罪と罰(上) の商品レビュー
登場人物一人ひとりに固有の価値観や性格が与えられていて、物語に奥行きがある。 自分の行動が正しいと思うなら、何故主人公は自分の犯行を隠そうとするのだろう...? 現在の世の中においては認められないことだとわかっているからだろうか。 初めの方は名前が覚えられなくてうまくストーリーを...
登場人物一人ひとりに固有の価値観や性格が与えられていて、物語に奥行きがある。 自分の行動が正しいと思うなら、何故主人公は自分の犯行を隠そうとするのだろう...? 現在の世の中においては認められないことだとわかっているからだろうか。 初めの方は名前が覚えられなくてうまくストーリーをつかめなかったので、もう一度読み返したい。
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ラスコーリニコフ大丈夫??彼の精神状態の不安定さに狂気を感じる。 心の葛藤がすごすぎて、彼の心の葛藤だけでページ数が進む。 凶行に至るまでの精神状態などもリアルで怖かった。 もうちょっと妹を大切にしてあげて欲しいと思うが、時代なのかなー? 最後に謎の人物が出てきて、気になるので、...
ラスコーリニコフ大丈夫??彼の精神状態の不安定さに狂気を感じる。 心の葛藤がすごすぎて、彼の心の葛藤だけでページ数が進む。 凶行に至るまでの精神状態などもリアルで怖かった。 もうちょっと妹を大切にしてあげて欲しいと思うが、時代なのかなー? 最後に謎の人物が出てきて、気になるので、下も引き続き読みたい。 訳が上手なのか、割と読みやすかった。
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極悪非道な高利貸の老婆を◯害するまで100ページかかった小説。 読み終えるまでおよそ1年。その間にいろんなことがありました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何だこれは。登場人物もストーリーも粗野で荒々しい限りなのに、途轍もない力で小説世界に引き込まれる。名著の筆頭に挙げられるのも納得の圧倒的作品。 1860年代半ば、夏のロシアの帝都ペテルブルグ。学費滞納のため大学を辞めた貧乏青年ラスコーリニコフは、それでも自分は一般人とは異なる「選ばれた非凡人」との意識を持っていた。その立場なら「新たな世の中の成長」のため、一般人の道徳に反してもいいとの考えから、悪名高い高利貸しの老婆アリョーナ・イワーノヴナを殺害する。しかし、その最中にアリョーナの義妹リザヴェータも入ってきたので、勢いでこの義妹も殺してしまう。この日から彼は、罪の意識、幻覚、自白の衝動などに苦しむこととなる。予審判事のポルフィーリーの執拗な追及をかわしたラスコーリニコフだが、下宿の前で見知らぬ男から「人殺し」と言われ立ちすくむ。しかし「人殺し」という言葉は幻覚で、見知らぬ男はスヴィドリガイロフと名乗る男だった…。 みな熱病にうなされたようによく喋る。それは会話というより、長広舌で思いの丈をぶちまけるといった印象。共感できる人物は見当たらないわけですが、とんでもない勢いで物語は転がっていきます。 主人公ラスコーリニコフと予審判事ポルフィーリーとの犯罪論の応酬も見どころですが、老婆を殺した現場に義妹も居合わせていたところや、妹の縁談を壊そうとする主人公、「人殺し」と指摘される幻覚に魘される場面など、異様なリアリティをもつ描写は、エンタメとしても抜群の破壊力。 1861年に農奴解放令が出され、既存の価値観や思想が否定されたというのが時代背景としてよくある解説ですが、それにしても貴族や聖職者などかつての上位身分の権威を否定し尽くすような、ドストエフスキーの描く庶民の溢れるエネルギーに打たれますね。
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ロシア文学最高傑作(らしい)を読む。 ラスト数ページにて急にラスコーリニコフの思想がしっかりと分かりやすく語られる場面があり、そこでこの本の主題みたいなところを知る。非凡人が行うルールの無視、破壊というものが、どこまで認められるのか。過去の偉大な英雄の行動も、その時の法律に基づ...
