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アンナ・カレーニナ(上) の商品レビュー

4.1

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2012/08/10

トルストイを含めロシアの作家は原稿料の関係から 皆長編作品を書く傾向性があるらしいです。 そのトルストイの中でも、比較的有名かつ読みやすいのが この「アンナ・カレーニナ」 「男は名誉に生き、女は愛に生きる」 そのすれ違いが生み出す不幸・・・・ちょっと自分流の解釈で...

トルストイを含めロシアの作家は原稿料の関係から 皆長編作品を書く傾向性があるらしいです。 そのトルストイの中でも、比較的有名かつ読みやすいのが この「アンナ・カレーニナ」 「男は名誉に生き、女は愛に生きる」 そのすれ違いが生み出す不幸・・・・ちょっと自分流の解釈ですが 互いが互いを理解できない不幸がすごくうまく書かれていて (ロシアの作家の中では)比較的読みやすかったです。 登場人物も比較的多くなかったです。 個人的には男性が読んで共感できる恋愛小説No.1です。

Posted byブクログ

2012/08/02

トルストイは愛されるべき人間だ。 この本は僕がどっぷりとキリスト教に半身を浸かっていることを認識させた。 さて、多少のネタバレにもなるが、アンナが最初にヴロンスキーに出会うシーン、汽車でのシーンが問題なのだ。これにどう向き合うかでこの本の面白さは大きく変わってくるだろう。

Posted byブクログ

2012/04/18

恥ずかしながら、この年になるまでトルストイには手を付けたことがなかった。よくドストエフスキーと並んで19世紀文学の双璧として扱われる人だけど、海外文学を読み始めた中高生のころは、ドストエフスキーの方が苦みがあって、深刻な感じがして、なおかつ都会的なイメージがあった。ちょっと小難し...

恥ずかしながら、この年になるまでトルストイには手を付けたことがなかった。よくドストエフスキーと並んで19世紀文学の双璧として扱われる人だけど、海外文学を読み始めた中高生のころは、ドストエフスキーの方が苦みがあって、深刻な感じがして、なおかつ都会的なイメージがあった。ちょっと小難しいものに触れていたいという、ひねくれた自尊心からドストエフスキーに手をつけて、【罪と罰】にどっぷりハマった。それに、好きだった日本の文人は小林秀雄にしろ、安部公房にしろ、ドストエフスキーを自分の文学の根底に据えているような人ばかりだったし、なによりもトルストイの方にはなんとなく抹香臭い、悟り澄ました爺さんのようなイメージが根強かった。 トルストイを意識したのは、映画評論家の町山智弘が、大好きな新井英樹の漫画をトルストイの【戦争と平和】になぞらえていたのを知った時だ。新井英樹の漫画は膨大な登場人物が登場するが、そのいずれもがもの凄くキャラクターが立っていて、なおかつ脇役に至るまで人物の人生や人格が克明に描かれている。町山智弘はそれを「世界を描いている」と呼んでいた。かれにそう呼ばしめた根幹がトルストイにあるのなら、触れておいて損はない。そう思い、六本木の青山ブックセンターで新潮社版の【アンナ・カレーニナ】上中下と【戦争と平和】一~四までを買い込んだ次第。 読んでみて驚いた。損はないどころじゃない。大当たりだ。ここ数カ月読んできた古今東西(と威張るほど幅広く手をつけられてはいないけど)の作品の中でぶっちぎりに面白い。上巻は亭主持ちのアンナがモスクワで青年将校ヴロンスキーと出会い、彼との密会を重ねて妊娠が発覚し、旦那のカレーニンと決別するまでが主軸となっているが、貞淑だったアンナが恋愛に狂って旦那を生理的に受け付けなくなるまで、もの凄く克明に描かれている。ここの部分だけ抜き出しても、十分すごい。 しかしトルストイがさらにすごいのは、当時の貴族社会の諸相を多彩な人物の個性を通じて描き出していること。女にはだらしないが精力的なオブロンスキー、農場経営をしているリョーヴィン、共産主義のその兄貴ニコライ、ヴロンスキーにフられて宗教的な献身生活に傾きかけるキチー、そのほかもろもろ。ここはドストエフスキーとは違うところだ。ドストエフスキーの登場人物はあまりにも長い長いモノローグを繰り返して、まるで観念の幽霊みたいになることがあるが、トルストイの描く登場人物は存在感がものすごくどっしりしていて、安心してその挙動を見ていられる。そこにはドストエフスキーのような「近代」に対する不安と省察は乏しいかもしれないが、小説としてはこの上なく面白いのだ。 自然やスポーツの描写もエンタメ系に近い楽しさがある。リョーヴィンとオブロンスキーがシギ狩りをするところや、ヴロンスキーが競馬の御前試合に出場するようなところ(ちなみに、このシーンはけが人だらけの流血の大惨事になる。ロシアの当時の競馬は超キケンだったらしい)は、今の日本の作家がお手本にしても全く問題ないだろう。 面白さ際立つ上巻だったが、中盤以降はアンナの幸福の行方や、キチーの宗教的理想などが語られていくのだろうか。興奮しすぎてこの小説が発する問いかけにはほとんど耳を傾けなかったけど、中盤からは腰を落ち着けて取り組んでみたい。 ケチをつけるとすれば、適当すぎる装丁だろうか。

Posted byブクログ

2012/01/25

全3巻。ドストエフスキーと並んでロシア文学の双璧を成すトルストイの代表的著作。著者の作品には他に「戦争と平和」などがあるが、男女のロマンを巧みな心理描写をもって緊密な文体で描いた作品として「アンナ・カレーニナ」は完成度が非常に高い。これ以降に同じようなテーマを持った作品が日本近代...

