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タテ社会の人間関係 単一社会の理論 の商品レビュー

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97件のお客様レビュー

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2012/10/04

日本の社会の特性をついている。 日本は、自分の資格よりも自分の会社を自慢する。 自分の意見を言わないと生き残れない。

Posted byブクログ

2012/09/18

この本を読むのは初めてです。もちろん、その存在は知っていました。しかし、読む気にはなりませんでした。この本を読むきっかけは、Harvard Business Reviewに掲載された中根先生へのインタビューに興味をもったからです。非常に興味深い著作でした。また、読みやすい文章でし...

この本を読むのは初めてです。もちろん、その存在は知っていました。しかし、読む気にはなりませんでした。この本を読むきっかけは、Harvard Business Reviewに掲載された中根先生へのインタビューに興味をもったからです。非常に興味深い著作でした。また、読みやすい文章でした。日本と西欧の組織の相違を「資格」、「場」をキーワードにして、説明しています。西欧は、「資格」に帰属します。たとえば、「大工」、「インテリ」、「銀行員」等です。それに対して、日本は、「場」に属します。たとえば、「三井物産」、「大蔵省」等です。僕の実感とあっているのですが、疑問も残ります。日本でも、「場」を重視する組織がほとんどですが、「資格」を重視せざる得ない組織も存在するはずです。そのような組織でも、日本的特質が現れるのでしょうか。また、戦前の企業に関する著者の認識は、明らかに間違っています。

Posted byブクログ

2012/08/13

なんか、山川出版の歴史教科書と同じくらい、書いてる事が頭に入ってこなかった。 「ウチの者」「ヨソ者」についてもっと書いてほしかった。 「能力平等主義と序列偏重は相関関係にある」とか、「本当に能力主義が実行されているとすれば、序列意識は後退しなければならないはずである」とか、「実力...

なんか、山川出版の歴史教科書と同じくらい、書いてる事が頭に入ってこなかった。 「ウチの者」「ヨソ者」についてもっと書いてほしかった。 「能力平等主義と序列偏重は相関関係にある」とか、「本当に能力主義が実行されているとすれば、序列意識は後退しなければならないはずである」とか、「実力主義=序列の否定」といった事が何度も書かれて違和感を感じたが、「実力の高低による序列」について言及がないのがその違和感の原因だろう。 日本では表現に対する評価(書評など)が人間関係によって決まる傾向があるというのは、実感を伴って理解できるものだった。 共同体の「ソト/ウチ」に関する話と、共同体内の構成員の能力の高低によるヒエラルキーの両方について書かれた本があればいいのになぁ、と思いました。

Posted byブクログ

2014/02/08

西欧などと比較しながら日本のタテ社会の組織構造を分析した作品。 歴史や過去の背景に基づく分析は、一つずつ丁寧な論理の積み重ねており、感心する。 特に納得がいったのは、日本の組織は論理よりも感情を優先させているというところ。本書は日本型組織に身を置くものがどう振舞えがいいのかを...

西欧などと比較しながら日本のタテ社会の組織構造を分析した作品。 歴史や過去の背景に基づく分析は、一つずつ丁寧な論理の積み重ねており、感心する。 特に納得がいったのは、日本の組織は論理よりも感情を優先させているというところ。本書は日本型組織に身を置くものがどう振舞えがいいのかを教えてくれる。 140208再読 気になったワードが「単一性」。多様性という言葉が流行する今日、逆を意味する言葉を考えもしなかった。 日本人だから…という考えに汲みせず、日本に存在するある条件を設定すれば、他国でも似たような社会構造が出来るのではという問題意識は参考になった。当たり前と思われるものに切り込んでいく姿勢は、大前氏のいう戦略家のものと同様。 日本は、単一性があったからこそ数回にわたる復活を遂げられたのかもしれない。日本の強味が機能しにくいのが現代なのかもしれない。

Posted byブクログ

2012/04/21

本書は日本社会の人間関係の考え方、日本的社会構造について述べられています。 初版は1967年ですが、全く違和感がありません。 私は僅かな期間ですが中国出張を経験しており、中国人の人間関係の在り方や組織に対する姿勢など間近で見てきました。 それからといもの、周りに対して感じてきた疎...

本書は日本社会の人間関係の考え方、日本的社会構造について述べられています。 初版は1967年ですが、全く違和感がありません。 私は僅かな期間ですが中国出張を経験しており、中国人の人間関係の在り方や組織に対する姿勢など間近で見てきました。 それからといもの、周りに対して感じてきた疎外感・違和感・閉塞感・・・など常に感じていたのですが、本書を読んで納得できました。 ある組織(会社でも、地域のコミュニティー等)に所属し、私と同じように感じていいる人にお薦めしたい本です。

Posted byブクログ

2017/02/10

代表的な「日本人論」「日本文化論」とひとつとだろう。1967年初版発行だから『甘えの構造』よりは4年早い。『甘えの構造』の中でも、甘えとの関係でこの本について言及している。 甘えは本来人間に共通の心理現象でありながら、日本語の「甘え」に当たる言葉は欧米語には見られない。この事実...

