五分後の世界 の商品レビュー
位相のズレから、日本国が海外と聖戦を続けている話。小田桐という主人公が磁場の変化によってその世界に放り投げられる。最後の終わり方はかなり格好いい。龍の作品の中では、かなり論理的な作品と言える。
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「半島を出よ」が面白かったため、期待して借りた村上龍の作品。 期待が大きかった為か、それ程おもしろくは感じなかった。 こっちを先に読めばそれほどがっかりもしなかったかな。
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- ネタバレ
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強烈だった。 『半島を出よ』より前の作品だけど、共通した作風。 あまあまな現代日本を痛烈に批判した作品なんだなぁ。 痛いところを突かれた感じで、読んでいて辛い。 でも、オレはこんな世界では絶対生きていけねぇよ。 で、すぐに処刑されるんだろうな。 オレはあまあまな日本が好きだなぁ、ってことを改めて実感。
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ifの話は、リアリティもありながら非現実感も同居して話に入りやすい。 この本も面白いけど、終わり方がしっくりこなかった。 続編もあるみたいだし、期待。
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カクさんに誕生日プレゼントとして頂きました。 あざっす。 さてさて、おっしゃる通り、やっぱ、ゆうても村上ドラゴン!すごいわ!ってなりました。 これまで読んだ作品とは一線を画すといえる程、描写がリアルで、激しい緊張感に包まれ続ける。 んで単語の組み合わせ方が絶妙。 噛めば噛む...
カクさんに誕生日プレゼントとして頂きました。 あざっす。 さてさて、おっしゃる通り、やっぱ、ゆうても村上ドラゴン!すごいわ!ってなりました。 これまで読んだ作品とは一線を画すといえる程、描写がリアルで、激しい緊張感に包まれ続ける。 んで単語の組み合わせ方が絶妙。 噛めば噛むほど味が出る、じゃないけど一行ずつ、じっくり噛みしめながら読める、まさにスルメのような作品。 現代の日本に対して痛烈に問題提起している。 エイジリアン・ポリリズム、堪能してみたい。 でも怖くてジョギングできないぜ。 続編も出ているようですね。 本棚には先輩方に借りているオススメな本が沢山控えているので、 それが済んだら再び五分後の世界に浸ろうかと計画中であります。
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もしも日本が1945年に無条件降伏していなかったら・・・?村上龍さんの作品ではヒュウガ・ウイルスとあわせて1番好きな作品。昔読んだものを文庫でみつけた。
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この本を通じて何が言いたいんだろうというのをずっと考えた。 そりゃ、現代日本に対する強烈なアンチテーゼを示したかったって いうのは分かる。 でもそれだけなのかなーということを疑問に思ってた。 それじゃあまりにも単純すぎないだろうか。 あと村上龍氏の作品は、物語の設定はすごい好き...
この本を通じて何が言いたいんだろうというのをずっと考えた。 そりゃ、現代日本に対する強烈なアンチテーゼを示したかったって いうのは分かる。 でもそれだけなのかなーということを疑問に思ってた。 それじゃあまりにも単純すぎないだろうか。 あと村上龍氏の作品は、物語の設定はすごい好きでワクワクさせられるものばかりなんだけど、登場人物があまり好きになれないんだよなあ。 魅力的じゃないというか。敢えてそういう風に描いているのかもしれない。
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《その選択肢の先》 買ったのは、10年くらい前。何度も読んでる。 何冊か読もうと思って新しい文庫を買ってるのに、こっちに気が向いた。 解説の渡部直己さんの言葉を借りるなら、「読物(決して読者の主体を侵すことなく、すべてが結局のところ、読者を安心させることを本質とした作品。村...
