1,800円以上の注文で送料無料

シカゴ育ち 海外小説の誘惑 の商品レビュー

3.9

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/02/25

訳者の柴田さん関連の本から辿って読みたい本リストに長い間入れていた。 短編集で、好きだったのは荒廃地域、熱い氷、ペット・ミルクかな。極端に短くて詩に近いような作品もあるけど、そういうのはどうも理解が難しい。

Posted byブクログ

2022/02/03

この短編集から霧がかった雨や雪、どこからか音楽の聴こえてくるガードしたのような風景を想像した。 作者の記憶を通してシカゴの街が見えてきて、行ったことはないその土地のことを想像する。そんな時間を今このご時世に与えてくれて嬉しさと、人と土地の間にあるものを通じて感じる寂しさが重なっ...

この短編集から霧がかった雨や雪、どこからか音楽の聴こえてくるガードしたのような風景を想像した。 作者の記憶を通してシカゴの街が見えてきて、行ったことはないその土地のことを想像する。そんな時間を今このご時世に与えてくれて嬉しさと、人と土地の間にあるものを通じて感じる寂しさが重なって、読後じんわりした気持ちになった。

Posted byブクログ

2019/12/05

いいとは聞きながら、いつでも読めると思ったらなかなか買わないのよね。たまたま古本で見かけたので買って読んでみました。 連作短編、短編というか断片なのかな。それなりにストーリーになってるものあり、スケッチみたいなのあり。本人が気に入ってると知って読んだせいかもやけど、柴田元幸っぽい...

いいとは聞きながら、いつでも読めると思ったらなかなか買わないのよね。たまたま古本で見かけたので買って読んでみました。 連作短編、短編というか断片なのかな。それなりにストーリーになってるものあり、スケッチみたいなのあり。本人が気に入ってると知って読んだせいかもやけど、柴田元幸っぽい匂いが強い。むしろコレをな訳してから柴田元幸っぽさが確立したのか、という気もする。

Posted byブクログ

2018/11/18

「音楽の聞こえる話」を特集した『MONKEY Vol.6』のあとがきに、「音楽の聞こえる話」アンソロジー構想のひとつとして挙げられた一冊。そして、これはワタシが「2014不忍ブックストリート 一箱古本市」で購入して積読棚に鎮座させていた一冊でもあった。『MONKEY Vol.6』...

「音楽の聞こえる話」を特集した『MONKEY Vol.6』のあとがきに、「音楽の聞こえる話」アンソロジー構想のひとつとして挙げられた一冊。そして、これはワタシが「2014不忍ブックストリート 一箱古本市」で購入して積読棚に鎮座させていた一冊でもあった。『MONKEY Vol.6』の余韻が残る中、早速手に取った。 「荒廃地域」ではロックンロールが、「冬のショパン」ではクラシックが、物語の旋律と合わせるように確かに聞こえてきた。 でも、この短編集を通してもっとも印象に残ったのは、実は音楽ではなかった。残ったのは、淡々と綴られたどこにでもある日常の風景、どちらかと言うと、音楽を感じない少しもの哀しげな日常の風景だった。特に凝った描写があるわけでもない。でも、生活のにおいや人の息づかいが確かに感じられた。柴田元幸が絶賛する理由は明々白々だ。 ところで、シカゴの愛称Windy Cityは、本来は「風の街」という意味だったのではない、という話が訳者あとがきに。柴田元幸のあとがきはどれも秀逸だが、またしてもやってくれた。

Posted byブクログ

2019/11/17

「いままで自分が訳したなかで最高の一冊」  これは本のオビに書かれた柴田元幸氏の発言。  柴田氏の翻訳作品は結構読んできているし、ハズレは殆どないので、いやがうえにも期待してしまう。  確かに面白い。  ただ、ほんの少し何かが足りない気がする。  手放しで「面白い!」と...

