嵐が丘 の商品レビュー
10代の頃「最初に読んだ名作」がこれでなければ、もう少し小説が好きになっていたかもという理由で人生を変えた一冊。とにかく長くて辛かった覚えしかありません。
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キャサリンとヒースクリフに気圧されて、何度読んでも女中のネリーどころではないです… 読んでいると言うより巻きこまれていると言った方がいくらか合ってるかも。 もうたくさん!と思いながら定期的に手に取るアレな本。
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荒涼とした丘のうねり・・・ヒース。またはムアを舞台に 2家族の親子弐代に渡る圧倒的憎悪に隠された圧倒的な愛の物語 (と。俺は想う。) 主人公と謂えるヒースクリフ始め・・・登場人物は皆 【悪】人だ。 いやいや。【善】人だ。 善だけに巣食う 悪 に魅せられた憎悪の中だけに宿...
荒涼とした丘のうねり・・・ヒース。またはムアを舞台に 2家族の親子弐代に渡る圧倒的憎悪に隠された圧倒的な愛の物語 (と。俺は想う。) 主人公と謂えるヒースクリフ始め・・・登場人物は皆 【悪】人だ。 いやいや。【善】人だ。 善だけに巣食う 悪 に魅せられた憎悪の中だけに宿る愛情。 腥(なまぐさ)い倨傲の愛。。 作者であるエミリ・プロンテが唯ひとつ残した長編。 生前は全く評価されず、おまけに【ジェイン・エア】が評価され 世に出た姉シャーロットの若き時代の駄作とまで誤解され 作品自体にも屈辱を受けた。 (最も。そうした風評にもエミリは、平然と日々の暮しを真っ当したと云う) 散文芸術として【嵐が丘】が評価されるまでには、エミリが若くして静かに世を去った後、数十年の時を必要とした。 エミリ・ブロンテ畢生の大作。 そして。最終的に この【ヒース】な物語を【ヘザ】に 語るのならば・・・ 憎しみは決して穢ないものではなく 愛は決して綺麗なものでなく それらは今も草味な時代の尾籠と変わりはない
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登場人物それぞれの性格に癖があって、その性格に共感しがたい人もいるかもしれない。 しかし、人間の激情—それが愛情であれ、憎悪であれ—を真っ向から描いた作品だからこそ、長い時間が経っても人々に読み継がれる作品なのだろう。 ヒースクリフとキャサリンはお互いに想い合っているのに手遅れに...
登場人物それぞれの性格に癖があって、その性格に共感しがたい人もいるかもしれない。 しかし、人間の激情—それが愛情であれ、憎悪であれ—を真っ向から描いた作品だからこそ、長い時間が経っても人々に読み継がれる作品なのだろう。 ヒースクリフとキャサリンはお互いに想い合っているのに手遅れになるまでお互いにそのことを相手に告げない。 不器用だけれど強く惹かれ合う魂の叫びが、心の底に深く響く作品。
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※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物はみな愛情も憎しみも愚直なまでに描かれていて。 自分の日本人的な感覚では、自己主張が激しく台詞がわざとらしく感じたりもしたが、そこが物語の中の激情をより強調させていた。 誰が狂わせ、何が狂ったたのか。 この愛憎劇は思わぬ形で呆気なく幕を閉じたが、次世で在るべき姿に戻ることで綺麗に締まるのかと。 ただ、ヒースクリフはいつあれほどに彼女を愛し始めたの?と疑問に思わなくもない。 ここまで彼を駆り立てたのは、やはり執着か。 この物語は誰かに感情移入するタイプの話ではないのでエレンの語り手が心地良い。
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どういうきっかけで、今頃「嵐が丘」を読むつもりになったのかよくわからないのですが、たぶん、「自負と偏見」を読んだあとで、若干、ビターローストな味にお口を変えてみたいなぁ、と思ったんだろうな・・・ で、持っていたはずの嵐が丘を探す、と、本棚の後ろの方に、ありました。 そして、朝...
