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陰陽師 生成り姫 の商品レビュー

3.9

74件のお客様レビュー

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    20

  2. 4つ

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いちおう長編です。博…

いちおう長編です。博雅が昔、とある縁から知り合った名も知らぬ姫は、十数年後自分を捨てた男性を恨み、鬼に心を蝕まれてしまい博雅に救いを求める。彼は姫を救えるのか__。博雅の淡く切ない恋の物語です。映画で観ましたがやはり本の方が哀しみも心情もより伝わってきてよいです。1ヶ月ぶりに読み...

いちおう長編です。博雅が昔、とある縁から知り合った名も知らぬ姫は、十数年後自分を捨てた男性を恨み、鬼に心を蝕まれてしまい博雅に救いを求める。彼は姫を救えるのか__。博雅の淡く切ない恋の物語です。映画で観ましたがやはり本の方が哀しみも心情もより伝わってきてよいです。1ヶ月ぶりに読みましたがやはり清明×博雅の関係、博雅の台詞、ゆったりと流れる時間、にとても癒しを感じました。「誰し心の中に鬼を棲まわせている。この鬼あるからこそ人なのだ。」感慨深いです。

文庫OFF

シリーズ初の長編。元…

シリーズ初の長編。元ネタは付喪神ノ神に掲載されていた「鉄輪」という作品。映画「陰陽師Ⅰ」のベースにもなっています。「鉄輪」では描かれなかった事件の事細かな背景が描かれていていっそうせつなくなりました。

文庫OFF

博雅の心情が切なくて…

博雅の心情が切なくて、男らしいです。陰陽師に興味が無くまったく知らなくても楽しめます。長編ですが苦無く読めました。

文庫OFF

映画にもなった、陰陽…

映画にもなった、陰陽師の長編です。清明より、博雅のほうがメインです。博雅の強さと優しさが、にじみ出るストーリーで、博雅のファンになりました。

文庫OFF

既に他の陰陽師シリー…

既に他の陰陽師シリーズで掲載された内容での長編。つまらないとは言わないが、短編の方が好き。

文庫OFF

それにしても、源博雅……「よい漢」です。本当に。

シリーズ初の長編。本シリーズに触れたことのない方にもお薦め。武骨な博雅の深い情に、淡々と語られる晴明の言葉に、静かな涙がこぼれます……。それにしても、源博雅……「よい漢」です。本当に。

zxc

2024/09/02

前半は陰陽師とは、安倍晴明とは、源博雅とはといった登場人物と時代背景などの説明と、物語が入り混じり知らず知らずのうちに物語の世界観に引き込まれている。 後半の生成り姫本編では、話自体は能などでもテーマとなる鉄輪がベースであるが、そちらでは嫉妬に狂った女が鬼になるという程度でしか...

前半は陰陽師とは、安倍晴明とは、源博雅とはといった登場人物と時代背景などの説明と、物語が入り混じり知らず知らずのうちに物語の世界観に引き込まれている。 後半の生成り姫本編では、話自体は能などでもテーマとなる鉄輪がベースであるが、そちらでは嫉妬に狂った女が鬼になるという程度でしか説明されなかった姫の背景が、何故鬼になるまで心を壊すにいたったのか納得させられてしまうほど丁寧に描かれている。 鬼や怪異は恐ろしいもの、というだけではなく人が生み出すものだからこその悲しみ、哀れ、というものが感じられる。

Posted byブクログ

2023/12/01

平安陰陽師伝奇ファンタジー第五巻。初の長編。以前に短編として発表されていた"鉄輪"をベースにした話で、悲恋の末に鬼(生成り)へと化していく姫と、晴明・博雅との絡みを描いていく。鉄輪以外にもこれまでに短編に出てきたエピソードがちりばめられており、さながら総集編と...

