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星を継ぐもの の商品レビュー

4.2

914件のお客様レビュー

  1. 5つ

    386

  2. 4つ

    300

  3. 3つ

    132

  4. 2つ

    17

  5. 1つ

    7

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2021/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごい面白かった。この本を読む前に、現代の月の形成論や地質について研究についての本を読んでおくとさらに面白いと思う。 というのも,作中の最後の謎である,チャーリーの日記の記述における矛盾点のいわゆる『トリック』は月がミネルヴァから地球に移動したというすなわち月の形成論における捕獲説に基づくものであるわけだけれども、現在の月形成論の一番有力な説はジャイアントインパクト説なので、そういった先入観にとらわれてしまって,作中のハント以外の科学者と同様にその『トリック』に気づけなかったというのがくやしいと感じたから。「ミネルヴァ=地球」なんじゃないかなんて,もっと荒唐無稽なことを考えていたのに。

Posted byブクログ

2021/02/13

長かったけど、めちゃくちゃ面白い話だった。最初は単調な流れだったけど、いくつもの重大な発見が現れるにつれて、宇宙服を纏った人間ぽい人に隠されたストーリー、そして人類との関係に近づいていくき、スケールの大きさにワクワクした。

Posted byブクログ

2021/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1977年発表のハードSF。 SFをほとんど読んだことがなく、ハードSFと言われてもピンとこなかったけれど、とても楽しめた。 冒頭の描写が後から後から効いてくる。 謎また謎に科学者たちが総出であたり、仮説を立て、検証し、そしてまた謎があらわれる。 宇宙の壮大な謎にとりかかるミステリのように楽しんだ。 SFというのは、登場人物の性格だとか背景だとかは重視せず、ひたすらに科学的知識を積み上げ、ひねくりまわし、謎を解き、冒険の旅に出るような話なんだろうかと、途中まで読みながら思っていた。実際、ハントがガニメデに行くまでは、彼の人間らしさ、感傷のようなものはほとんど描写されていなかったと思う。 彼が宇宙へ出て、ふるさとを思い、孤独を思い、ダンチェッカーと議論を戦わせるようになったところで、彼という人間に読者として惹かれた。 最後のダンチェッカーの演説、そしてコリエルの腕輪の発見からポイと捨てられてしまうところ、ものすごく感動した。すばらしかった。人類とは。文明とは。惑星を守っていくこととは。そんなことを思った。 それから、作中で普通にソヴィエトが存在する描写があることから刊行当時の時代背景を想像しても読んだ。 刊行された1977年は、ベトナム戦争が終わって2,3年といったところ。物語終盤で「人類が回避した危機的状況」と示された状況は、おそらく核戦争の可能性のことだと思ったので、たぶん、キューバ危機のこと。 もし、この物語を2021年の今ではなく、もっと以前に読んでいたなら、UNSAのような組織や、人類が一丸となってこのチャーリーやルナリアンやガニメアンの謎にむかっていく描写について、素朴にこんな未来もあると思えたんだろうか。 ソ連の崩壊や、ベルリンの壁の崩壊が起きたとき、私は生まれてはいたけれど記憶にない。 湾岸戦争はかろうじて記憶している。 911の前に読んでいたら…… コロナの前に読んでいたら…… 今、読む意味がきっとあったと思う。 読んで良かった。そして、もっと前に読みたかった。

Posted byブクログ

2021/01/29

おもしろかった! SF小説であり、ミステリ小説でもある。宇宙や星が絡む、超壮大なトリックは、読んでいても気付けなかった、というか、自分の頭の中に類のないものだった。次々に大きな展開があり謎が解けていくのが痛快だった。 何千万年前の話とか、かつてあった惑星とか、現実では起こり得ない...

おもしろかった! SF小説であり、ミステリ小説でもある。宇宙や星が絡む、超壮大なトリックは、読んでいても気付けなかった、というか、自分の頭の中に類のないものだった。次々に大きな展開があり謎が解けていくのが痛快だった。 何千万年前の話とか、かつてあった惑星とか、現実では起こり得ないことを文字だけで理解して頭の中で映像化できるのすごいな。めちゃくちゃ今更なことだけど。

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2021/01/27

人類の宇宙進出、異星文明、ミッシングリンク等、SF好きな自分には乗めり込む要素しかない! 専門的な科学知識の用語がずらずら出てくるが、登場人物たちの言葉の応酬を通じて、非常にわかりやすく説明してくれているため、とても読みやすかった。 また、本作の舞台は、人類が戦争を放棄し、力を結...

