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タテ社会の人間関係 単一社会の理論 の商品レビュー

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97件のお客様レビュー

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2009/10/07

文化人類学的視点より書かれた日本のタテ社会がもたらす閉塞性と弊害を明確に浮きぼらせている。 最近 欧米型の人間関係>日本型の人間関係という方程式がよく言われるのは経済の停滞に起因すると思っていたのだが、日本が高度成長期のまっただ中にある1967年に書かれたのだからすごい。 ...

文化人類学的視点より書かれた日本のタテ社会がもたらす閉塞性と弊害を明確に浮きぼらせている。 最近 欧米型の人間関係>日本型の人間関係という方程式がよく言われるのは経済の停滞に起因すると思っていたのだが、日本が高度成長期のまっただ中にある1967年に書かれたのだからすごい。 さらに同じ年上を敬う中国、カースト制をとるインド人との人間関係と比べている。 常日頃日本的な組織に属しているときに感じるばつの悪さを言語化している。 タテ組織、人材の流動性の低さ、妙な平等主義 面白いの一部抜粋します。 「…日本人の好む民主主義とは、この人間平等主義に根差している。これはすでに指摘した「能力差」を認めようとしない性向に密接に関係している。日本人はたとえ、貧乏人でも、成功しないものでも、教育のないものでも)同等の能力をもっていると前提としているから)、そうでない者と同等に扱われる権利があると信じ込んでいる。」 「「みんながこういっているから」「他人がこうするから」「みんながこうしろというから」ということによって、自己の考え、行動にオリエンテーションが与えられ、また一方、「こうしたことはすべきではない」「そう考えるのは間違っている」「その考えは古い」というような表現によって、他人の考え・行動を規制する。このような方式は、つねに、その反論に対して、なんら論理的、宗教的理由付けがなく、もしそれらの発現を支えるものがあるとすれば、それは「社会の人々がそう考えている」ということである。すなわち社会的強制である。」 「はっきりいうと、知らない人のもの、自分の反対に立つ人のものに対しては、悪評はするが、知人や仲間、特に先輩のものに対しては、必ずといっていいくらいほめている。」 「日本社会におけるほど、極端に論理が無視され、感情が横行している日常生活はないように思われる。」 大部分同意しますが でもでも、日本のタテ社会がもたらす良い面をもうちょっと、記載してほしかったな。。。 まぁ、理解できるけどね。 外の欧米社会に留学してそこでの人間関係が心地よいと感じてしまえば、日本の閉鎖的なタテ社会には嫌気さすよ。 この、村社会の名残が、外国人留学生との確執を生んでいる気がする。

Posted byブクログ

2009/10/07

日本人がよく口にするよそ者やウチの者という言葉はどういう心理や状況から生まれる感覚であるかを述べている。日本では、近くにいる人を家族のように接し、家族でも遠くにいる人とは、よそよそしく接してしまうが、インドでは血縁関係がはっきりしていれば、今まで知らなかった人でもすぐに家族として...

日本人がよく口にするよそ者やウチの者という言葉はどういう心理や状況から生まれる感覚であるかを述べている。日本では、近くにいる人を家族のように接し、家族でも遠くにいる人とは、よそよそしく接してしまうが、インドでは血縁関係がはっきりしていれば、今まで知らなかった人でもすぐに家族として受け入れて接する、と書かれていた。あと、日本ではどこかに属したとき、上下関係がはっきりしていて名前の呼び方にも一つの形があるが、イギリスでは、ファーストネームで呼び合うことが普通であるらしい。世界と比較すると日本で当たり前のことが、日本だけ特殊であるということが少なくないということがわかった。

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2009/10/04

場を強調する日本の社会集団のあり方の分析。 1967年の本だけど、今でも変わらない本質的な部分を突いてる!!

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2009/10/04

日本の社会構造(主に人間関係)を社会人類学の観点から分析した、言わずと知れた名著。 初出は昭和39年だが、その論はほぼ現在にも当てはまっている。 ただ、6章「リーダーと集団の関係」のリーダー論は、現在では薄れつつある気がする。

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2009/10/04

日本社会の構造を社会人類学の観点から体系的に分析し、明らかにした好著です。 40年も前に著された本であるにも関わらず、一見すると目まぐるしい変貌を遂げたかに見える現代の社会構造を分析する上でも非常に有用性のある理論(物差し)を提示していて、大変価値の高い一冊だと思いました。 初学...

日本社会の構造を社会人類学の観点から体系的に分析し、明らかにした好著です。 40年も前に著された本であるにも関わらず、一見すると目まぐるしい変貌を遂げたかに見える現代の社会構造を分析する上でも非常に有用性のある理論(物差し)を提示していて、大変価値の高い一冊だと思いました。 初学者にも分かりやすいのでオススメです。

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2009/10/04

タイトルが好きではなく、ただそれだけの理由で(笑)、読むのを回避し続けてきたのだけど、実は、これをまず最初に読んでおくべきだったと反省している。但し、契約精神の欠如という部分はもう少し射程を限定したほうが良いと思われる。契約精神の素地がもともと全くなかったかのように誤解されるので...

タイトルが好きではなく、ただそれだけの理由で(笑)、読むのを回避し続けてきたのだけど、実は、これをまず最初に読んでおくべきだったと反省している。但し、契約精神の欠如という部分はもう少し射程を限定したほうが良いと思われる。契約精神の素地がもともと全くなかったかのように誤解されるのではと思った。

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2009/10/04

30年ちょっと前?の出版なので理論は古いのでしょうが、古典と言っていいのでは。日本の社会構造が分析されてます。

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