五分後の世界 の商品レビュー
とてもグロテスクな描写が、延々と描かれている。 もう読みたくない!と思いながら我慢して読んだ。 文字表現でここまで身体感覚に訴えるものができるのだと、感心した。
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勇気とプライドのために生きること、生存のために生きるのは悪いことだろうか? おそらく、どちらにしろ悪くはないのかもしれない。 しかし、理想は、絶対的な勇気とプライドに支えられた生存に対してひたむきさを示す事なのかもしれない。。 今の日本が、シミュレーションの一つでし...
勇気とプライドのために生きること、生存のために生きるのは悪いことだろうか? おそらく、どちらにしろ悪くはないのかもしれない。 しかし、理想は、絶対的な勇気とプライドに支えられた生存に対してひたむきさを示す事なのかもしれない。。 今の日本が、シミュレーションの一つでしかない、パラレルワールドである日本。そこに迷い込んだ主人公。彼が選ぶ道は何か?
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五分のずれで生じた、もうひとつの世界。 その世界における日本は、現実世界とは全く異質のものであり、戦争が続いている世界ではあるが、人々は勇気とプライドを持っている。 ディスイズ村上龍的な世界観。 好き嫌いはあるだろうけど、「愛と幻想のファシズム」などに通じる、超人的な強さ(精神...
五分のずれで生じた、もうひとつの世界。 その世界における日本は、現実世界とは全く異質のものであり、戦争が続いている世界ではあるが、人々は勇気とプライドを持っている。 ディスイズ村上龍的な世界観。 好き嫌いはあるだろうけど、「愛と幻想のファシズム」などに通じる、超人的な強さ(精神的な意味で)には、やっぱり自分の感情に触れるものがあります。 自分はニーチェの超人思想に通じるものがあるような気がします。 馴れ合いや卑屈さや嫉妬を嫌い、強く情熱的に美しく生きる。 そんな力を、村上龍の小説からもらう時があります。 (でも、僕は、氏の小説のエログロ系は苦手ですが)
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なんか途中から福井晴敏読んでる気にならなくもない…いやこちらが先ですが。気がついたら踏み込んでいた「戦後じゃない日本」。国民は誇り高く勤勉で世界から評価されてはいるが、戦う以外に国として生きる道を持たない、全く裏返しの世界。どっちがいいという話ではなく、そのシチュエーションで自分...
なんか途中から福井晴敏読んでる気にならなくもない…いやこちらが先ですが。気がついたら踏み込んでいた「戦後じゃない日本」。国民は誇り高く勤勉で世界から評価されてはいるが、戦う以外に国として生きる道を持たない、全く裏返しの世界。どっちがいいという話ではなく、そのシチュエーションで自分がどう判断するかなんだろうな。
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日本がもしまだアメリカと戦争を続けていたら・・・っていう設定がおもしろい。 ただ戦闘シーンの描写が凄まじすぎて、半ばうんざり。女性としてちょっとどうなのかな〜って思う表現もあったりして。 あと、点でどこまでも続く長い文章が多くて、表現方法の一つなのだろうけど、ちょっと読み...
日本がもしまだアメリカと戦争を続けていたら・・・っていう設定がおもしろい。 ただ戦闘シーンの描写が凄まじすぎて、半ばうんざり。女性としてちょっとどうなのかな〜って思う表現もあったりして。 あと、点でどこまでも続く長い文章が多くて、表現方法の一つなのだろうけど、ちょっと読みにくかった。 強いメッセージを持った、とてもよく書かれた本だと思う。 ただし個人的な満足度としては3。
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右向け右、そんな単純な話ではないheavyな一冊。 読み進むには非常に集中力がいる。内容も然ることながら、ページ全面を埋め尽くす言葉たちは迫力の一言。 村上龍独特の半端ナイ流血暴力表現も勿論健在。ともすればグロテスクで生々しい文章は、実はどうしようもないほどの現実...
右向け右、そんな単純な話ではないheavyな一冊。 読み進むには非常に集中力がいる。内容も然ることながら、ページ全面を埋め尽くす言葉たちは迫力の一言。 村上龍独特の半端ナイ流血暴力表現も勿論健在。ともすればグロテスクで生々しい文章は、実はどうしようもないほどの現実であると気付くといい。 何日かに分けて読むより、一気に読み終えるほうがより作品を堪能出来る。 続編(厳密に云うと語弊がある)『ヒュウガ・ウイルス』も彼らしい「選択」の話ではあるが、『神の火』(高村薫)を一緒に読んでみるというのも面白いのではと思う。
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説明するまでもなく、日本の大御所・村上龍さん著作のお勧め本です! 出版されてからはだいぶ時間は経ちますが、何度読んでも面白い! 続編で「ヒョウガウィルス」という本もあり、この本を読んで面白ければ、そちらもお勧め致します! あらすじとしては、第二次世界大戦で日本がアメリカに勝利...