ロシア文学最高傑作(らしい)を読む。 ラスト数ページにて急にラスコーリニコフの思想がしっかりと分かりやすく語られる場面があり、そこでこの本の主題みたいなところを知る。非凡人が行うルールの無視、破壊というものが、どこまで認められるのか。過去の偉大な英雄の行動も、その時の法律に基づくと必ず有罪となるようなことであるという事実を考えると、ラスコーリニコフの思想も強ち暴論ではないのか?とも。 ラスコーリニコフの一挙手一投足にどんな意味や意図があるのか考えているとあまりにも進まないので、とりあえずさくさく読んでいる。少し辛さはあったが、最後の方で面白さが出てきたので、下巻も読む?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公ラスコーリニコフの中に渦巻いている感情とそれに付随する行動に一貫性がないところが良い。 亭主を喪い路頭に迷うであろうマルメラードフ一家に葬式代として大金を握らせるシーンがあるが、そもそもこの母ですら非常に困窮している中なけなしのお金をなんとか送ってくれたものであり、しかも自分が老婆を殺した理由も困窮からくるものだったのに!美談にも捉えることができるこの行動だが、これは彼が弱い人を見捨てることができないという正義感によるものではないだろうし、非常に自惚れた行いだと思った。 葬式代をあげてしまう突発的な行いそのものには善も悪もなく、その後ラスコーリニコフ自身がどういう人間として位置付けたいのか(「乗り越える」力を持った人間になりたい!)ということが付与されたと考えると、今までの行動も、あと付けあと付けの繰り返しだったからより一層のちぐはぐさがあったのかもしれないと納得する。 「優しい」や「繊細」という言葉が、印象として近いカテゴリにあるけれど意味は違うように、施しの気持ちがあるからといってそれは慈しみや他者への愛情であるとは限らないのかもしれないと思った。 また親友ラズミーヒンでさえ、善良で精神的に安定した好青年の印象があるが、時に人に強く当たったり、誰も彼もにどこかしら過剰な部分がある。彼ら登場キャラクターにはフィクション特有の、一つの理念に基づいた行動の一貫性がない。『罪と罰』は、よく苦悩し渦巻く人間の内面を、否定も肯定もせずただそこにあるように描いている。「人間」であることそのものを肯定し、完璧な「1」にしがみついている人の呪いを解いてくれるセラピー作品なのかもしれない。
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名作ってことでいつかは読みたいな〜と思いつつ、なかなか手が出なかった一冊。 意を決して読み始めてみたけど、登場人物の名前が覚えられず四苦八苦………。 ページ数以上の長さを感じました。 罪を犯してしまう主人公の葛藤や周りの人達との会話も面白いけど、 なぜか、酒場で出会う親父...
名作ってことでいつかは読みたいな〜と思いつつ、なかなか手が出なかった一冊。 意を決して読み始めてみたけど、登場人物の名前が覚えられず四苦八苦………。 ページ数以上の長さを感じました。 罪を犯してしまう主人公の葛藤や周りの人達との会話も面白いけど、 なぜか、酒場で出会う親父の哀愁漂う語り、馬車馬をいじめる大人たちを見る悪夢が印象に残った。
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トロッコ問題。 世の中の9割ぐらいは消費するのみである、言葉を選ばず言うならばバカで、1割は創造的。 その1割が、全体にとって良い事を行う為ならば、犯罪を犯すことは許される、という論。 愛称が日本人にとっては紛らわしいので整理が必要。翻訳なのもあってか、表現が難解というわけではな...
トロッコ問題。 世の中の9割ぐらいは消費するのみである、言葉を選ばず言うならばバカで、1割は創造的。 その1割が、全体にとって良い事を行う為ならば、犯罪を犯すことは許される、という論。 愛称が日本人にとっては紛らわしいので整理が必要。翻訳なのもあってか、表現が難解というわけではない。
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登場人物の議論や思想がとてもおもしろい本作ですが、これから読み始める人のためにアドバイスを書き残しておきます…… 「初めて出てきた人名は書き留めておくこと」 大抵一人の人間を表すのに2つ以上は名前が出てきます。しかも登場人物が多いのに推理小説ではないので紹介のまとめページがな...
登場人物の議論や思想がとてもおもしろい本作ですが、これから読み始める人のためにアドバイスを書き残しておきます…… 「初めて出てきた人名は書き留めておくこと」 大抵一人の人間を表すのに2つ以上は名前が出てきます。しかも登場人物が多いのに推理小説ではないので紹介のまとめページがない。また血縁関係が無いのに名字が同じ人物が出てきた時にはもうえらいこっちゃでした。私のように横文字の名前が覚えられないという方は絶対にメモをすることをオススメします……
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ロシア文学の最高傑作と言われる「罪と罰」。長編かつ難解なので読むのに時間がかかった。主人公の動機が不純だと感じたので感情移入は出来なかったが、「悪を罰するのに一部の選ばれた者は罪を犯してもよい(それがいずれ正義となる)」という考えは、ドストエフスキーが投げかけた一つのテーマでも...
ロシア文学の最高傑作と言われる「罪と罰」。長編かつ難解なので読むのに時間がかかった。主人公の動機が不純だと感じたので感情移入は出来なかったが、「悪を罰するのに一部の選ばれた者は罪を犯してもよい(それがいずれ正義となる)」という考えは、ドストエフスキーが投げかけた一つのテーマでもあるのだろう。 刑事との心理戦は正直長いと感じたし、罪に苛むまでの時間も悠長だと思ってしまった。とはいえ、ニヒリズム、社会主義思想、キリスト要素など沢山のテーマが散りばめられているのは流石だった。そしてヒューマニズムが失われることへの警鐘も。 最終的に愛の力(と言うと安っぽく聞こえてしまうが)が垣間見えたのは少し気恥ずかしかった。そこで救われるんかい!というのが率直な気持ちだが、教養のためにも読んでみてよかった。
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