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アンナ・カレーニナ(上) の商品レビュー

4.1

75件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

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簡単に内容を言えば恋…

簡単に内容を言えば恋を知らずに結婚した人妻の不倫の恋。遠い昔、それもロシアという異国で生きる一人の女性の気持ちに、こんなに寄り添えるとは、人の心というのはいつの時代も変わらないのだなあとしみじみしてしまいます。トルストイ、そしてこの頁の厚さ、なかなか読む気になれないかもしれません...

簡単に内容を言えば恋を知らずに結婚した人妻の不倫の恋。遠い昔、それもロシアという異国で生きる一人の女性の気持ちに、こんなに寄り添えるとは、人の心というのはいつの時代も変わらないのだなあとしみじみしてしまいます。トルストイ、そしてこの頁の厚さ、なかなか読む気になれないかもしれませんが、いったんその世界に引きずり込まれたら夢中になること請け合いです。

文庫OFF

ドロドロしていそうで…

ドロドロしていそうですが、案外いい人達です。ヴロンスキーとアンナ・カレーニナ以外の恋の話もあり、先が気になります。

文庫OFF

2024/01/08

舞台を見たことがある。小説で読んでみたらびっくりするぐらいアンナにもヴロンスキーにも共感できなかった。ヴロンスキーは読めば読むほどこの人はおバカなのでは、と思ってしまう(笑)。

Posted byブクログ

2023/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

群像劇といってしまうと少し違うのだが、思っていた以上に、アンナだけの話ではなかった。アンナに次ぐ中心人物としてリョーヴィンを挙げてもまだ全然足りない。人間が、のっぴきならない巡り合わせ(人との出会いはもちろん、自分が生まれもったどうにもならない性質や、生まれ育った環境や、不慮のアクシデントなども含めて)の中で経験するであろうあらゆる感情や行動が、様々な登場人物をとおして、余すことなく描写されている。私が上巻で白眉だと思ったのは、カレーニンが人生に直面しながら蓋をしてしまうところと、キチイが自分に対する見せかけの自分に気づいた挙句、自分は自分でしかありえないと諦念をもって悟るところ。社会制度や慣習や価値観が変わっても、人間のこういうところは変わらないんだ、人間っていつの時代もこうなりがちなんだ、と思った。

Posted byブクログ

2023/10/21

いつかは、トルストイの「戦争と平和」を読みたいと憧れてはいるものの読み切る自信が無く、まずは本作で、初トルストイを体験してみようと手に取った。 「アンナ・カレーニナ」上巻 意外にも読みやすく、面白い。 わかりやすい訳文で、しかも展開が早い。 すでに波乱が巻き起こっている。 ご婦人...

いつかは、トルストイの「戦争と平和」を読みたいと憧れてはいるものの読み切る自信が無く、まずは本作で、初トルストイを体験してみようと手に取った。 「アンナ・カレーニナ」上巻 意外にも読みやすく、面白い。 わかりやすい訳文で、しかも展開が早い。 すでに波乱が巻き起こっている。 ご婦人方は美しく可憐に、夫達は醜く滑稽に描かれている。 そりゃ浮気するし、されるわな、って感じ。 この時代のロシアの上流階級の暮らしが垣間見れ、愛憎劇が繰り広げられそう。 ここまではとても私好みだ。 でもこれからが長い。中、下巻とまだまだ続く。 ゆっくり、自分のペースで読み進めて行こうと思う。

Posted byブクログ

2023/09/19

「モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合わせていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、二人は激しい恋におちてゆく。文豪トルストイが...

「モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合わせていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、二人は激しい恋におちてゆく。文豪トルストイが、そのモラル、宗教、哲学のすべてを注ぎ込んで完成した不朽の名作の第一部。」 ・ロシア文学、1877年刊行。 ・とても人間臭いストーリー性で、ロシアの貴族社会を舞台に、不倫の恋に落ちて破滅していくアンナという女性を描いている。 ・「ヒロイン、アンナは世界文学でも有数の魅力的なヒロインでしょう。トルストイは論理的な人で、当初は善良な夫を裏切る嫌な女の話を構想していた。ーところが小説を書いているうちにアンナに命が宿り、作者の意に反して生き生きと動き出してしまった。性欲は悪と主張しながら子だくさんだったトルストイらしい自己矛盾があらわれている」(スラヴ文学者の沼野充義さん) ・物語はあんなの兄オブロンスキーの浮気騒動で始まる。冒頭の「幸せな家庭はどれもみな似ているが、不幸は家族それぞれに不幸である」という一文はあまりにも有名だ。 ・村上春樹の短編『かえるくん、東京を救う』はのかえるくんは、主人公が『アンナ・カレーニナ』を読んでいないと言うと残念そうな顔をする。そんな場面を書きたくなるくらい、特別な読書体験を与えてくれる作品なのだ。 (『名著のツボ』石井千湖著 より)

Posted byブクログ

2023/09/17

トルストイによるロシア文学における名著と呼ばれる作品。 内容はロシアの貴族階級を舞台に繰り広げられる愛憎の物語。 一人ひとりの個性が際立っていて、読んでいて面白い。 いわゆる恋愛強者側の視点だけでなく、恋愛に敗れたものの視点とその愛すべき人格も描いてよかった。 しかしながらち...