代表的な「日本人論」「日本文化論」とひとつとだろう。1967年初版発行だから『甘えの構造』よりは4年早い。『甘えの構造』の中でも、甘えとの関係でこの本について言及している。 甘えは本来人間に共通の心理現象でありながら、日本語の「甘え」に当たる言葉は欧米語には見られない。この事実は、甘えの心理が日本人にとって身近であるばかりでなく、甘えを許容するような社会構造が日本には存在することを物語る。「甘え」という言葉は、日本の社会構造を理解するためのキー概念ともなるのではないか、日本社会で甘えが重要な働きをすることは、『タテ社会の人間関係』でいうタテの社会構造と一体をなしているいるのではないかと土井は指摘する。 甘えとタテ社会とは、どのようにつながるのだろうか。日本がタテ社会だというのは、タテの人間関係つまり上下関係が厳しいということだという誤解があるかもしれない。しかしこれは俗説であり、欧米の会社での管理者と労働者との上下差の方がはるかに大きく、厳しいという面もある。 タテ社会とは、ヨコ社会と対をなす概念である。日本人は、外(他人)に対して自分を社会的に位置付ける場合、資格よりも場を優先する。自分を記者、エンジニア、運転手などと紹介するよりも、「A社のものです」「B社の誰々です」という方が普通だ。これは、場すなわち会社・大学などの枠が社会的な集団認識や集団構成に大きな役割を果たしているということである。すなわち記者、エンジニアなどの資格によるヨコのつながりよりも、会社や大学などの枠(場)の中でのつながり(タテの序列的な構成になっている)の方がはるかに重要な意味をもっているということである。 日本の労働組合が、企業という枠を超えた職種によるヨコの組織になっておらず、職種の違いに関係なく企業単位の組合になっていることは、場や枠を重視する日本のタテ社会の特徴をみごとに現している。 「タテ社会」日本の基本的な社会構造が、企業別、学校別のような縦断的な層化によって成り立っているのに対し、「ヨコ社会」は、たとえばインドのカースト制度や西欧などの階級社会のように横断的な層化をなしている。「ヨコ社会」では、たとえば職種別労働組合のように資格によって大集団が構成され、個人の生活や仕事の場にかかわらず、空間的な距離を超えて集団のネットワークが形成される可能性がある。 日本人にとって「会社」は、個人が一定の契約関係を結ぶ相手(対象・客体)としての企業体というより、「私の会社」「ウチの会社」として主体的に認識されていた。それは自己の社会的存在や命のすべてであり、よりどころであるというようなエモーショナルな要素が濃厚に含まれていた。つまり、自分がよりかかる家族のようなものだったのである。もちろん現在このような傾向は、終身雇用制の崩壊や派遣労働の増加などで、かなり失われつつある。しかし、それに替わってヨコ社会が形成されはじめたわけではなく、依然として日本の社会は基本的にタテ社会である。 終身雇用制が崩壊していなかったころは、会社の従業員は家族の一員であり、従業員の家族さえその一員として意識された。今でもその傾向はある程度残っているだろう。日本社会に特徴的な集団は、家族や「イエ」のあり方をモデルとする「家族的」な集団でなのである。そして家族が親と子の関係を中心とするのと同様の意味で、集団内のタテの関係が重視される。そこでは、家族的な一体感や甘えの心理が重要な意味をもってくるのは当然である。

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2012/02/25

人間関係に悩むことが多い毎日だが、この本を読んで少しすっきりした。 日本では、タテの序列による関係でできており、個人の能力よりも所属している集団によって評価が決まる。 日本人は人間との関係に依存している。日本で転職があまり盛んではないのは人間関係という財産を失うことに大きなリス...

人間関係に悩むことが多い毎日だが、この本を読んで少しすっきりした。 日本では、タテの序列による関係でできており、個人の能力よりも所属している集団によって評価が決まる。 日本人は人間との関係に依存している。日本で転職があまり盛んではないのは人間関係という財産を失うことに大きなリスクを感じるからだ。そして、個々の関係は論理ではなく感情でつながっている。感情が共有できなくなると、関係も自然と破綻する。 私が社会から孤立しやすいのは、他者との感情の共有が下手だからであろう。論理的に話そうと心がけているが、そのことがかえって孤立を生む状況に陥らせているのかもしれない。 会話では愛想笑いの1つもしなくてはいけないが、つまらない話はやはりつまらないんだよなあ。

Posted byブクログ

2012/02/24

日本論の古典。 格差論とか貧困問題とかを読みあさっていたら,よく引用されていたので,今更ながら読んでみたが,確かにこれは古典だ。 全然古くない。 今読んでも,日本社会の在り方を理解するのに非常に役に立つ視点が明解に示されている。 そして,古典なのに読みやすい。 凄いなあ・・・。

Posted byブクログ

2012/02/23

なかなか面白かった。タテヨコの概念を編み出した?筆者の、それに基づく社会観。 欧米のようにヨコ社会であるのと、日本のようにタテ社会であるのとでは大違いで、これは社会構造自体にも大きな影響を与えている。

Posted byブクログ

2012/01/30

45年前に書かれた本だけど、昨年出版された本(『人事部は見ている』)と内容がほとんど変わらない(『人事部は~』は人事・組合関係から光を当てているだけなので範囲は狭いが。)。 半世紀程度じゃ、日本人の日本人的なところは変わらないということですかね。

Posted byブクログ