《その選択肢の先》 買ったのは、10年くらい前。何度も読んでる。 何冊か読もうと思って新しい文庫を買ってるのに、こっちに気が向いた。 解説の渡部直己さんの言葉を借りるなら、「読物(決して読者の主体を侵すことなく、すべてが結局のところ、読者を安心させることを本質とした作品。村上春樹など。)」ではなく、「小説(みずからの生の遠近法そのものの一部もしくは大部分を変えずには、とうてい受けとめられぬ力にみちた作品)」を欲していたのであろうか。 箱根の別荘地で、ジョギングをしていた、オダギリは、別世界に迷い込む。 彼の時計よりも5分早い(いつも思うのだが、タイトル的には遅い方が正しい気がする)、その世界の中の日本は、終戦を迎えることなく、人口が26万人に激減しながらも、その国家機能を地下に移し、本土全域に駐留する連合国軍相手に、ゲリラ戦を続けていた。。。 『「学校で教わっているはずだよ、CNN、FDR、IMF、DMZ、CIA、それらを略語で呼ぶようになって、それに慣れてしまうと、本来の意味が失われることがある、(中略)敵が略語を使うからといって、われわれも真似していると、意味を見失うことがある、国連軍の公用語は英語だ、われわれは彼らよりも英語の意味をしっかりと掴む必要があるのだ」 from p.128』 『まわりを海で守られていたために、他の民族と戦うことがなかったので、他の民族や国を理解することが、いかに大切かを学ぶことができませんでした。そして、生命というものはそれを積極的にそんちょうしなければ守れないものだということも学ぶことはできませんでした。 もし、本土決戦を行わずに、沖縄をぎせいにしただけで、大日本帝国が降伏していたら、日本人は「無知」のままで、生命をそんちょうできないまま、何も学べなかったかもしれません。 from p.135』 『「死なないように、それだけを行動したのだ、わたしは、いや君のことを知っているのはわたしだけではないからわたし達だが、君がどこから来て、そこがどういう世界だったかということにはあまり興味がない、だが、君には興味がある、そういうことだ、死なないようにとそれだけを考える、つまり生きのびることだけを考える、(中略)それがゲリラの本質だ」 from p.150』 『「(中略)その民族が生きのびていくためには次の世代に大切な情報を確実に伝えていかなくてはならない、選択の余地はなかった、彼らが得た貴重な情報を正確に伝えるには、戦い続けるしかなかったのだ」 from p.159』 『あの少女はアンダーグランドに住む日本人のプライドをもって、もちろん楽しみながらダンスの訓練を自分に課してきた、あっちの世界の盆踊りとか阿波踊りとか郷土芸能といわれるものの反対側に位置するダンスだ、…………敵にもわかるやりかたで、世界中が理解できる方法と言語と表現で、われわれの勇気とプライドを示しつづけること、それが次の時代を生きるみなさんの役目です…………子供達は教科書を実行してきたのだ、」 from p.179』
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アウトロー的な生き方をしてきた男がパラレルワールドの日本に飛ばされて 文字通り命がけの「受験戦争」に巻き込まれていく 一風変った架空戦記ものとして、なかなか読ませる小説です オールドトウキョウの準国民本部が骨抜きにされていたり、 UG兵士が、「非国民」の日和見主義に苦しめられた...
アウトロー的な生き方をしてきた男がパラレルワールドの日本に飛ばされて 文字通り命がけの「受験戦争」に巻き込まれていく 一風変った架空戦記ものとして、なかなか読ませる小説です オールドトウキョウの準国民本部が骨抜きにされていたり、 UG兵士が、「非国民」の日和見主義に苦しめられたりする描写が この物語世界を、深く好ましいものにしています ただしこれは「繰り返される胎内回帰と再生」の物語でもあって おそらくそれ故に、主人公の、母親に対する思いが、宙ぶらりんのまま放り出されてしまってます その点が、僕などにとっては、「完成度の低さ」として妙に印象に残ってしまいました
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主人公はあり日突然、5分ずれたもうひとつの世界に入り込んでしまいます。 そこではまだ日本が降伏しておらず、数十年にわたってまだ戦争が続いていました。。。。 なんかすごかったです。。。う~ん、なんかすごかった。
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