トルストイによるロシア文学における名著と呼ばれる作品。 内容はロシアの貴族階級を舞台に繰り広げられる愛憎の物語。 一人ひとりの個性が際立っていて、読んでいて面白い。 いわゆる恋愛強者側の視点だけでなく、恋愛に敗れたものの視点とその愛すべき人格も描いてよかった。 しかしながらちょっと長い。 上下巻ならまだ読めると思うが3巻となるとちょっと厳しい。

Posted byブクログ

2022/04/19

はじめてのロシア文学。他の本に目移りしながらも、1年かけてやっと読了した。幸いにも、登場人物の関係図を作成しながら読んでいたので、大体のあらすじは忘れないまま読み進めることができた。(今後、ロシア文学とか、登場人物多い&行き詰まりそうな本を読む時は関係図は必ず作るようにしたい) ...

はじめてのロシア文学。他の本に目移りしながらも、1年かけてやっと読了した。幸いにも、登場人物の関係図を作成しながら読んでいたので、大体のあらすじは忘れないまま読み進めることができた。(今後、ロシア文学とか、登場人物多い&行き詰まりそうな本を読む時は関係図は必ず作るようにしたい) ロシア、貴族、19世紀など、自分がふれる日常の世界とはかけ離れた世界で繰り広げられる人の営みは興味深かった。読み進めるうちに本書の世界観に慣れた後は、繊細かつ鋭い登場人物たちの考察や心理描写に集中できるようになった。 読了直後の新鮮な感想をまとめると ・文学を読む初心者として、時代や立場が違くても変わらない、人と人との関わりの中で生まれる感情に共感できたという喜びがあった ・登場人物たちのとても繊細でいて、賢くて、鋭い考察や心理描写が面白かった ・のめり込めるほどの読書体力はついていないが、ぜひ下巻まで読破したい。 ・他の方の感想に書かれているような、深い読み方や感想の言語化できるように語彙力を高めつつ、自分の人間力を高めていきたい

Posted byブクログ

2021/11/28

トルストイの普遍的で詳細な描写が凄くて面白かった。 とにかく全部書いてあるので長いけれど、状況や心理など理解しやすい。

Posted byブクログ

2021/10/14

100年以上前のロシア人なのに、なぜここまで100年後の日本人の胸に響く心理描写を描きまくれるのか?と疑問に感じずにいられない当たりが、やはり流石のトルストイ。こうした表現を見る度に、文豪たちの慧眼に驚くべきか、たった100年では人間の本質は変わらないものだと納得すべきか迷う。 ...

100年以上前のロシア人なのに、なぜここまで100年後の日本人の胸に響く心理描写を描きまくれるのか?と疑問に感じずにいられない当たりが、やはり流石のトルストイ。こうした表現を見る度に、文豪たちの慧眼に驚くべきか、たった100年では人間の本質は変わらないものだと納得すべきか迷う。 個人的には自分の恋のライバルと初めて出会った男性の心境を描いた「この世にはそれがどんな事でも幸運な競争者にぶつかる度に、すぐ相手の持っている全ての長所に面を背け、ただその悪いところばかり見ようとする人がある」「ところがその反対に、その幸運者の中に、勝利の元となった特権を発見することを何よりも望んで、激しい心の痛みを覚えながらも、ただ相手の良いところばかりを捜す人間もいるである」という、2種類の人間について説いた描写に思わず納得してしまった。 他にも自分の浮気で妻をブチ切れさせた夫が、妹の仲介もあって何とか和解し、妻にジョークを飛ばせるような関係に戻った直後に登場した「満ち足りて、ウキウキしていた」「もっとも、それは許されたために自分の罪を忘れた、というそぶりを見せぬ程度であったけれど」という表現も、非常に細かい心の機微を捉えていると思わず感動してしまった。 現代がSNSで恋愛や日常の「あるある」投稿が大きなバズりを見せる時代ということを考えると、トルストイがツイッターを始めたらとんでもないインフルエンサーになる気がする。

Posted byブクログ