人類の宇宙進出、異星文明、ミッシングリンク等、SF好きな自分には乗めり込む要素しかない! 専門的な科学知識の用語がずらずら出てくるが、登場人物たちの言葉の応酬を通じて、非常にわかりやすく説明してくれているため、とても読みやすかった。 また、本作の舞台は、人類が戦争を放棄し、力を結集させて宇宙へ進出した世界であることから、作者の平和的な願いが込められていると感じた。

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2020/12/26

過去に一回読んだけれども、そういえば続編の方を読んでいないことに気づいて読み返し。 いやーー面白い、「月で発見された、人間そっくりの、でも人間ではない遺体はどこから来たのか」。判明する事実でどんどん説が変化していく。果たして一体どこから来たんだ……? 超有能主人公ハントくんと、対...

過去に一回読んだけれども、そういえば続編の方を読んでいないことに気づいて読み返し。 いやーー面白い、「月で発見された、人間そっくりの、でも人間ではない遺体はどこから来たのか」。判明する事実でどんどん説が変化していく。果たして一体どこから来たんだ……? 超有能主人公ハントくんと、対立する生物学者ダンチェッカーとの関係もよかった

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2020/12/08

月面で、宇宙服をまとった5万年前の人間の死体が発見されるところから、私たちの歴史を覆す真実を推理するまでを描いたハードSFの金字塔。出版から40年以上経ってもテクノロジーの描写が色褪せてないし、何よりこの真実は本当にありえても不思議じゃないかもと思えてしまうところがまたすごい。中...

月面で、宇宙服をまとった5万年前の人間の死体が発見されるところから、私たちの歴史を覆す真実を推理するまでを描いたハードSFの金字塔。出版から40年以上経ってもテクノロジーの描写が色褪せてないし、何よりこの真実は本当にありえても不思議じゃないかもと思えてしまうところがまたすごい。中盤の描写がハードで難しかったので、漫画版をところどころ思い出しながら読んだ。

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2020/12/08

1977年のSF小説。ネットでおすすめのSF小説を検索すると複数箇所でおすすめ第一位!みたいに書かれているので、読もう読もうと思っていた。 面白かった....これは久しぶりにワクワクが止まらないタイプのSFだった。読み終わった時にタイトルの意味がよく分かる、だから絶対ネタバレをし...

1977年のSF小説。ネットでおすすめのSF小説を検索すると複数箇所でおすすめ第一位!みたいに書かれているので、読もう読もうと思っていた。 面白かった....これは久しぶりにワクワクが止まらないタイプのSFだった。読み終わった時にタイトルの意味がよく分かる、だから絶対ネタバレをしないで読んでほしい。宇宙のロマンが溢れ、どちらかというと熱いのだけど、たまには熱いSF読むのも面白いし、胸が熱くなる!プロローグとエピローグ、ぐっとくる。これは続き読まねば。 2028年と未来の設定において「ソヴィエト」がまだ存在するのが、これまたキュンとした

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2020/12/06

古典SFの名作中の名作である本書。まだ読めていなかったのだが、今回手に取る機会に恵まれたので読んでみる事に。 内容は、月面で発見された5万年前の"人間"の死体<チャーリー>のルーツを、各分野の専門家が集結して探るというもの。前述の死体を始めとして、同時に発見...

古典SFの名作中の名作である本書。まだ読めていなかったのだが、今回手に取る機会に恵まれたので読んでみる事に。 内容は、月面で発見された5万年前の"人間"の死体<チャーリー>のルーツを、各分野の専門家が集結して探るというもの。前述の死体を始めとして、同時に発見された遺留品と思われる諸々や木星の衛星ガニメデで発見される宇宙船等から、専門家らによって様々な仮説が立てられては否定されが繰り返される。一体なぜ、現在の人類と同じ(と言い切れるくらい特徴を同にしている)"人間"が5万年前の月に存在したのか? とにもかくにも知的探究心を刺激してくれる作品。専門家らによる会話(仮説)は完全に理解するのは難しいが、結論を追いかける形で読み進めることができるので、少々理解できなくても十分に彼らの知的活動に参加できる。本当にこの読み易さには驚かされた。このタイプの作品は、どうしても読み難さ・理解しにくさでハードルが上がってしまう。そのハードルを下げたことが、読者層を広げる結果となり、本書が広く支持される名作として語り継がれるものにしたのだと感じた。 本書のタイトルを回収するダンチェッカーのラストの台詞には震える。最高のラストだった。(そして物語は『ガニメデの優しい巨人』へと続く――――。)

Posted byブクログ

2020/12/06

評価の高いSF。 最後の結論は予想できなかったが、登場人物の多さに読むのに労力が必要だった。 ネットで解説を読んで理解した。もう一度読めば楽しめる気がする。

Posted byブクログ