説明するまでもなく、日本の大御所・村上龍さん著作のお勧め本です! 出版されてからはだいぶ時間は経ちますが、何度読んでも面白い! 続編で「ヒョウガウィルス」という本もあり、この本を読んで面白ければ、そちらもお勧め致します! あらすじとしては、第二次世界大戦で日本がアメリカに勝利した場合、どの様な日本があるのか?! 日本の未来に主人公がタイムスリップしてしまったというお話です。官能的ではない村上節を読みたい方にお勧めです(笑)
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吸い込まれるように夢中になって一気によんだ 戦いのシーンの描写が妙にリアルでグロいし 読み終わってもリアルなのかフィクションかわかんなくなって 心臓はばくばくいう もっかい読めと言われたらちょっと躊躇しちゃうな きっと
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高校のころに出会って、今まで10回以上読み返した。 人に貸したりなんだりでなくなったりして、3回くらい買いなおした。 それでもなお、読み返すたびに力をくれる小説。 プライドを持って生きること、ゲリラ兵のように生き延びること、科学的な努力と合理性を追求し結果を出すこと、自分の外を知...
高校のころに出会って、今まで10回以上読み返した。 人に貸したりなんだりでなくなったりして、3回くらい買いなおした。 それでもなお、読み返すたびに力をくれる小説。 プライドを持って生きること、ゲリラ兵のように生き延びること、科学的な努力と合理性を追求し結果を出すこと、自分の外を知ること。 一生読み続けるのかもしれない、と思う。 村上龍自身も最高傑作と評している、ものすごいエネルギーに満ち溢れた小説です。
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*村上龍という作家が、現実社会において考えていることを小説という手段を用いて表現した、いわば<手段としての小説>というような印象が強い。純粋な<小説としての小説>を書いたのではなく、現実世界を生きる村上が、実際的な不満やかんしゃくを書いた。とは言いながらもすぐれた心理・風景の描写...
*村上龍という作家が、現実社会において考えていることを小説という手段を用いて表現した、いわば<手段としての小説>というような印象が強い。純粋な<小説としての小説>を書いたのではなく、現実世界を生きる村上が、実際的な不満やかんしゃくを書いた。とは言いながらもすぐれた心理・風景の描写による完成度の高い世界像を提示できていて、そこは素直に、すごいなぁと感心する。けれど、このような主張に従属する小説というのは、小説としての自律性は確保できない。読者は小説世界とは別のどこかに視線が強制させられる。それはとくにわるいことではない。ひとつの手法として不快に思う人間もいれば、快に思う人間もいる、というだけ。そういう小説もまた、小説である。ラストまで読み続けることはできなかったけれど、良い小説だと思う。 *自律性の薄い作品、言い換えれば、政治性の濃い作品。そのような作品を読むとき、その小説世界に没入することは容易ではない。思想とか社会学とか、あるいは自分の経験的知と関連付けて読まざるを得ない。『五分後の世界』だったら、宇野常寛が『ゼロ年代の想像力』で問題とした「決断主義」を想起してしまうだろう。主人公が、あるのっぴきならない状況に投げ出される。生き残るためには、生き残ろうとする意志を持たなければならないような状況である。そのとき、その意志は、誰かを殺すことによってはじめて明示され、達成される。『五分後の世界』はこのような世界である。 *コミットメントの世界。村上龍の小説はあまり読んできていないのだけれど、頻繁にテレビ出演をする現在の村上のスタンスからすれば、こういう<手段としての小説>はまさしく村上のイメージどおり、といった感じがする。 *エヴァとオウムと阪神大震災の前年である1994年に発表されながら、設定は「決断主義」の象徴として掲げられた『バトル・ロワイヤル』(1999)とほとんど同じと言ってよい。つまり、引きこもり思想の全開であるエヴァの前年に、宇野が見出したエヴァ以降の反・引きこもり的「決断主義」がすでに登場している。こう考えることもできるのでは。
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