幸福な朝食 の商品レビュー
私は乃南アサの作品はかなり読んでる方だと思うが、処女作のこの作品が一番の傑作だと思う。なんというか、キモさがいい。ちょっと不思議な魅力のある作品。
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読了日2013/07 心理サイコ-こわい。 気がついたら30代。子どもを産むのもカウントダウンに入ってしまった。 自分では気がつかないうちに追い詰められていく主人公。 狂って行く自分に気がつかない。狂うということはこういうことなのか。 恐ろしい。
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話がだらだらと続いたなあという感じ。一歩進んで二歩下がるような、同じ話を何度もしている印象。別に驚く要素もないし、そこまで怖くもない。解説の通り、家族主義から個人主義への過渡期を上手く書いてるというのには納得。幸せって何だろうと考えるきっかけにはなった。みんなが一生かかってもなれ...
話がだらだらと続いたなあという感じ。一歩進んで二歩下がるような、同じ話を何度もしている印象。別に驚く要素もないし、そこまで怖くもない。解説の通り、家族主義から個人主義への過渡期を上手く書いてるというのには納得。幸せって何だろうと考えるきっかけにはなった。みんなが一生かかってもなれない女優にはなれたが、みんなが簡単に実現している夢(結婚)は手に入らないというのがあり、確かに幸せは人それぞれだと感じた。ドラマ版もあるようなので見てみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
元祖こじらせ。 志穂子に共感はできないけど、広美をみてもわかるように、この類の狂気は自分の中にも確かにあると思った。なるだけ近づかないようにみんな生きてるんだ。30年近くも前の作品だけど、今の社会に十分通じると思いました。 どうしようもない不幸な内容なのに、最後の数ページで、気持ちが少し立ち直って読後感が悪くなかったのが、すごいなと思いました。 なるだけこじらせないようにしよう。
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暗くて悲しい小説は嫌いではないけど、これは救いようがなくてかわいそすぎる話。最初はまだ良かったのに、だんだんドツボにはまってゆく。 志穂子は何度でも不幸から逃れる機会があったが、経験から何も学べなかったのが最後まで残念。途中から心の描写にあまりシンクロできないくらい、異常になって...
暗くて悲しい小説は嫌いではないけど、これは救いようがなくてかわいそすぎる話。最初はまだ良かったのに、だんだんドツボにはまってゆく。 志穂子は何度でも不幸から逃れる機会があったが、経験から何も学べなかったのが最後まで残念。途中から心の描写にあまりシンクロできないくらい、異常になっていく。
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著者が、直木賞受賞の前、日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞した作品が本書。幼い頃か美しかった主人公・志穂子は、女優を夢見て上京するも、その数年前にデビューし、アイドルとして活躍するマリ子の存在より、日陰の存在のまま34歳を迎える。一方は、大女優に。そして志穂子は愛人関係などを繰り...
著者が、直木賞受賞の前、日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞した作品が本書。幼い頃か美しかった主人公・志穂子は、女優を夢見て上京するも、その数年前にデビューし、アイドルとして活躍するマリ子の存在より、日陰の存在のまま34歳を迎える。一方は、大女優に。そして志穂子は愛人関係などを繰り返しながら、人形劇の人形使いに。そして常軌を逸していく。 解説に書かれている「漠然たる焦燥感に駆られながらやみくもに生きる現代都会人の、底知れぬ孤独と哀しみが投影されいるように感じられてならない。」という文章は、何故か現代社会の投影であるようにも感じられる。
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思い通りにいかない現実に魂がすり潰されていく様子が細やかに描かれている。 自分の心の調子が良いときでないと読めない程だった。 後半の、いろいろな人のさまざまな思惑の絶妙な絡み合いが面白い。 ブクログのカテゴリをジャンルごとにしていて分類に迷い、 解説を読むと確かにミステリ的な要...
思い通りにいかない現実に魂がすり潰されていく様子が細やかに描かれている。 自分の心の調子が良いときでないと読めない程だった。 後半の、いろいろな人のさまざまな思惑の絶妙な絡み合いが面白い。 ブクログのカテゴリをジャンルごとにしていて分類に迷い、 解説を読むと確かにミステリ的な要素もあったように思うので、ミステリ・サスペンスに入れた。 だが、この作品の面白み自体は、謎解きよりも心情面だと思う。
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図書館で。直木賞作家だし聞いたことあるけど読んだことないなあと借りてみました。 取りあえず最後までは目を通したのですがよくわからない話でした。他人となれ合う事に興味が無いヒロインだけどアイドルにはなりたいとか…変な子だな。挫折して人形使いになったのはわかるんだけど彼女の人形遣い...
図書館で。直木賞作家だし聞いたことあるけど読んだことないなあと借りてみました。 取りあえず最後までは目を通したのですがよくわからない話でした。他人となれ合う事に興味が無いヒロインだけどアイドルにはなりたいとか…変な子だな。挫折して人形使いになったのはわかるんだけど彼女の人形遣いとしての仕事に対するプライドとかそういうのも今一つよくわからない。う~ん…難しい女性だ。簡単にいうと自己顕示欲が強くて権威主義って事なのかなあ?チヤホヤされたい女の子、なのか。その割に子供に異様に固執するのはなんだろう。こんな私が負け犬のはずないという遠吠えなのか。 という訳で後味の悪いお話でした。これ、ミステリーなのか?な。あまり好きではなかったです。
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乃南さんの作品にしては深みが足りないような気がするが、デビュー作でこのできは流石。 単なる狂気ではない、深い孤独が感じられる、女性だからこそ描ける作品では。読んだ感想も男性と女性では違う気がする。
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狂気。怖かった。 プロローグから幸せな結末は望めないのじゃないかなぁと思いつつ、引き込まれるように読みました。 主人公のこんなはずではなかったのに、という思い、なかなかあきらめられない自分への自信、凡人はどこかでそれに折り合いをつけて生きていくのでしょうが、あまりにもその思いが強...
狂気。怖かった。 プロローグから幸せな結末は望めないのじゃないかなぁと思いつつ、引き込まれるように読みました。 主人公のこんなはずではなかったのに、という思い、なかなかあきらめられない自分への自信、凡人はどこかでそれに折り合いをつけて生きていくのでしょうが、あまりにもその思いが強いと思い切ることが出来ないのでしょう。その不器用な生き方が哀しいと思いました。 若い時ではなく“今”読んだから余計に身につまされたのかもしれません。
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