鋼鉄都市 の商品レビュー
ロボットというものがまだここまで現実化していない時代のSF小説としては見事だと思う。 ロボットにより人間の仕事がなくなるとか、ディストピア感のある世界観は後世のSF作品にも影響を与えていると思う。 しかし個人的に翻訳のせいか地の文が読みにくく感じてしまった。
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久しぶりのアシモフSF、謎解きストーリーを軽快に読めて面白かった。刑事もの、バディもので、壮大さはないが親近感を覚える作り。 ラストは笑えるほど楽観的な大団円で、エンタメの爽快であった。
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【人間の定義、ロボット三原則の死角】 宇宙人が地球に来て数年、生活が変わりロボットが生活の中に入り込む時代。 宇宙人側の要人が殺人にあった。 果たして犯人は誰だ?人間刑事とロボット刑事が難事件に立ち向かう。 ミステリーではあるけど本質的にはもはや人間と見間違うほどのロボットは人間...
【人間の定義、ロボット三原則の死角】 宇宙人が地球に来て数年、生活が変わりロボットが生活の中に入り込む時代。 宇宙人側の要人が殺人にあった。 果たして犯人は誰だ?人間刑事とロボット刑事が難事件に立ち向かう。 ミステリーではあるけど本質的にはもはや人間と見間違うほどのロボットは人間と言っていいのか、否か。 なぜロボットを嫌う集団が産まれているのか。 遠くない未来で起きそうな現象。 バディものとしても良い。
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アシモフが好きという彼にオススメされて購入。 SFの世界観に入ってしまうとハマってしまった。 未来から見る今自分の住んでいる現代の地球はどうか? 人間は酵母食を食べるようになるのか?どんなことがオートメーション化していくのか? ロボット三原則もうまく使われていて、ミステリー好きな...
アシモフが好きという彼にオススメされて購入。 SFの世界観に入ってしまうとハマってしまった。 未来から見る今自分の住んでいる現代の地球はどうか? 人間は酵母食を食べるようになるのか?どんなことがオートメーション化していくのか? ロボット三原則もうまく使われていて、ミステリー好きな人にもおすすめできる作品。ファンタジーSFではないので世界観も理解しやすかった。 酵母食はよくわからなかったけど。 イーストタウンが東の街なのか、酵母の街なのかカタカナ翻訳されるとわからなくなってしまう。
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三原則の盲点をついたSFミステリーでした! 人間の刑事とロボットの相棒によるバディ小説としてもなかなか良かった。 アシモフは「ファウンデーション」も面白いし、やっぱり凄い!
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10年ぶりくらいの再読。 全くストーリーを忘れていたおかげで、最後までハラハラ読めた。 ーーー 美とはなにか、あるいは、良心とは、芸術とは、愛とは、神とは?われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしている。そこが、われわれの人間たる所以...
10年ぶりくらいの再読。 全くストーリーを忘れていたおかげで、最後までハラハラ読めた。 ーーー 美とはなにか、あるいは、良心とは、芸術とは、愛とは、神とは?われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしている。そこが、われわれの人間たる所以なんだ。
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初めて短期間で読破できた自分にとっては少し長めの小説でした。 宇宙人の星と地球が色々な方法で繋がっており、その中でも地球人の序列は宇宙人より下という世界観の中で殺された宇宙人の犯人を探すという物語です。 主人公が毎回トンチンカンな推理をしながらも徐々に問題の核心に近づいて行く、主人公だけではなく地球人がロボットの事を嫌っており、主人公も最初は嫌いだったロボット警察を嫌っていましたが色々な経験を通して少しずつ気持ちが変わっていく姿がとても興味深く面白かったです。 割と主人公のその時の気持ちが毎回、事細かに書かれているので、自分が主人公にトレースしているつもりが何か突き放されるような感覚でそれも新鮮でした。(おそらく自分がその世界観に入りすぎた?笑) クライマックスもそっちかーという方向に行き、(おそらく本を読み慣れてる人はわかるかも、、?)そのカラクリはとても新鮮でした!
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われはロボットに続けて読了。 極度に能率化が進んだ鋼鉄都市「シティ」を舞台に描かれる、ロボット嫌いの警官とヒューマノイドロボットがバディを組んで事件解決に奔走する物語。 人類と宇宙都市が、ある事件をきっかけにして、ロボットと、ロボットに対する懐古主義的なアンチテーゼを中心に交錯し...