どういうきっかけで、今頃「嵐が丘」を読むつもりになったのかよくわからないのですが、たぶん、「自負と偏見」を読んだあとで、若干、ビターローストな味にお口を変えてみたいなぁ、と思ったんだろうな・・・ で、持っていたはずの嵐が丘を探す、と、本棚の後ろの方に、ありました。 そして、朝日がさんさんと窓から差し込む、さわやか通勤電車の中で、わたしは寒風吹きすさぶヨークシャーに連れて行かれ、来る日も来る日も、病とわがままと罵詈雑言と暴力におともするはめに。 やった~!えらいぞ自分! じめじめな暗さに耐えて、よくぞ読みきった! ”わたしが経済的に安定すればあなたのためにもなるんだし、あなたへの愛情と結婚相手の愛情は、種類が違うから、結婚してもわたしたちは今までとかわらずにいましょう(にこっ)”的な、いい考えだと思ったのかのかどうなのか、なんだか能天気な一代目キャサリンの結婚がそもそもの元凶なのだけど、それがここまでの激しくも哀しい恨みと復讐の物語になっていくなんて。 この作品、中学生の時に読んでもナンノコッチャだっただろうな・・・ 今読んでも、状況を理解するのにかなり時間をくいました(+ +) 結局、病もわがままも罵詈雑言も暴力も、成仏できない恋心ゆえに、繰り広げられた復讐だったのね… でも、読んでいるうちに、ヒースクリフの執着心や乱暴さよりも、キャサリンの激しさのほうに興味をつかまれて、「なんちゅー女だ」と思うのとともに、これぐらい、好きなこと言って感情をぶつけながら生きられたらいいなぁ・・・なんてちょっと脱線してました。 ネリーが二代目キャサリンのことを指して「小悪魔」と表現した箇所があったと思うけど、まさにそれ。親子して、不思議な魅力を持ったおそろしい女性であり、そこにはからずもひかれてしまいました。 そして、余計なひとこと炸裂のネリーや、イラッとさせる名人のリントンを筆頭に、登場人物が少ない割に、みんなキャラクターがおかしくて、じめっと暗い中にも、またやらかしてくれたね的な楽しみが、この作品を読む支えになっていたのは確かです。 とはいえ、読み切った時、ようやくこの世界から解放された~!と喜びが押し寄せました。 こんなに疲れる作品はひさしぶり。 同時に、とってもやるせなかった。誰も幸せになることもないし報われてないし。 ヒースクリフの後日談がもう少しあるのかと思いきや、結局、キャサリンの幻に毎夜悩まされ、あっさりと連れて行かれたと聞いて、なんだか拍子抜け。 でもヒースクリフの想いは、周りの人への復讐がいくら完成したところで遂げられるものではなく、それも自分でもわかってたんだろうしね。むなしいけど自分の思うところの天国に行きついたんだろうからよかったんだろうなあ。 正直、読んでいる間はこの作品が嫌いで、早く脱出したくて、「こりゃー星ふたつだな」とか思ってました。 そして、終わりまで来たときには解放感でほっとしたけれど、少し時間が経った今は、もう一度読み直してみたいという気持ちになっているから不思議。 わたしもとりつかれてる!? その「とりつかれ具合」によって、星よっつです。 でも、次に読むときは、もう少し古い訳のものを探してみようと思います。 やっぱり自分は、外国文学は、古めかしい訳で読むほうが好きなんだと実感しました。
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amazon のレビューでも多くの方がコメントされているとおり、私も少し翻訳に少し違和感を感じた。話自体は面白いと思う。昼ドラのようなドロドロ具合。しかし、世界最高の恋愛小説と銘打てるほどの感激はなかった。それが翻訳のせいなのかどうか、他の訳者で読んでから判断しよう。 (2012...
amazon のレビューでも多くの方がコメントされているとおり、私も少し翻訳に少し違和感を感じた。話自体は面白いと思う。昼ドラのようなドロドロ具合。しかし、世界最高の恋愛小説と銘打てるほどの感激はなかった。それが翻訳のせいなのかどうか、他の訳者で読んでから判断しよう。 (2012.3)
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女の子なら、一代目キャシーに深く同調するんじゃないかと。 私はそうでした。キケンな魅力の幼なじみと、裕福で優しい爽やかイケメン、選ぶに選べない。好きなのはヒースクリフだけど、結婚するならエドガー。なんて素直なキャシー。 でもヒースクリフを好きすぎて、ああ、あたしどうしたらいいの?...
女の子なら、一代目キャシーに深く同調するんじゃないかと。 私はそうでした。キケンな魅力の幼なじみと、裕福で優しい爽やかイケメン、選ぶに選べない。好きなのはヒースクリフだけど、結婚するならエドガー。なんて素直なキャシー。 でもヒースクリフを好きすぎて、ああ、あたしどうしたらいいの?ってのが、たまらんω しかし嵐が丘の人々は病に倒れがちすぎる……ヨークシャーってそんなに暮らしにくいとこなのか。日本生まれでよかった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ジェーン・エアを書いたシャーロットブロンテの妹であるエミリーブロンテ作 アーンショウ家「嵐が丘屋敷」とリントン家「鶫の辻屋敷」の物語を女中のネリーが語る形式 アーンショウ家に拾われたヒースクリフとキャサリンアーンショウは互いに愛しているのだが、高慢チキなキャサリンほ金持ちのエドガーリントンと結婚する 出奔から戻ったヒースクリフはキャサリンの兄ヒンドリーを追いやり、嵐が丘の主人となり、次にエドガーの妹イザベラと結婚するがイザベラはヒースクリフを恐れて逃げ出し、虚弱でいけすかないリントンと暮らす ヒンドリー、キャサリン、イザベラ、エドガー、リントンが相次いで死に、キャサリンの娘キャシー+ヒンドリーの息子ヘアトン+ヒースクリフの3人だけとなった嵐が丘だが、最後にキャサリンに呼ばれるようにヒースクリフが死に、ようやく嵐が丘は平和になる まあ、当時の恋愛物語としてはよくできていると思うが、そんなに名作かな?
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