鋼鉄都市 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
SFとミステリー要素を合わせた作品で、ロボットが人間の多くの仕事を担っていた。そのこともあって、ロボットに対する排外主義的な思想を持つ人間がいた。そんな混沌とした世界で、宇宙人惨殺というこれまでにない事件を起き、主人公ベイリはパートナーのR・ダニールとともに犯人を探しに行く。
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ロボット嫌いの主人公刑事ベイリが、上司から宇宙人惨殺事件の担当に推薦される。宇宙人側からの捜査パートナーとしてRダニールと共に事件の解決に向けて、思考錯誤するストーリー。登場人物達と同様に読者側の気持ちも興奮したり落胆したりさせられる。ロボット嫌いのベイリとRダニールの2人に芽生...
ロボット嫌いの主人公刑事ベイリが、上司から宇宙人惨殺事件の担当に推薦される。宇宙人側からの捜査パートナーとしてRダニールと共に事件の解決に向けて、思考錯誤するストーリー。登場人物達と同様に読者側の気持ちも興奮したり落胆したりさせられる。ロボット嫌いのベイリとRダニールの2人に芽生える心の変化。2人のやり取りから繋がって、最後ベイリが放つ言葉で気持ちよく締めくくられ、最後の最後までハラハラしました。 アシモフさんの作品は、これが初めてだったので「われは、ロボット」からストーリーを追う形で読み始めたいと思います!
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これが書かれた時と今が分岐して乖離しすぎていて、今となっては近未来SFとして読むことは難しい ロボットやAIへの考え方がかなり異なっていると感じる
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アイザック・アシモフ、言わずと知れたSFの大家。それがミステリ紹介本「夜明けの睡魔」に載っている。紹介見出しは”SFミステリとは呼びたくない” アシモフ、初めて読んだが、なるほどミステリとして紹介されているのにもうなずける。舞台は”未来の”ニューヨーク。そこでは”地球人”と”宇...
アイザック・アシモフ、言わずと知れたSFの大家。それがミステリ紹介本「夜明けの睡魔」に載っている。紹介見出しは”SFミステリとは呼びたくない” アシモフ、初めて読んだが、なるほどミステリとして紹介されているのにもうなずける。舞台は”未来の”ニューヨーク。そこでは”地球人”と”宇宙人”がそれぞれ独立したエリアで暮らしている。ある日宇宙人が殺される事件が起き、宇宙人は犯人は地球人らしいと思い、そこで地球人の私服刑事ベイリは”宇宙人”のロボットと二人で捜査を始める。 事件の結末は意外にあっさりしているのだが、ベイリが次第にロボット・ダニールと心を通わせていく様などが興味深い。 しかし、わくわくするのは、描かれる”未来の”地球だ。書かれたのが1954年。主人公のベイリは42歳。ニューヨークはシティと呼ばれ、鋼鉄とコンクリートの”想像を絶する”大洞窟になっている。この設定が題名「鋼鉄都市」なのか、とうなずく。ワシントンなど他の都市も同じ形態になっている。地球上の数限りない中小都市は消滅し、この巨大なシティに飲み込まれていった。・・がしかし、暗黒な洞窟ではなく、人工光で、寒暖差もなく、快適な住空間。人々は速度の異なる歩道で移動。雨も風も無い。逆に言うと自然の驚異にはさらされない空間を作り出しているのだ。かつて地球人は宇宙に繰り出し、50ある宇宙国家のうち30以上の惑星国家は直接地球人の手で開拓された。だが、今地球は外にいくことはせず、25年前にその移民の子孫である宇宙人が地球にある意図をもってやってきた。その理由が事件の核ともなっているのだが・・ そしてマイナス面もあり、自然の肉とか野菜は高級品で一般人は大豆由来の人口肉を食べている。地球の人口は80億。・・一体何年の事なのか?というと、2020年のようなのだ。2002年にベイリと妻は出会い、今は結婚18年目を迎え、一人息子は16歳になっているとある。・・読んでる今は2025年! 設定年を5年も超えてしまっているのだ。人口だけはなにか合致しているようだ。2022年11月に世界の人口は80億になったと検索で出てくる。ちなみに書かれた1954年は25億人と出る。 宇宙へ行ける技術があり、自然に左右されない住空間をつくり、しかし自然の食物は稀少になっていて、子供も二人までとされている。宇宙人の寿命は350年。 設定が過去の年代になったからといって、色あせているか、というとそうではない。想像するにわくわくしてしまった。ほかの「銀河帝国の興亡」シリーズも読んでみたくなった。 1954発表 読んだのは、「世界SF全集 14」アシモフ 宇宙気流(平井イサク訳) 鋼鉄都市(福島正実訳)
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ロボットのダニールとタッグを組み、犯人探しをする刑事ベイリー。鋼鉄ドームに住んでいる地球人という設定にすごくワクワクした。細かいところの設定もしっかりしていたSFだった。
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市警本部長から突然の呼び出しを受けたニューヨーク・シティの刑事ベイリは、宇宙人惨殺という前代未聞の事件の担当にされた。しかも、パートナーとなる宇宙人側の捜査官はR・ダニール――ロボットだったのだ! 地球からの移民の子孫である宇宙人への反感と、人間から職を奪ったロボットへの憎悪とが...