われはロボットに続けて読了。 極度に能率化が進んだ鋼鉄都市「シティ」を舞台に描かれる、ロボット嫌いの警官とヒューマノイドロボットがバディを組んで事件解決に奔走する物語。 人類と宇宙都市が、ある事件をきっかけにして、ロボットと、ロボットに対する懐古主義的なアンチテーゼを中心に交錯していく世界観が面白かった。
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ハードなSFを読みたいなと思って初めてアシモフの小説を読んでみた。SFを積極的に読み始めたのはここ数年でこういったSFは果たして読めるのかと不安に思っていたが全くの杞憂で思った以上にエンタメ性が高くオモシロかった。 タイトルのとおり人類が要塞のような大きな都市に住むようになり、都市とその外側が明確に区別された世界が舞台となっている。さらに宇宙人の住む街もそこには存在して、ある宇宙人が地球人に殺されたのではないか?という事件が大筋のサスペンス仕立て。主人公は地球側の捜査官であり、宇宙側も捜査に参加したいということで見た目が人そっくりのロボットを送り込んでくる。この二人によるバディ刑事物語なのが本当に意外だった。その捜査を進める中で登場人物たちが生きる世界の状況が紹介されるのだが、そこがSF仕立てとなっている。なのでタイトルや作者のネームバリューからするとど真ん中のSFというムードを感じるが、ミステリー好きの人も楽しめる門戸の広さが特徴的だ。ただミステリーとしての完成度はご都合主義が否めず、最後も日本の警察よろしく自白に頼る部分があるので微妙だった。とはいえタイムリミットを用意したり、前フリとして推理を空振りさせたりと仕掛けは用意されているので読んでいる間の犯人探しは楽しめた。 本作ではロボットは人間と代替可能かどうか?が通底するテーマとなっている。ロボットに対して嫌悪感を抱く層が本著の書かれた70年代から懐古主義扱いされている点に先見の明を感じた。人間が懐古する気持ちを外側へ開拓する気持ちにベクトルを巧みに変えていこうとする宇宙人側、という裏テーマとしてのアプローチも興味深く「おめえの苦労したい気持ちはフロンティアで活かせや」という残酷さよ… 未知のものに対する恐怖心はいつの時代も変わらないし、特に自分の存在、アイデンティティを侵犯してくるロボット(今の時代だとAIか)は人間と同じ形だと余計に危機感を煽られるのがよくわかる描写が多い。またアシモフの作品から生まれたロボット三原則を使ったロボットと人間の境目に関する議論がふんだんに用意されており話題のシンギュラリティと重複する部分がかなりある。だから今読んでも十分通用する話ばかりで興味深かった。訴えかけるような切実さを感じる以下のラインにグッとくる。 *美とは、芸術とは、愛とは、神とは?われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしているのだ。そこがわれわれの人間たる所以なのだ。* 効率を最大限重視した功利主義、そして資源が相当限界を迎えているという設定も予言的に映る。最適化の結果、個人で持てるものがどんどん減らされて食堂や共同浴場が導入された世界はまるで刑務所だ。合理的であることが一番正しい、確かにそれは世の真理ではあるが、それは絶対的な正しさではない。以下のラインはひろゆきとか言いそう。 *あなたが好奇心という用語でほんとうにいっている知識の無目的な拡大は非能率にすぎません。私は非能率を避けるように設計されているのです。* こういった古典のSFは読むの時間がかかるけれど読み終えたあとの達成感、満足感は大きい。しかも、前述のとおりこちらのイメージを裏切ってくることも多いので時間を見つけて積極的に読みたい。
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初アシモフ。翻訳ものって、世界観に入り込めないとなかなか読み進められなくて困っちゃうんだけど、これはわりとサクッと読めた方かな。ロボット工学三原則をもとにした高度なSF世界の設計と(3ダニットすべてを備えた)ミステリィの融合。宇宙人殺人事件の裏に隠された大いなる計画にさすが巨匠だなぁと。訳はやや古くささを感じさせるが、なかなか面白い作品でした!星三つ半。
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