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タテ社会の人間関係 単一社会の理論 の商品レビュー

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97件のお客様レビュー

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2019/01/21

1967年に発行された本が、今でもこれだけ現代日本社会の本質を突いていることに驚く。良書! 日本の「能力平等観」「人間平等主義」についての指摘はごもっともだと思ったし、だから平等論について欧米と分かり合えない部分があるんだな…

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2019/01/10

40年以上前に書かれたものとは思えない先見性を感じられる。メイン内容は組織論としてのタテ社会、日本は序列重視の社会であり、西欧、インド、中国とはまったく異なる人とのつながり方を分析されている。(特に本書の著者はインドをよく例にあげられていた) 40年以上経過した現在でも、この考え...

40年以上前に書かれたものとは思えない先見性を感じられる。メイン内容は組織論としてのタテ社会、日本は序列重視の社会であり、西欧、インド、中国とはまったく異なる人とのつながり方を分析されている。(特に本書の著者はインドをよく例にあげられていた) 40年以上経過した現在でも、この考えは廃れるどころか、国際社会の中で日本という国が他国とどう渉りあっていくか、理解しあっていくかを考える上で非常に考えさせられた。 また、いわゆる成果主義といわれる考え方が、序列重視の日本人と相容れることの難しさを実感することができる。 形の上では序列をなくすということは可能でも、日本人である限りは完全に欧米化することは困難だろう。 世界的に珍しい単一民族を現在まで維持してきたという特殊性が今日の国民性を形成してきたと言われているが、今後、移民・難民受け入れに関しても、慎重な姿勢は崩してはいけないと思われる。

Posted byブクログ

2018/10/20

kindle版で読み上げさせて聴きました。 私の職場は割と人数の多い古い組織なので、敵を知り、己を知れば百戦危うからず??? 個人への対応は、コーチングの本などを読んでみましたが、組織への対応ということで。 ちょっと古いかなぁとは思うものの、思い当たるところはたくさんありまし...

kindle版で読み上げさせて聴きました。 私の職場は割と人数の多い古い組織なので、敵を知り、己を知れば百戦危うからず??? 個人への対応は、コーチングの本などを読んでみましたが、組織への対応ということで。 ちょっと古いかなぁとは思うものの、思い当たるところはたくさんありました。 成員の誰も他の組織の有り様を知らず、ここで立ち振舞を学んでいくので、こういう文化の変化は徐々にしか起こらないだろうなぁと思いました。

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2018/10/09

1967年発刊だが,色あせない.日本のタテ社会(資格ではなく場を強調する社会),ウチ/ヨソ者的発想のムラ社会を冷静に考察.批評や議論する際に,論理より感情が優先されるという指摘は確かに.FBなどTwitterなどコミュニケーション方法が変わっても本質的には変わっていない.

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2018/09/29

去年、働き方改革のセミナーで、これまでの日本社会の特徴を説明した本として紹介されていた一冊。気になって買ったものの1年以上積読。やっと読みました。 「資格」ではなく「場」で集団構成される日本社会。そこで重視されるタテの関係。 俺が生まれる前に書かれた本ではあるものの、今でも変わら...

去年、働き方改革のセミナーで、これまでの日本社会の特徴を説明した本として紹介されていた一冊。気になって買ったものの1年以上積読。やっと読みました。 「資格」ではなく「場」で集団構成される日本社会。そこで重視されるタテの関係。 俺が生まれる前に書かれた本ではあるものの、今でも変わらないところ、この前まえそうだったってところがたくさん。 いい悪いではなく、組織論を議論する前提として、頭の整理になった。

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2018/10/31

もう半世紀も前に発行されたものだが、内容は全く色あせておらず、社会組織の構造を見事に分析している。 社会集団の構成要因は、資格(属性)の共通性にあるものと、場の共有によるものがある。資格には、氏、学歴、地位、職業などがあり、職業集団、血縁集団、カースト集団などが構成される。場と...

