地政学の分野の有名所、イギリスのマッキンダー、ドイツのハウスホーファー、アメリカのマハンについて彼らの理論を、 その思考の背景となった各国、地方の歴史や政治・経済状況などと合わせて解説しています。 まさに入門書。政治学専攻してた人が卒業後に読んでなるほどな、とか思うのもレベルが低すぎるのかもしれないけど、アメリカのモンロー主義から続く外交戦略の性格とマッキンダーのハートランド理論の関係を説明するところとか、なるほどなーと思った。 日本では取り上げられることの少ない分野という印象だけど、 現代史を学ぶときにはむしろもっと使った理解しやすいんじゃないかと思う。 地理、歴史、経済など色んな分野の総合学問だから難しくはあるけど、 この本ぐらいの内容なら高校ぐらいでやってもいい気がする。 単純な知識だけ詰め込んでも、日々テレビや新聞で流れるニュースをどう理解していいか全然分からん!という中学高校あたりで考えてたことを読みながら思い出してました。
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地政学には興味があったのだが、理論を紹介するにとどまり根拠が提示されないのでこの本だけでは信じるか信じないのかの世界に見える。あと、地理の知識足りてないなあ。
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中学時代に友人が熱っぽく地政学について語っていたのを、大学の先生が講義で地政学について語っているのを見て、思い出し、ググったら入門書として評価が良さげだったので、読んでみた。 科学以前に学問とさえ地政学を感じることはできなかった。疑似科学とかマルクス流の何やらみたいなものと...
中学時代に友人が熱っぽく地政学について語っていたのを、大学の先生が講義で地政学について語っているのを見て、思い出し、ググったら入門書として評価が良さげだったので、読んでみた。 科学以前に学問とさえ地政学を感じることはできなかった。疑似科学とかマルクス流の何やらみたいなものと同じ臭いを感じた。言っていることが分かっても何故それが正しいのか全く分からなかった。 政治学について全くの素人が読むには不適切だったのかもしれない。
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これを戦争でくくっていいのか分からないけれど(笑) 古い本なのだが、色あせていない。 それが「地政学」なんだけども、ぞっとするような学問だなと思った。 難しくてほとんど分かっていない。世界史も弱いし地理も(泣) 今後本を読んでいく中で、時折読み返していきたい。
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1984年の出版、また地政学入門とあるように、有名な地政学理論を紹介した本だと思う。 文章もやや古くなるが、地政学のための入門書としては、類書もすくないので良い本だと思う。
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入門とタイトルにあるが、そもそも地政学自体が地理は当然歴史、軍事等広大な範囲の知識を必要とするため、本書のみで地政学に入門を果たすことは難しいように思う。
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