グレート・ギャツビー(華麗なるギャツビー) の商品レビュー
98/100点 著者フィッツジェラルドのミネソタで培われた「冬の夢」、狂騒的な生への渇望と、去ってしまった夢、あるいは近すぎて手から溢れてしまったかりそめの夢。 遍くが28歳のフィッツジェラルドの骨髄から出る珠玉の文言で完成させられています。 これを傑作と呼ばずして何が傑作でし...
98/100点 著者フィッツジェラルドのミネソタで培われた「冬の夢」、狂騒的な生への渇望と、去ってしまった夢、あるいは近すぎて手から溢れてしまったかりそめの夢。 遍くが28歳のフィッツジェラルドの骨髄から出る珠玉の文言で完成させられています。 これを傑作と呼ばずして何が傑作でしょうか。 歴史に残る名著。
Posted by
大学時代、米文学史の授業で習ったのがきっかけ。その後じわじわと再読する度好きになっていく。授業中に観た映画の(ディカプリオ主演ではない)目の看板がとても印象的で、再読の度に映像が蘇る。 パーティーに来ていた人達は享楽的に集まっていただけとはいえ、誰一人として葬儀に出席しなかっ...
大学時代、米文学史の授業で習ったのがきっかけ。その後じわじわと再読する度好きになっていく。授業中に観た映画の(ディカプリオ主演ではない)目の看板がとても印象的で、再読の度に映像が蘇る。 パーティーに来ていた人達は享楽的に集まっていただけとはいえ、誰一人として葬儀に出席しなかったのは恨みでも買っていたのかと勘繰りたくなるほど切ない。ニックと出逢えたことだけがギャツビーにとって救われたのだろうか。 映像でかなり補完されたところがあるので、そろそろ新訳が出ても良い頃かと思う。
Posted by
言葉の扱いが魅力的だと思った人の愛読書だと知り購入 今まで海外文学はシェイクスピアしか読み切れたことがなく、他の小説は読む度に挫折していたが、時間をかけてでも読み切れた。モチベーションが違ったのだろう。 読む前は翻訳独特な言葉選びを期待していたが、読み始めるとドンドンその世界に魅...
言葉の扱いが魅力的だと思った人の愛読書だと知り購入 今まで海外文学はシェイクスピアしか読み切れたことがなく、他の小説は読む度に挫折していたが、時間をかけてでも読み切れた。モチベーションが違ったのだろう。 読む前は翻訳独特な言葉選びを期待していたが、読み始めるとドンドンその世界に魅せられて、言葉選びの面白さに注目できなかった。次に読むときはしっかり注目して読みたい。 読んでいるだけでまるでその場にいるように思えた。季節の空気感、雨の冷たさ、現代よりは優しいけれどやはり暑い夏、それが終わるのに妙に寂しく思える秋の始まり。 そこで生きて、近くに生きる他人のような気持ちで読むことができました。 この本による感情の起伏は激しくなかったけれど、確かに心が揺れる、寂しさを強く感じる本でした。
Posted by
近所の成金が毎晩パーティーをしてるバブリーな世界観。 その成金が実は一途な人物で、一人の女性のために金と名誉を手に入れる。 村上春樹一押しの作品で世界的な評価が高い作品なのかも知れないが、個人的にはあまり好みじゃなかったかな。 アメリカ東海岸特有の上から目線の高飛車な雰囲気が...
近所の成金が毎晩パーティーをしてるバブリーな世界観。 その成金が実は一途な人物で、一人の女性のために金と名誉を手に入れる。 村上春樹一押しの作品で世界的な評価が高い作品なのかも知れないが、個人的にはあまり好みじゃなかったかな。 アメリカ東海岸特有の上から目線の高飛車な雰囲気がそもそも肌に合わない感じがした。 自意識過剰なエリートの好みには合うかも知れないが、一般庶民の私が共感するのは少し難しいと感じた。
Posted by
「グレート」ギャッツビーと題されたその意味を考えさせられる。当時のアメリカの文化的背景をちゃんと理解して読めばもっと楽しめたんだろうなと思う…
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
作品の最初と最後は名文だった。 なぜギャッツビーがグレートなのか(あるいはグレートであったのか)は分からなかったし、作品の主題に大きく関わるだろう。 イースト・エッグとウェスト・エッグ、東部と西部のように東と西の対立が意識されていたように感じた、都会と地方という対立に言い換えることもできるかもしれない。
Posted by
一度は読んでみたい!と思って購入。翻訳物はやっぱり読みづらいけど、それでも読み進めちゃうような面白さがあった。華やかさの中にギャツビーの切なさ悲しさを感じて良かった。映画とか宝塚も見てみたい!
Posted by
いつか英語が読めるようになったら、本家を読んでみたい。英語で読むと美しい表見がたくさんあるのだと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
わたしの大好きな書籍の一つです。 ギャツビーは失った愛を、好きな女性を取り戻すために人生の全てを賭けました。そしてその夢を、彼の命が消えるまで追い続けていました。 その女性が本当はそこまで彼に追わせる価値のある女性でなかったとしても…彼は追い続けていました、 幸せだったのかどうかは、彼にしかわかりません。 でも、彼の中には打算ばかりのわたしたちが無くしてしまったなにががあります。 今でもこの小説の一節一節を読むたびに胸が痛くなります。 本当の傑作です。
Posted by
アメリカ文学の金字塔として度々その名を目にしてきた作品。詩的過ぎる比喩表現や終始口調の定まらない登場人物たちに苦戦しつつも、狂乱の1920年代を舞台に描き出される生々しい人間模様に圧倒された。享楽的なパーティー三昧の前半戦と対を成す終盤の圧倒的な物悲しさやギャツビーとの交流を通し...
アメリカ文学の金字塔として度々その名を目にしてきた作品。詩的過ぎる比喩表現や終始口調の定まらない登場人物たちに苦戦しつつも、狂乱の1920年代を舞台に描き出される生々しい人間模様に圧倒された。享楽的なパーティー三昧の前半戦と対を成す終盤の圧倒的な物悲しさやギャツビーとの交流を通してニックが徐々に自分自身を取り戻す様子も非常に劇的。思惑や欲望が渦巻く現世において、良かれ悪しかれ誰よりも純粋だったギャツビーの刹那的生涯は確かに<偉大>だったのかもしれない。巻末の解説があってこそ本書をより深く理解出来たと思う。
Posted by