老人と海 の商品レビュー
すごくシンプルなストーリーなんだけどそれだけに自然の恩恵や脅威、そしてその脅威に翻弄されつつも抗う人間の逞しさがストレートに伝わってくる。
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前半から後半にかけて老人がレベルアップしていき、鮫に対しても無双になっていく。 前半の静から後半の動へと物語のスピードが上がっていき読みやすかった。 知らなかった言葉 拇 尋という単位
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
舞台はキューバの首都ハバナのコヒマル地区。長い間漁師として暮らしてきた老人(サンチャゴ)だが,84日も魚が捕れない日が続いていた。そしてその日,彼の船よりも大きなマカジキが網にかかった。その魚を得るために3日もの間一人で眠らずに闘いついに勝利を手にするが,帰路で鮫に襲われ全てを失う。 海の上での3日間の彼の言葉の端々に彼の海についての知識の多さが窺える。だがサンチャゴは鮫に敗北するしかなかった。サンチャゴを慕い心配していた少年(マノーリン)に,またとない大きなマカジキの嘴を譲れたことがサンチャゴの得た勲章ではないだろうか。 この物語の主題は老いの悲哀なのか? 全ては老人の夢なのか? 年を取って読み返すほどに分かることが増えるのかもしれない。
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老人の3日間にわたる漁の模様を余すことなく描くことで、生きる底力がひしひしと伝わってきた。 ここまでやりきれる老人だったからこそ少年があそこまで懐くのも理解できる。 こんなかっこいい老人になりたい
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老人が、巨大なカジキと海という自然と、己の意識と戦う。 バイオレンスと言ってもいいほど血と、太陽の照りつけと、傷口に染みる潮。 読後に背表紙のあらすじ見たらほぼ内容書かれていたので間一髪。
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老人が大魚取るのために3日間の死闘をくりひろげてやっとの思いで取った大魚をサメに食べられてしまう話。 名作と呼ばれている本だったので手に取ってみたが、内容は退屈だった。 ただ、老人の海へと情熱とどんな困難や苦難があっても諦めずに大魚に向き合った姿は人生においても大切なことだと感じ...
老人が大魚取るのために3日間の死闘をくりひろげてやっとの思いで取った大魚をサメに食べられてしまう話。 名作と呼ばれている本だったので手に取ってみたが、内容は退屈だった。 ただ、老人の海へと情熱とどんな困難や苦難があっても諦めずに大魚に向き合った姿は人生においても大切なことだと感じた。
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海に漕ぎ出す描写に勇気づけられ、カジキマグロを釣り上げるシーンで手に汗握り、サメに襲われるところでは思わず涙……。 読むたびに「すごい……」と思わせる名作です。
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単純な物語としての面白さだけではなく、読み解けば解くほど色々な解釈が出来そうでそういった所に世間から「名作」としての評価を受けているのだと感じました。
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裏表紙のあらすじでネタバレされた上で読みましたが、かなり引き込まれました。 主人公の老人サンチャゴは、1人で海に出ます。 物語の大半を占める3日間の漁について、ほとんどが外面描写と老人の独白で占められています。 本作のキーアイテムは、綱でしょうか。 綱は、老人と大魚を結びつけ...
裏表紙のあらすじでネタバレされた上で読みましたが、かなり引き込まれました。 主人公の老人サンチャゴは、1人で海に出ます。 物語の大半を占める3日間の漁について、ほとんどが外面描写と老人の独白で占められています。 本作のキーアイテムは、綱でしょうか。 綱は、老人と大魚を結びつけるものであり、緊張感の象徴でもあります。 漁師の道具でありながら、老人が一方的に使うものではありません。 老人と大魚とがお互いに引き合うものです。 綱のために老人は負傷し、大魚は海の中で体力を削られていきます。 本作が描こうとしたのは、こうした自然の中の命の奪い合いでしょう。 老人は大魚を殺そうとし、大魚は老人を殺そうとしている、と老人は捉えています。 それ以外にも、老人が食らうシイラ、大魚の肉を食らうサメ、サメを殺す老人といった形で、主客を変えて何度も命の奪い合いが描かれます。 また、後半で老人はめまいを覚えるなど、自らの肉体も老人の意のままになるものではありません。 海、風、雲、太陽、星々の運行も、作品世界を美しいく飾りながら、近く嵐となることが予感されています。 この作品世界における自然は、人間もまた参加者の一人にしてしまう残酷な命の奪い合いの舞台、あるいは人間にはどうしようもない運命のようなものです。 老人が祈りを後回しにしたように、倫理は問題とされません。 少年が老人の船に乗れないように、社会も描かれません。 老人の心理描写も、訳者解説にあるように、ひとつの行動にはひとつの心理しかないと断定しうる、単純明快なものです。 こうした非西洋的な主題や描写が新鮮でした。
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老人が闘っていたのは「海」そのもの。タイトルの通りだ。闘う中で時々繰り返される弱音(本音)があってこそ最後の最後にグッとくる。更に翻訳者の解説が面白い。こういうアメリカ文学の流れが肉体を駆使したハリウッドアクション映画にも繋がっていくのだろうかと思った。
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