老人と海 の商品レビュー
実家に帰り、何か面白い本は無いか実家の本棚を探してみると、本書が2冊あった。これは弟が置いていったやつだな、2冊も買うとはそんなに面白いのか?と1冊持ち帰って読んで見る。 読んだこと無かったが、まあ想像の通りの話。老人と海の話、引退時期を遠に越している老人が海に出て魚と格闘した...
実家に帰り、何か面白い本は無いか実家の本棚を探してみると、本書が2冊あった。これは弟が置いていったやつだな、2冊も買うとはそんなに面白いのか?と1冊持ち帰って読んで見る。 読んだこと無かったが、まあ想像の通りの話。老人と海の話、引退時期を遠に越している老人が海に出て魚と格闘したり、鮫と戦ったりする話。 昔は名作と呼ばれても、それを元に次々とさらに楽しい物語が生まれるから、新しい物語を読んでいる我々には面白みがないのかなとやや退屈気味に頁をめくる。 あれ、これで終わり?というような短さだが、不思議な読書後感。この短さの中に 老い、過去の栄光、諦め、無情、新たなる希望 が込められていて読む人の中で何かを動かされる感。 今まで名作と呼ばれていても読む気無かったが、まあ読んで良かったなとは思えるくらいに良い。私が成長したかな?再読読んだけど面白さがわからなかった古典、名作を読んでみても良いかも。 ヨーロッパではなくアメリカ文学の本なのか。
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高校生以来の再読。歳を重ねても良さはわからなかった。 解説にあるように男性的ということなのか…気合いだけで全て乗り切る、みたいな無鉄砲さに辟易。 沖に出るのに食料は持たず水も少ししかないし手袋や毛布すらなくて無謀すぎ、とか、少年と面と向かってはあまり話さないのに沖では「あの子がい...
高校生以来の再読。歳を重ねても良さはわからなかった。 解説にあるように男性的ということなのか…気合いだけで全て乗り切る、みたいな無鉄砲さに辟易。 沖に出るのに食料は持たず水も少ししかないし手袋や毛布すらなくて無謀すぎ、とか、少年と面と向かってはあまり話さないのに沖では「あの子がいればなあ」ばっかり言ってたり、滑稽ですらある。 ただ、解説は文学者的で難解だけど背景や作品の立ち位置などがわかり、すごく上質だと思う。
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140ページほどの短い小説だけど、息継ぎがない!ちょこちょこ読むには付箋必須!全体的には読みやすいので、纏まった時間があれば一気に読めるかも。 あとがきで、イギリス文学とアメリカ文学の違い、時間的ものと空間的なものの比較が予想外に興味深かった。 とある一人の老人が沖でひたすら大きな魚と格闘している(漁の最中)描写が続く話なんだけど、「老人」を指すことばが一つに絞られてなくて、まるで会話しているような展開方法だった。だからこそ読みやすかったのかな。 ヘミングウェイという偉大な作者の小説を読めたのは単純に達成感あります。
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老人が1人海に出て、大魚との格闘と海の非情さの話。 課程の描写が細かいうえに、夢や希望を抱きつつ、海の残酷さにぶち当たる現実感のある作品だった。 時代背景がよく分かっておらず、結構古いものだと思って読んでたら、ヤンキースや飛行機が出てきてちょっとバグった。
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人生の限界をいろんな形で表した作品。 努力と才能、時間の現実、どうしようもなく迫りくる理不尽や運命、それでも立ち上がる人間の強さと、どうしようもできない限界がある弱さ、いろいろ踏まえながら作品は進んでいく。 写実主義的な部分があるのか、作中は現実に起こることを赤裸々に詳細に書き出していて、カジキマグロとの闘いはまるで自分が体験しているような錯覚に陥る。 人間の肉体的な弱さと、精神的、思考的強さを描いたそんな作品だった。 人間一人が、ましてや老人がプロとはいえ一人で大海に幾度もなく挑み続け、夢を追いかけ続けるさまは生きる勇気と何度も挑む人間の強さと、そしてどうしようもなく勝てない敵がいることの現実を思い知った。 少年と老人が前半部分でありもしないことを話し合うことが二人の間での了解だとして、そのあとどこまでが現実でどこまでが非現実なのかを追うのは個人的に面白かった。これは老人が大海から帰還した後にも続いた。
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あらすじにも出ているのですが、不漁だった老人が、大きな魚を数日かけて釣り上げます。 こんなのが釣れた日には大金持ちになるとか、色々な夢がわきあがるのですが、釣った魚をどんどんサメが食べてしまうという話です。 薄い本なのですが、描写が細かいです。
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キューバの老漁師が3日かけて18フィート(5.49m)ものカジキを釣り上げる話。老漁師は84日間も不漁が続き、運がないと言われていたが大物のカジキを3日かけて見事釣り上げるも、港に帰る間に多くの鮫に食われてしまい、帰った時には骨しか残っていない状態になる。カジキとの対峙は緊迫感が...
キューバの老漁師が3日かけて18フィート(5.49m)ものカジキを釣り上げる話。老漁師は84日間も不漁が続き、運がないと言われていたが大物のカジキを3日かけて見事釣り上げるも、港に帰る間に多くの鮫に食われてしまい、帰った時には骨しか残っていない状態になる。カジキとの対峙は緊迫感があり面白かった。カジキと漁師は絆みたいなのができており、鮫から一生懸命守ろうとする漁師の姿は健気に見えた。
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海の生臭さと、気まぐれさを一人の老人を通して描いた傑作。ページをめくる度に、懐かしい海の匂いや太陽の照り付きを思い出す。 人間は老いる、時に運命は残酷で、受け入れ難い。 それでも生きて行く。長い人生の中で、作中に出てくるような老人に好意的な少年がもし傍らに、居てくれたら幸せなんだ...
海の生臭さと、気まぐれさを一人の老人を通して描いた傑作。ページをめくる度に、懐かしい海の匂いや太陽の照り付きを思い出す。 人間は老いる、時に運命は残酷で、受け入れ難い。 それでも生きて行く。長い人生の中で、作中に出てくるような老人に好意的な少年がもし傍らに、居てくれたら幸せなんだろうな。 自身が40歳になる年に、この1冊に出会ったのは大きい。色々、考えてしまう。
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2023.2.12読了 老漁師が小舟で一人漁に出て、数日の死闘の末に舟よりでかいカジキをモノにするが、帰港するまでにサメに食われてしまい骨だけになってしまうという、満身創痍、骨折り損のくたびれ儲けな話。 老人でも、どんな過酷な環境でも、積み重ねてきたことに自信を持ち、決して気持ちが折れないと信じ切れば、乗り越えられないことなんてない、という前向きな教訓を得たが、言葉にすると精神論の権化みたいでひどく安っぽくなってしまう。 サンチャゴを慕う少年が可愛い。
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ビジネスに置き換えて読んでみた。仕事を獲る難しさ、クロージングまで気が抜けない長い道のり、獲られた後の対応。ひとりの力は限りある。色々考えさせられた。
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