市警本部長から突然の呼び出しを受けたニューヨーク・シティの刑事ベイリは、宇宙人惨殺という前代未聞の事件の担当にされた。しかも、パートナーとなる宇宙人側の捜査官はR・ダニール――ロボットだったのだ! 地球からの移民の子孫である宇宙人への反感と、人間から職を奪ったロボットへの憎悪とが渦巻く巨大な鋼鉄都市ニューヨークを舞台に、真相を究明すべく、ベイリの孤独な戦いが始まる……SFミステリの金字塔!
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久しぶりのSF アシモフのSFは 知っていたし話には聞いていた が読んだことはなかった 1953年の作品とのこと かつて地球人は宇宙に 移民していた時期もあった が、今はシティという完全なる 都市の中で暮らしている すべてが管理されている それで良いと思っている ロボットが人間...
久しぶりのSF アシモフのSFは 知っていたし話には聞いていた が読んだことはなかった 1953年の作品とのこと かつて地球人は宇宙に 移民していた時期もあった が、今はシティという完全なる 都市の中で暮らしている すべてが管理されている それで良いと思っている ロボットが人間の仕事にとって変わり さらに効率を良くしている しかし、中にはロボットを拒否し 元の外の世界を求める人々がいる 一方で移民の子孫である 宇宙人が住む宇宙市 けして交わることなく 宇宙人は何かをしようとしている 地球人の病原菌に触れると 死んでしまうにも関わらず 何かを求めてやってきた そんな中宇宙市で殺人が起こる 宇宙市からやってきた完全なる ロボットが地球人と組んで 殺人事件の真相に迫る 現代におけるAIの発達 さまざまな職業が ロボット化する姿は まさに未来の姿 少しずつ変化を遂げる どこまでが現実になるのだろうか 便利になることが けしていいことばかりではないし、 このまま地球が存在し続ける わけでもない と、思うと複雑だけれど なんとなく流されて 生きている まだ宇宙への移民は難しそうだし‥
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かなり面白く、読みやすい。 アンドロイドと人間の刑事バディもの。 ミステリーとしても秀逸だし、アンドロイドに仕事を奪われて懐古主義・反乱分子となる人間や人口増加による枯渇する資源、完全管理主義の閉塞感のある生活、というディストピア調の近未来社会の世界観も良くできていると感じた。 ...
かなり面白く、読みやすい。 アンドロイドと人間の刑事バディもの。 ミステリーとしても秀逸だし、アンドロイドに仕事を奪われて懐古主義・反乱分子となる人間や人口増加による枯渇する資源、完全管理主義の閉塞感のある生活、というディストピア調の近未来社会の世界観も良くできていると感じた。 アンドロイド嫌いの主人公ベイリが博士やダニールと会話していくことで自分の思想を改めたり、ぐるぐるとあらゆる可能性や人類の未来について考え出す、その過程がとても魅力的だった。 アシモフの描くアンドロイドは解像度が高く、矛盾がなく凄く魅力的だと思った。 個人的に「デトロイト・ビカム・ヒューマン」というPS4のゲームが大好きなのだが、その原案となっていそうなアイディアがたくさん出て来ておりとても楽しかった。
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とっっっても面白かった! 前半はベイリの頑固な考え方に焦れるような気持ちだったが、懐古主義の団体が現れてからぐっと引き込まれて、一気に最後まで読み切った。ラストへの流れには強いカタルシスを得た。 ダニールとの関わり方がやっと成り立ったのは、ダニールの長口舌のあとの「まだ真夜中まで一時間三十分残っている」だと思う。そこからベイリは自分自身の腕時計で時間を確認し、また総監への危害を止めようとベイリの手首を抑えたダニールに「危害を加えるつもりはない」とロボット三原則を踏まえた言葉でダニールに妨害しないでほしいと伝えた。やはり人間とは考え方が違うわけなので、ダニールにわかるような伝え方している。異種族での対等さを感じて気持ちよかった。 また、ダニール側でもベイリを理解しようと努めている様子が最後のページでわかる…とても鮮やかな展開だった。 本を読むとき、映画のように頭の中でシーンを想像しながら読むのだけれど、この本は未来を舞台にしたSFだけれど、派手なシーンはあまりない。半分くらい読んだあたりで、結構地味なやりとりが続くけど、起承転結の転にあたるようななにかはどう起こるのだろう?と思った。 最後まで読んで、結果絵的に派手なシーンというのはなかったのだけど、でもとてもドラマチックでどきどきした。 そうだった、本って絵や物の動きではない鮮やかさがあるのだったと思い出せた。
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全人口がドーム都市の中で暮らす未来の地球。ニューヨーク市警の刑事は、宇宙国家の要人殺害事件の捜査を命じられる…。アシモフ自身が「ロボット三原則」の陥穽に挑む。経済の混乱と人口過密な地球社会の描写が秀逸。古典SFの名作。 「鋼鉄都市」(1953)アイザック·アシモフ #読書好きな人...
全人口がドーム都市の中で暮らす未来の地球。ニューヨーク市警の刑事は、宇宙国家の要人殺害事件の捜査を命じられる…。アシモフ自身が「ロボット三原則」の陥穽に挑む。経済の混乱と人口過密な地球社会の描写が秀逸。古典SFの名作。 「鋼鉄都市」(1953)アイザック·アシモフ #読書好きな人と繋がりたい
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