体の贈り物 の商品レビュー
(2001.06.03読了)(拝借) (「BOOK」データベースより)amazon 食べること、歩くこと、泣けること…重い病に侵され、日常生活のささやかながら、大切なことさえ困難になってゆくリック、エド、コニー、カーロスら。私はホームケア・ワーカーとして、彼らの身のまわりを世話し...
(2001.06.03読了)(拝借) (「BOOK」データベースより)amazon 食べること、歩くこと、泣けること…重い病に侵され、日常生活のささやかながら、大切なことさえ困難になってゆくリック、エド、コニー、カーロスら。私はホームケア・ワーカーとして、彼らの身のまわりを世話している。死は逃れようもなく、目前に迫る。失われるものと、それと引き換えのようにして残される、かけがえのない十一の贈り物。熱い共感と静謐な感動を呼ぶ連作小説。
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エイズを発症して家で療養する人たちをケアする女性視線の短編集。 発症してしまっているだけに、助からない人たちをケアするということ。 その人の体に触れるって場所にいること(触れるって、言葉を交わす以上に 心と心の交流が深まるような気がする)。 その場所にいるって、どんなことだろうと...
エイズを発症して家で療養する人たちをケアする女性視線の短編集。 発症してしまっているだけに、助からない人たちをケアするということ。 その人の体に触れるって場所にいること(触れるって、言葉を交わす以上に 心と心の交流が深まるような気がする)。 その場所にいるって、どんなことだろうと思う。 終が身近に見えているからこそ得られることもあるだろう。 この短編集は、かと言って悲惨なものではなく、逆にとても美しくも感じられる。 終りを知っているからこその輝きだろうか?
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一生ものの物語。何度でも読み返したい。 世話される人と世話をする人。死が差し迫った人と、そうでない人。食べれる人と食べれない人。両者の間には確かに違いがあるのだろうけれど、それは人が生きている以上、病気であろうとなかろうと生まれた時から持っている孤独でもある。 人と人との間に、...
一生ものの物語。何度でも読み返したい。 世話される人と世話をする人。死が差し迫った人と、そうでない人。食べれる人と食べれない人。両者の間には確かに違いがあるのだろうけれど、それは人が生きている以上、病気であろうとなかろうと生まれた時から持っている孤独でもある。 人と人との間に、どうやって橋をかけるのか。どうやったら相手に触れられるのか。 相手に触れたとき、その人に温度があるということ自体にハッとさせられることがある。 そういう瞬間の気持ちを思い出す小説だった。 女性の書くものは食べ物の匂いがしてくる(*^^*)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
江國香織さんの『泣く大人』で紹介されていた本。 エイズにかかった人々の生活を手助けするケア・エイドの目線でそれぞれの人々の今を描いている作品。短編集。 みんながどんどん死に向かっていく話であまり救いが無いが、なぜか読んでいても絶望的な気持ちにはならない。 他の作品も読んでみたいと思った。
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■レベッカ・ブラウン レベッカ・ブラウンの本には、私の求めるところ全て、含まれているように思う。でも、原文はまたそれはそれで独特なので、訳者さんの感性が好きなのかも知れない。 彼女は事実だけで色づけをする。1つの動作と1つのセリフで、空間を創造する。その他の構成要素を傍観さ...
■レベッカ・ブラウン レベッカ・ブラウンの本には、私の求めるところ全て、含まれているように思う。でも、原文はまたそれはそれで独特なので、訳者さんの感性が好きなのかも知れない。 彼女は事実だけで色づけをする。1つの動作と1つのセリフで、空間を創造する。その他の構成要素を傍観させる。全てが雄弁でありつつ、清潔なのに感心する。 ■体の贈り物 死に近いところの人と、優しさ、人間性を考えた。あとどれだけ悲しみを経験すれば、ここまでたどり着くのだろう、と不謹慎にも。
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存在するというただそれだけで、人は、誰かに何かを贈っているのだ、ということがとてもよくわかる。 そして読み終わると、シナモンロールがとても食べたくなる。
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小説とは思わずに読んだこの本。主にエイズ患者のケアーをするソーシャリワーカーが、色んな患者との係わりを1篇ずつの小説にしたもの。 最初はフィクションなのかと、がっかりしつつ読み始めたものの、読み進めるうちにそんな事は気にならなくなっていた。 エイズと言う病気に関わらず、緩和ケアの...
小説とは思わずに読んだこの本。主にエイズ患者のケアーをするソーシャリワーカーが、色んな患者との係わりを1篇ずつの小説にしたもの。 最初はフィクションなのかと、がっかりしつつ読み始めたものの、読み進めるうちにそんな事は気にならなくなっていた。 エイズと言う病気に関わらず、緩和ケアの世界でありうる様々な人々の心の揺れ、葛藤が描かれ、色々と考えさせられた。 決して暗いテーマではなく、『贈り物』とあるように、究極の場面における温かいものを感じられた。
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確か江國香織さんのエッセイでちらっと紹介されていた本。 レベッカ・ブラウンの作品を読むのははじめて。 帯に「感動の物語」というようなことが書かれていて、 いまどきの号泣小説かなーと半ば鼻白みながら読み始めた。 物語は唐突にはじまって、主人公の職業もなんとなくしか分からない。 ...
確か江國香織さんのエッセイでちらっと紹介されていた本。 レベッカ・ブラウンの作品を読むのははじめて。 帯に「感動の物語」というようなことが書かれていて、 いまどきの号泣小説かなーと半ば鼻白みながら読み始めた。 物語は唐突にはじまって、主人公の職業もなんとなくしか分からない。 でも!よかった! 安っぽい生と死の物語じゃなかった。 もっとコテコテにすることもできただろうに、 それをしないことに作者の誠実さを感じた。 訳者あとがきを読むと、レベッカブラウンの作品の中では、 異質のテーマらしい。ほかの作品もぜひ読みたいと思った。
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とても好きな本です。 図書館で借りて読んだ後、購入しました。 ゼヒ皆さんにも読んで欲しい本です。
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