もう半世紀も前に発行されたものだが、内容は全く色あせておらず、社会組織の構造を見事に分析している。 社会集団の構成要因は、資格(属性)の共通性にあるものと、場の共有によるものがある。資格には、氏、学歴、地位、職業などがあり、職業集団、血縁集団、カースト集団などが構成される。場とは、地域、所属機関などの枠のこと。 場の共有による社会集団は、枠によって閉ざされた世界を形成し、構成員の異質性による不安定さを克服するために、集団意識を高揚する必要がある。日本社会では、人間関係の強弱は、接触の長さや強さに比例するため、集団に加わってからの年数が、個人の位置づけを決定する重要な要因になっている。これが年功序列の温床であり、同じ資格を持つものの間でも序列による差が意識され、同期生との平等意識を駆り立てる。これは、能力主義の人事管理を阻むことになる。接触の長さは個人の社会的資本となるため、集団を移動する場合の損失となる。 タテの関係が強い社会では、ヨコの関係は弱い。能力差を認めようとしない西欧とは異なる平等主義のため、集団の間でも同業他社などの同じ種類の集団とは競争となる。どの社も同じ製品をつくり、同じ商品を出し、分業は行われず、過当競争となる。 タテの集団では、既存のいずれかの構成員との関係を持つことによって、新たな成員の入団が認められる。ヨコの集団では、新たな成員の入団には全員の承認を必要とし、明確に規定されたルールに従って認められることが多い。 タテの集団では、リーダーは、直属する幹部を通してすべての成員を把握している。そのため、幹部成員の発言権は強く、リーダーは2人以上の幹部の調整役的立場に立たされることもある。党中党や派閥が作られやすく、分裂の可能性も高い。日本のあらゆる集団では、リーダーの権力発動は特定分野や特定条件に限られ、きわめて制約されている。リーダーに対して部下の力が強いことから、民主主義とは違った平等主義がはびこる。 タテの集団、ヨコの集団のほかに、契約関係がある。西欧では、広くから目的にあった者を抜擢・招聘することによって構成される場合が多く、コントラクトが結ばれると、リーダーの命令は絶対的なものとして服従される。この精神は日本人には全く欠如している。 <考察> 場の共有に基づく集団は、動かすことができない土地で営む農業の社会から生まれたものと推測できる。属性の共通性に基づく集団は、様々な人々が行き交う都市的、大陸的なものから生まれたことを想像させる。

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2018/01/20

新書の古典。人と人のつながりを、タテの関係とヨコの関係に分けて日本の社会や家族、企業などに当てはめてその関係性を解説していく。 「集団の内部構造」が図解されていてわかりやすい。が、他にビジュアルが少なく、タテヨコの関係が文章だけだと理解しにくい面もあった。 もう一つ「場と資格」...

新書の古典。人と人のつながりを、タテの関係とヨコの関係に分けて日本の社会や家族、企業などに当てはめてその関係性を解説していく。 「集団の内部構造」が図解されていてわかりやすい。が、他にビジュアルが少なく、タテヨコの関係が文章だけだと理解しにくい面もあった。 もう一つ「場と資格」に二分して同じく社会を説明していくことで、日本の社会の構図を大まかに説明してあってわかりやすかった。

Posted byブクログ

2017/08/22

刊行から50年とのことだが近著と言われてもわからない程、現代の日本にも当てはまっている。それは日本が今もまだ同質の単一社会であり続けているからだろうか。 では今後の日本はどうあるべきかというところまではは本書が扱う範疇を超えているが、これが世に出てからは可成の議論が可能であった筈...

刊行から50年とのことだが近著と言われてもわからない程、現代の日本にも当てはまっている。それは日本が今もまだ同質の単一社会であり続けているからだろうか。 では今後の日本はどうあるべきかというところまではは本書が扱う範疇を超えているが、これが世に出てからは可成の議論が可能であった筈。それなのに現代社会がその弊害をそのまま抱え続けてきたことに対し、先人達に失望せざるを得ない。 とは言えかく言う自分自身もこの社会の一員として、知ってか知らずか相応の振舞いをしてしまっている以上、非難すべからざるところか。反省。 他文化との比較に於いて論証が不十分の嫌いはあるが、新書という形式上この程度かなと割り切って読んだ。

Posted byブクログ

2017/08/19

タテ社会の語源となった書物。多少変わったところもあるような所もあるが書かれている内容は、全然色褪せていない。というか、冒頭でもなかなか変化しにくい特徴をとらえて論じると言っているだけあって当時とそんなに変わっていない。 文中に出てくるエピソードも現在の事を言っているかのようで、笑...

タテ社会の語源となった書物。多少変わったところもあるような所もあるが書かれている内容は、全然色褪せていない。というか、冒頭でもなかなか変化しにくい特徴をとらえて論じると言っているだけあって当時とそんなに変わっていない。 文中に出てくるエピソードも現在の事を言っているかのようで、笑える。左翼はエセ同情的で、とかどのテレビも同じような内容だとか。師匠を二人持たないというのは、新たな気づきになった。

Posted byブクログ

2017/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初版は50年も前なのに、本質的なところは普遍的なのだろう。 雇用形態こそ大きく変わっているが、ムラ社会や封建主義的な企業組織はあまり変わっていないんじゃないか。 日本的な組織では上はバカでもいいと言うのは納得。

Posted byブクログ