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罪と罰(上) の商品レビュー

4

308件のお客様レビュー

  1. 5つ

    93

  2. 4つ

    96

  3. 3つ

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2013/03/13

カラマーゾフよりハラハラ度が高い。 高利貸しの姉妹を惨殺したラスコーリニコフの今後から目を離せない。 それにしてもやはりテーマが広い。 選ばれた人間は、凡人を殺しても許されるなんて話しにゾクゾクしてしまう… そんな夢想と法の問題から、金銭欲に眩んだ妹の結婚問題まで、哲学...

カラマーゾフよりハラハラ度が高い。 高利貸しの姉妹を惨殺したラスコーリニコフの今後から目を離せない。 それにしてもやはりテーマが広い。 選ばれた人間は、凡人を殺しても許されるなんて話しにゾクゾクしてしまう… そんな夢想と法の問題から、金銭欲に眩んだ妹の結婚問題まで、哲学的なテーマが満載。 後半現れた予審判事のポルフィーリの動向が気になる…

Posted byブクログ

2013/03/12

ドストエフスキーの『罪と罰』にはじめて出会ったのは高校1年生の時だから今からもう25年も前のことになる。特にロシア文学に興味を持っていたわけでもなく、ドストエフスキーを読みたいと思っていたわけでもない。母が学生の頃に学校で指定された本を読んで読書感想文を書かなければならず、その時...

ドストエフスキーの『罪と罰』にはじめて出会ったのは高校1年生の時だから今からもう25年も前のことになる。特にロシア文学に興味を持っていたわけでもなく、ドストエフスキーを読みたいと思っていたわけでもない。母が学生の頃に学校で指定された本を読んで読書感想文を書かなければならず、その時に指定された本がこの『罪と罰』だったらしい。曰く、「何を言ってるのかさっぱりだった。面白いか面白くないかも判断できないうちに投げ捨てた」と聞いていた。“難しい”と言われると「読んでみようかな」と思ってしまう天邪鬼なところがある。それがきっかけで上巻をさっそく購入し読んでみた。「なるほど。何を言ってるのかさっぱり分からん」となって50ページほど頑張って読み進めたところで投げ出してしまった。この本を難解にさせている理由のひとつには登場人物が誰が誰なのか分かりづらいという問題がいちばんかも知れない。例えば主人公の元学生ラスコーリニコフは愛称でロージャと呼ばれたり、かしこまってロジオン・ロマーヌイチと呼ばれたり、彼の妹のドゥーニャはドゥーネチカになったりアウドーチヤ・ロマーノヴナと呼ばれたり・・・最初のうちはわけがわからなくなって何度投げ出したことか。それでも歳を重ねながら何年もかけて少しづつ読み進めてきた。それに比例するようにロシア語、ロシアの文化や世界史、宗教、哲学といったことに関する知識も少しづつ蓄積させながら、今回で7回目の読了。1回目よりは2回目、さらに3回目と回を重ねるたびにこの作品に対する理解は深まってきたように思う。そして、この作品の世界観や登場する人物(特に主人公ラスコーリニコフ)に感情移入しやすくなってきている気がする。今回読んでいる間はずっと重苦しく陰鬱な気分とその反対の高揚感の間を行ったりきたりするような感覚に襲われていたので正直疲れた。しかし、物語はまだやっと半分。“罪と罰”の意味が少しづつ明らかにされつつあるような気配が見えてきたかなという辺りに差し掛かったに過ぎない。またしばらくはこの陰鬱で不安定な空気に巻きこまれながら『罪と罰』を味わう日々を送ることになりそうだ。

Posted byブクログ

2013/03/09

とても有名な作品。 伊坂幸太郎の『グラスホッパー』に出てくる「鯨」の愛読書つながりで読むことを決意! 初めてのロシア文学で思ったより読みやすいのだが、登場人物の名前が覚えられない。 登場人物の表みたいなのがあればよかったなと思う。 感想は下巻!

Posted byブクログ

2013/02/19

大作故に今まで中々踏み込めなかったのだが、半月かけて先ず上巻を読んだ。 主人公ラスコーリニコフが苦悶しつつ゛あの行動゛をとる第一部、神経症で倒れ「夢遊病」と思われながらも自らを立て直そうとする第二部、明瞭な頭で足場を固める第三部という、三部構成。 ラスコーリニコフの悲痛な自己分...

大作故に今まで中々踏み込めなかったのだが、半月かけて先ず上巻を読んだ。 主人公ラスコーリニコフが苦悶しつつ゛あの行動゛をとる第一部、神経症で倒れ「夢遊病」と思われながらも自らを立て直そうとする第二部、明瞭な頭で足場を固める第三部という、三部構成。 ラスコーリニコフの悲痛な自己分析と矛盾、友人ラズミーヒンの的を得ていない激感、その他周囲の人たちのそれぞれの思惑と態度とが入り乱れて生々しい。 第三部でラズミーヒンの伯父に、ラスコーリニコフが書いた論文で「凡人」「非凡人」を説明する際の、凡人は犯罪を犯すと病気になる、自らをロシアのナポレオンつまりの非凡人だと思っている節もある(ただしこれは嘲笑を含む)、という内容。 ラスコーリニコフが己の「罪」に対して、意識下の悔いと意識上の合理化とを持ち合わせた上での葛藤、そして上巻末に出てくる町人。 下巻での苦しみを想像させられる。