「いままで自分が訳したなかで最高の一冊」  これは本のオビに書かれた柴田元幸氏の発言。  柴田氏の翻訳作品は結構読んできているし、ハズレは殆どないので、いやがうえにも期待してしまう。  確かに面白い。  ただ、ほんの少し何かが足りない気がする。  手放しで「面白い!」とまではいかなかった。  痒いところにきちんと手が届いているのだけれど、「もうちょっと力を入れてかいてよ」といったところだろうか。  もう何冊か読んでみたい作者である。

Posted byブクログ

2015/05/03

14編の作品のうち、既読は「冬のショパン」のみ。 シカゴと言えば、シカゴピザとかシカゴマフィアとか、色々イメージはあろうと思いますが、私のイメージは、冬の寒さと雪。 映画やアメリカのドラマなどを見ていると、とにかく冬。 もこもこに着ぶくれた人たちが、身を縮めて歩くシーン。 歩く...

14編の作品のうち、既読は「冬のショパン」のみ。 シカゴと言えば、シカゴピザとかシカゴマフィアとか、色々イメージはあろうと思いますが、私のイメージは、冬の寒さと雪。 映画やアメリカのドラマなどを見ていると、とにかく冬。 もこもこに着ぶくれた人たちが、身を縮めて歩くシーン。 歩くだけで遭難しそうなほどの雪。 野外のスケートリンクでデートする若者。 調べてみたら、北海道の函館と同じくらいの緯度なんですよね。 函館はそんなに寒くないし、雪も降らないし。 月別の平均気温は札幌と同じくらい。 でも、見た感じもっと寒くて雪が多そう。 勝手に岩見沢よりやや内陸寄りの地域をイメージしながら読みました。 あとはフレドリック・ブラウンのエド・ハンターシリーズ(「シカゴ・ブルース」など、シカゴを舞台にしたハードボイルド系ミステリ)を思い出し、そこそこの都会のはずなのにどうしてもうらぶれた感の拭えないシカゴの町を読みました。 “永遠とは、何かがあることではなく、ないことなのだ。” 生きているはずなのに、どこか存在感の希薄な、いや、存在感はあるのだが、現実感が希薄な、いや、それとも違うな。 何か違う次元に生きるような人々。 永遠の喪失を抱えながら。 現実はどうであれ、頑なに自分を守り生きていく姿。 どうしてそれが儚く感じられるのか。 哀しくも美しい詩のような文章。 寒くて縮こまった体の中にある、温かな気持ち。 繊細と同居する強か。 それは生まれ育った町が作り出したものなのか。 夏の暑さ、冬のとてつもない寒さ、風の強さ。 シカゴという街。 そこに生きる人々への思いが詰まった短篇集。 一番気に入ったのは、やはり「冬のショパン」

Posted byブクログ

2015/04/12

4〜50頁読んでみたが目が滑って全く心に入ってこない。こういうスケッチみたいな短編集は嫌いじゃないのだが今は駄目みたいだ。

Posted byブクログ

2014/05/06

読んでいて不思議と気持ち良い気分になりました。エッセイのような小説。想像だけど、原文は相当カッコいい文体なんじゃないかなあ。

Posted byブクログ

2013/11/21

ダイベックの短編集。 シカゴについて何もしらないけれど、きっとこれがシカゴなんだろう。 そう感じさせる14篇。 「冬のショパン」、連作短編の「夜鷹」がお気に入り。

Posted byブクログ

2014/10/18

シカゴを舞台とした短編集。詩のような小説。 柴田さんとのインタビューでダイベック氏が話していた「因果関係が生じるための直線を断ち切って断片化する」という話を、「夜鷹」を読んで思い出した。因果関係を与えなくても、同じ時間、同じ街を描くことで、繋がりが感じられる。作品としては珍しいけ...

シカゴを舞台とした短編集。詩のような小説。 柴田さんとのインタビューでダイベック氏が話していた「因果関係が生じるための直線を断ち切って断片化する」という話を、「夜鷹」を読んで思い出した。因果関係を与えなくても、同じ時間、同じ街を描くことで、繋がりが感じられる。作品としては珍しいけど、その方が現実味は出ると思う。

Posted byブクログ