全3巻。ドストエフスキーと並んでロシア文学の双璧を成すトルストイの代表的著作。著者の作品には他に「戦争と平和」などがあるが、男女のロマンを巧みな心理描写をもって緊密な文体で描いた作品として「アンナ・カレーニナ」は完成度が非常に高い。これ以降に同じようなテーマを持った作品が日本近代文学にも散見されることを考えれば、愛、宗教などの人間の根本的な営みの本質を抉り出す本作品が、文学作品全体の中でも最高峰に位置することに疑う余地はないように思います。

Posted byブクログ

2012/01/13

実はちゃんと読みきったのは初めてでした。トルストイが苦悩に重ねる苦悩の末に書ききった大作。至高の芸術でありつつも、トルストイに限界状況を投げつけた一作でもあると思います。激情に揺れるアンナの苦悩と懊悩の描写が狂おしい。 12/1/13

Posted byブクログ

2011/12/08

面白かったとか言うところをすぎて、なにか、この先の私の人生や 物の考え方にまで、大きく影響を及ぼしてくる作品

Posted byブクログ

2011/12/01

オブロンスキーの浮気発覚。妻と喧嘩してしまい、仲裁役にアンナに来てもらう。 駅に来ていたヴロンスキーと出会い、恋に落ちる… 上巻で色々な事がありました。あっさりとカレーニンに浮気を暴露してびっくりしました・・・ 一回、相手を嫌になると、芋づる式に嫌な部分ばかり眼に入って、どんど...

オブロンスキーの浮気発覚。妻と喧嘩してしまい、仲裁役にアンナに来てもらう。 駅に来ていたヴロンスキーと出会い、恋に落ちる… 上巻で色々な事がありました。あっさりとカレーニンに浮気を暴露してびっくりしました・・・ 一回、相手を嫌になると、芋づる式に嫌な部分ばかり眼に入って、どんどん深みに落ちていく感じがなんとも言えませんね。 最終的にはキスされた手に嫌悪感を覚えるほどになってしまうなんて。 個人的にはリョーヴィンとキチイが気になります。

Posted byブクログ

2011/10/31

冒頭の文はもはや独り歩きした言葉となっていて、あちこちで引用されます。「幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」 たいていは箔をつけるためであり、トルストイがいっているのだからまちがいない、という大前提があるよ...

冒頭の文はもはや独り歩きした言葉となっていて、あちこちで引用されます。「幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」 たいていは箔をつけるためであり、トルストイがいっているのだからまちがいない、という大前提があるようです。作品を読むまえに知ってしまうこの名言、私は名言だとはみなしません。どちらかといえば逆なのではないか、と感じる人もいるはずです。 そもそも人は、幸福よりも不幸という感覚に敏感であるはずで、みせかけの幸福に惑わされるのも、不幸らしきものの影に怯えてしまうからです。幸福というものがよくわからないからこそ、たとえば人は文学を手にするわけです。トルストイの知ったかぶりに愛想をふりまく必要はありません。 少数派を代表する意見のひとつとして、Paul Johnson, 『Intellectuals: From Marx and Tolstoy to Sartre and Chomsky』 1990 を紹介しておきます。邦訳あり。我が意を得たり。Are you telling me??

Posted byブクログ

2011/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不幸な人生を歩むアンナとヴロンスキー、幸福を掴むキチイとリョーヴィン、都会的と牧歌的、派手さと地味さ、など多様な面で対照的に描かれる二組のカップル。二組のカップルは共に幸せを望み、それを目指そうとする。しかし世の悪戯、世間、周りの環境、自分の誇り、心底の柔軟性、などから、至る結果が異なってしまったのでした。 とにかく、主人公的なアンナとヴロンスキー、キチイとリョーヴィンの二組のカップル、中間的な位置にいる表面的な夫婦ドリイとオブロンスキー、アンナに捨てられ新興宗教にはまった(?)カレーニン、リョーヴィンに"死"を実感させた兄ニコライ、そしてそれぞれの周りにいる人々が織り成す物語の描画はすごいの一言 ただ、読みやすさを産み出すストーリー性と人物描写のため、物語に呑み込まれて、トルストイの伝えたい本質を見落としがちになるのが恐いところ。一気に読めて、それなりの感動を得ることができると思いますが、それではいかん。

Posted byブクログ

2011/10/22

気まぐれで読み始めました。 ロシア人男性は全てコマンドサンボのレスラーの ビジュアルになってしまう。

Posted byブクログ