Posted byブクログ

2013/01/27

はじめて読んだ「罪と罰」。 正直、上巻の時点では「??」だった。 特に人物関係がさっぱりで 上巻を読み終わった時点で メモしなおしたものです。

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2013/01/27

世界にたったひとりで立ち向かう主人公、ラスコーリニコフ。 農奴解放、自由主義者、社会主義運動など、新しい価値観に揺れる19世紀のロシアを舞台に、彼の孤独な戦いがはじまる。 物語は、高利貸しの老婆の惨殺死体が家から発見されたことで、加速度を増す 「あの家は——ノアの箱船ですよ」 ...

世界にたったひとりで立ち向かう主人公、ラスコーリニコフ。 農奴解放、自由主義者、社会主義運動など、新しい価値観に揺れる19世紀のロシアを舞台に、彼の孤独な戦いがはじまる。 物語は、高利貸しの老婆の惨殺死体が家から発見されたことで、加速度を増す 「あの家は——ノアの箱船ですよ」 「真相は明白だよ、じつに明白だよ!」 「いや、きわめて不確かですな」 警察の捜査線上に、現れては消える容疑者たち・・・ 「彼らの主張は簡単だ、犯罪は社会機構のアブノーマルに対する抗議だ———それ以上の何ものでもない」 「そこらの未来のナポレオンじゃないのかい、先週例のアリョーナ・イワーノヴナを斧でなぐり殺したのもさ」 全編にわたって語られる人間の業と社会の歪み。 多彩な登場人物と名台詞によって、人間の生きる価値を真正面から問い続けた不朽の名作! ウオトカを片手に一杯やりながら、冬の夜を過ごすに最適な一冊!

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2013/01/25

とにかく面白い。絶対読むべし! 終わり方に納得できるかどうかはあるが、それにしても突然ではあるが、と言いつつ恥ずかしながら涙しそうだったが、俺的にはこれもいいかなと言う感じ(違う結末を読みながら想像した。)。ソフィアやポルフィーリが登場しなかった場合どうなるか興味深い。天罰が下る...

とにかく面白い。絶対読むべし! 終わり方に納得できるかどうかはあるが、それにしても突然ではあるが、と言いつつ恥ずかしながら涙しそうだったが、俺的にはこれもいいかなと言う感じ(違う結末を読みながら想像した。)。ソフィアやポルフィーリが登場しなかった場合どうなるか興味深い。天罰が下るのなら「罪とバチ」なんてなるかもしれない。最後に、スビドリガイロフはそんな玉なのか?

Posted byブクログ

2013/01/25

一息ついたので、大学時代に読んだものを。 読みなおすのは何年振りだ? WOWOWのドラマを見た後で、 キャラクターや細部のエピソードを符合させながら読むのも面白い。 ドラマ(というか原作の漫画か)は良くできてるなあと再確認。 ラストシーン、学生の時はなんでああなるのか理解できなか...

一息ついたので、大学時代に読んだものを。 読みなおすのは何年振りだ? WOWOWのドラマを見た後で、 キャラクターや細部のエピソードを符合させながら読むのも面白い。 ドラマ(というか原作の漫画か)は良くできてるなあと再確認。 ラストシーン、学生の時はなんでああなるのか理解できなかったけど、 今読むと、そばに寄り添って言葉少なく支えてくれる存在に気がつくことが 頭でっかちで何もかも一人で抱え込んでいる青年には 十分に世界を変えるきっかけになるんじゃないかな、なんてことを思った。

Posted byブクログ

2013/01/18

かなり久し振りに読んだ。たまたま、カラマーゾフ(上)を再読してて、ちょうど読み終えたとき、課題本と知って、カラマーゾフに進まず、罪と罰(上)を読み始めたから、頭の中にいろんな人がひしめきあってしまった。が、読み出したら、引きずり込まれた。ぐうの音も出なくやりこめる、畳み掛ける言葉...

かなり久し振りに読んだ。たまたま、カラマーゾフ(上)を再読してて、ちょうど読み終えたとき、課題本と知って、カラマーゾフに進まず、罪と罰(上)を読み始めたから、頭の中にいろんな人がひしめきあってしまった。が、読み出したら、引きずり込まれた。ぐうの音も出なくやりこめる、畳み掛ける言葉が痛快です。人物像の描き方、凄いよ、目の前にいるみたい。

Posted byブクログ

2012/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

机上の空論とはまさにこの作品のためにあるような言葉だと思う。四・五年前に読んだが当時の自分と重なる部分があって、とてもすらすら読めた記憶がある。一人目の犯行だけだったパターンでは主人公にどのような苦悩が待ち構えているのか違う気もして、とても気になったのを覚えている。結局いかような動機や理論付けであろうと殺人は殺人でしかない、とまとめると陳腐だが、人の死に対して様々な観点を提示してくれている作品。

Posted byブクログ