ランドマーク の商品レビュー
それほど期待もせずに買って読み始めた割にはなかなかの面白さであった。設計士の犬飼と鉄筋工の隼人を主人公にして、普通の生活の裏に潜む歪んだ日常がよく描かれていて、現実感を持った作品となっている。また、その歪みが、大宮に建築中のO-miyaスパイラルと照らし合わせて描かれているとこ...
それほど期待もせずに買って読み始めた割にはなかなかの面白さであった。設計士の犬飼と鉄筋工の隼人を主人公にして、普通の生活の裏に潜む歪んだ日常がよく描かれていて、現実感を持った作品となっている。また、その歪みが、大宮に建築中のO-miyaスパイラルと照らし合わせて描かれているところが、読者に、現実的な歪みと不安感を植えつけるのに強い効果を出している。 その他の登場人物も含めて、みんなどこか不安定で、全編通して幸福感を感じさせない内容となっており、何かが起きるのではないかとつい先を読み進めてしまうのであるが、吉田修一の悪いところであろうか・・・読者それぞれに委ねているのかもしれないが、終わりがあっけなさすぎる。せっかく興味を持って読んで来たのに、最後がこれではつまらない。 もうちょっと先まで描ききってほしいものである。
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出版社/著者からの内容紹介 最高傑作長篇小説 村上龍氏絶賛! 「倒壊の陰にある希望、裏切りと同意語の救済。閉塞と共存する解放、虚構に身を隠す現実。」 関東平野のど真ん中、開発途上の大宮の地にそびえ立つ、地上35階建ての巨大スパイラルビル。設計士・犬飼と鉄筋工・隼人の運命が交差する...
出版社/著者からの内容紹介 最高傑作長篇小説 村上龍氏絶賛! 「倒壊の陰にある希望、裏切りと同意語の救済。閉塞と共存する解放、虚構に身を隠す現実。」 関東平野のど真ん中、開発途上の大宮の地にそびえ立つ、地上35階建ての巨大スパイラルビル。設計士・犬飼と鉄筋工・隼人の運命が交差するその建設現場で、積み重ねられた不安定なねじれがやがて臨界点を超えるとき。鮮烈なイメージと比類ない構想、圧倒的な筆力で<現代>のクライシスを描く芥川賞・山本賞作家の傑作長篇小説! それぞれにそれぞれの物語があるんだなぁ・・・ と感じてしまいます。 きっと何も取り柄がないような僕にも物語にしようと思えばそうなるのかなぁ・・・とか感じながら読んでみました。 なんだか続きも読みたいです♪
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都会の交換可能性。 渋谷のロフトで買うはずのカップを大宮で買うときの不自然さ。 象徴を強調しすぎか
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2010.9.25 大宮のスパイラルビル。 隼人、犬飼。 なんか深さを感じなかった。 浜崎あゆみとかで現代感を出したのかな。 方言読みにくいし、 建築の説明がめんどい。 お金をもらってるからなんでもやるのか、 お金を払ってるから何にもできなくなるのか。
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いまひとつテーマがはっきりしなくて、のめり込めなかったなあ。 それぞれの人物の、それぞれの行動の意味が、いまひとつ浅かった。 あと、建築のこととかサッパリわからないので、そこらへんも合わなかった理由かも。 わかる人には面白い場面が多いのかな。 吉田修一は好きだけど、たまにハズ...
いまひとつテーマがはっきりしなくて、のめり込めなかったなあ。 それぞれの人物の、それぞれの行動の意味が、いまひとつ浅かった。 あと、建築のこととかサッパリわからないので、そこらへんも合わなかった理由かも。 わかる人には面白い場面が多いのかな。 吉田修一は好きだけど、たまにハズレがある。これもそのひとつか。
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よくわからないまま終わってしまった・・ あらすじを読んで奥田英郎の最悪みたいなのを想像してたけど 全然そんな感じではなく。うーん。
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いろんな出来事が、結末に至る前に(中には不吉な示唆を残して)話が終わっていってしまうので、その後が気になってしまいます。女が出て行った本当の理由、ある人物が死んだ理由、告白の行方、そして一番気になるのはO-miyaスパイラルのその後。物語は吉田修一らしい視点で、現代(小泉政権時代...
いろんな出来事が、結末に至る前に(中には不吉な示唆を残して)話が終わっていってしまうので、その後が気になってしまいます。女が出て行った本当の理由、ある人物が死んだ理由、告白の行方、そして一番気になるのはO-miyaスパイラルのその後。物語は吉田修一らしい視点で、現代(小泉政権時代の日本のようです)を描いてて相変わらずうまいなーと思います。ただ、読後はすっきりしないので好き嫌いが分かれそうです。
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いまいちどの登場人物の心情もよく書かれていないように感じてしまったなぁ…。なんで主人公が貞操器具をつけているの、とか、愛人の人が4pしたいのかがよくわからんかったです。残念。
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直前に読んだ『ペダルの向こうに』(池永陽)の感想が「通俗的で捻りが無い」でしたが、これは逆に捻り過ぎられていて。まあ、舞台が捩れた構造の高層ビルだからですかねぇ(苦笑)。 設定は面白い。特に鉄筋工・隼人のXXXX(あえて伏字)への精神的依存は今までに無いパターンで見事です。しかし...
直前に読んだ『ペダルの向こうに』(池永陽)の感想が「通俗的で捻りが無い」でしたが、これは逆に捻り過ぎられていて。まあ、舞台が捩れた構造の高層ビルだからですかねぇ(苦笑)。 設定は面白い。特に鉄筋工・隼人のXXXX(あえて伏字)への精神的依存は今までに無いパターンで見事です。しかし、どうもその話と設計士・犬養の家庭の崩壊を二本柱とした物語とした為、二重螺旋のようになり、どうも作者の意図の理解が極めてしづらくなっているようなのです。 エンディングもどうでしょう。結末まで描くやり方が有ります。さらにそれが進んで「将来を予感させる」終わり方もあります。この物語は、これらに飽き足らず、さらに手前で終わらせている感じです。おそらく意図的に。でも何のために?。それが読む人に伝わらない(少なくとも私には)のなら余り意味のある手法には思えないのです。 さらに羽ばたく為の実験的小説。そう言う作品だと思います。(希望的)
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人は見た目じゃわからないというものの象徴が主人公の貞操帯で、内と外という(内面外面というよりも文字通りの内側と外側)面をそれぞれの登場人物に適したアイテムで鋭く描かれている。 ふたつのサイドからの構想も変に感傷的じゃないので鼻につかなくてよかった。
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