平安陰陽師伝奇ファンタジー第五巻。初の長編。以前に短編として発表されていた"鉄輪"をベースにした話で、悲恋の末に鬼(生成り)へと化していく姫と、晴明・博雅との絡みを描いていく。鉄輪以外にもこれまでに短編に出てきたエピソードがちりばめられており、さながら総集編といった趣。それでいてしっかりと魅せるあたりは流石かと。 ただ、これまでの短編では時に濃かったえぐみは薄目で、晴明というよりも筆者あとがきにもあるように博雅の物語といった感がある。彼の純真さにこころ救われる思いがする。

Posted byブクログ

2023/10/23

シリーズ5番目 晴明からたびたび、お前は良い男だな、優しいな、と言われる博雅の魅力がいっぱいに散りばめられたストーリーとなっています。 博雅と晴明のキャラもよく見えて、エンタメとして読むのが楽しみになってきました。 。。。 博雅と長年の思いびとの徳子姫との一部始終。 博雅の笛...

シリーズ5番目 晴明からたびたび、お前は良い男だな、優しいな、と言われる博雅の魅力がいっぱいに散りばめられたストーリーとなっています。 博雅と晴明のキャラもよく見えて、エンタメとして読むのが楽しみになってきました。 。。。 博雅と長年の思いびとの徳子姫との一部始終。 博雅の笛を橋の袂で聞いたことから、お互い恋心を持ってきたが、徳子姫は別の男性と結婚して、そののち捨てられ、鬼に変貌してしまった。男性の新しくできた恋人を呪い殺し、浅ましい姿になり、それを博雅に見られるという失態。 恨みと辱めと愛憎がぐるぐるして恐ろしい情景が描きだされるのだが、最後は大きな博雅の愛に包まれて、元の徳子に戻っていくのだった。 すさまじい鬼の姿になってもまだ徳子を愛おしいと思う博雅の優しさにじんとくる 自分の腕を噛まれても!!

Posted byブクログ

2023/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この物語は主人公・安倍晴明の活躍と、その親友である源博雅の悲恋を描いた物語です。  博雅は12年前のある夜、得意の笛を吹いている時に一人の姫と出会う。  その後も笛を吹くたび現れる姫。彼は名も知らぬまま彼女に惹かれ、いつしか会えなくなってからも ほのかな想いを持ち続けていた。  時が流れ、博雅はある男から相談を受ける。  かつて情を通じたが今では疎遠になった姫が、夜な夜な呪いをかけて男を殺そうとしているというのだ。  博雅は男を救うべく親友・晴明の力を借り、共に姫を待ち受けるが、生成りとなり現れた女…徳子姫は 彼が思いを寄せたその人であった。  あさましき姿を博雅に見られたことに絶望する徳子姫。自分が介入したことによってより深く彼女を傷つけてしまったことを悟る博雅。  何とか姫を救おうと彼女の屋敷へと向かった晴明と博雅だが… といったストーリー。  とにかくクライマックスで博雅が徳子姫にかける言葉がいいのです!  まず、鬼になって自分を喰らおうとする姫に「我が肉を喰らえ」と。  そして「そなたが愛しいのだ」と言うのです。  たとえ年を取って肉がつこうがシワが増えようが、鬼になってしまおうが、そんな貴女が愛しいのだと言う博雅と、 「十二年前にその言葉を言って欲しかった」と返す徳子姫。読みながら思わず号泣しました。  純粋だけど不器用で男女の仲に疎いせいで、好きな女性と結ばれることができなかった博雅にノックアウトです。  読んだら瞬く間に博雅の嫁になりたくなること請け合いです。少なくとも私はなりました。  晴明が何度も言うのですが、本当に『良い漢』なのですよ。  まぁ、よく考えてみれば博雅は30代後半という設定なので、何だかんだ言ったって平安貴族の常識としては 立派な家柄出身の北の方(奥さん)がいないわけないんですけどね。  さて、いささか暴走してしまいました。  陰陽師シリーズは基本的に文春文庫から出ている短編集が主ですが、 これは朝日新聞の連載小説だったため長編です。  それゆえ読んだことのない人のために、主人公たちの人となりについて十分な解説がなされている安心設計。  (しかし、これを毎日切れ切れで読んでいたら私も泣けなかったなぁ、きっと)  いきなり買うのは冒険だという方は、 「陰陽師 付喪神ノ巻」の中の短編「鉄輪」を読んでいただければ大体の感じはつかんで頂けると思います。  でも『良い漢』っぷりは3割減。(TORY比較)

Posted byブクログ