泳ぐのに、安全でも適切でもありません の商品レビュー
とても面白かった。いってはいけないとわかっていて、それでもとびこんでしまった彼女たちの物語。飛び込んだ者にしかみれない景色。刹那的で美しかった。 瞬間を信じたい、という言葉にぐっときた。
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一読したらすぐ消えてしまうような流れる短編たち。静かで、恋をしてしまって、少し悲しい。愛は、いつもハッピーエンドにはならず緊張感をはらんでいるので。江國香織さんは長編の方がよいな。 内容を言い当てているタイトルが良い。安全でも適切でもありません。 解説は山田詠美。 p183想像も...
一読したらすぐ消えてしまうような流れる短編たち。静かで、恋をしてしまって、少し悲しい。愛は、いつもハッピーエンドにはならず緊張感をはらんでいるので。江國香織さんは長編の方がよいな。 内容を言い当てているタイトルが良い。安全でも適切でもありません。 解説は山田詠美。 p183想像もしなかった状況にどんどん陥って、それは息もつけないほど幸福などきどきだったけど、同時に不安のどきどきでもあった。息をついたら全部嘘になってしまう、と思ってでもいるみたいだった。
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「うんとお腹を空かしてきてね」は相手に強く依存しつつも、相手はあくまで他人であることを理解している女性で、彼女の抱えている孤独さ愛情の深さにじーんときた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ままならない人生を歩む女性達を肯定してくれているような気がした。 みんな色々あって、もがいてて、恋をしているんだなぁ。 今の好みは、"うんとお腹をすかせてきてね"だった。
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筆者のあとがきが印象的だった。 時間は瞬間の集積であり、人生は時間の集積である。 人それぞれの人生が、ストーリーがある。 唯一無二の人生を生きていきたいと思う。
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泳ぐのに、安全でも適切でもありません、サマーブランケット、動物園、が好み 瞬間の集積が時間であり、時間の集積が人生であるならば、私はやっぱり瞬間を信じたい。SAFEでもSUITABLEでもない人生で、長期展望にどんな意味があるのでしょうか。あとがきにして、その全て
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いけない恋愛を「安全でも適切でもない」って表現してるのかな。 泳いだらだめとは書かれてないし、泳いで良いとも書かれてない、絶妙な感じ。 いくつかのお話に(タイトルもそう)異国感だったり、あえての翻訳感を出してる感じがお洒落です。 私のお気に入りは...
いけない恋愛を「安全でも適切でもない」って表現してるのかな。 泳いだらだめとは書かれてないし、泳いで良いとも書かれてない、絶妙な感じ。 いくつかのお話に(タイトルもそう)異国感だったり、あえての翻訳感を出してる感じがお洒落です。 私のお気に入りはダントツで「うんとお腹をすかせてきてね」です。これは表現がものすごく豊かだし世界観に驚きました。
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何度も読んでるんだけど、家に文庫はないので久しぶりに。やっぱり「うんとお腹をすかせてきてね」がすごく好き。本に出てくる食べ物の描写が好きなんだけど、この話の食べ物の美味しそう度はすごい。江國香織は何故だか分からないけどバターがすごく美味しそうに感じるんだよな…。 しかし出てくる男...
何度も読んでるんだけど、家に文庫はないので久しぶりに。やっぱり「うんとお腹をすかせてきてね」がすごく好き。本に出てくる食べ物の描写が好きなんだけど、この話の食べ物の美味しそう度はすごい。江國香織は何故だか分からないけどバターがすごく美味しそうに感じるんだよな…。 しかし出てくる男出てくる男、世間的にはダメ男。これを思春期に読んでると、「大人の恋愛♡」ってなっちゃうんどけど、実際こんなに儚げで綺麗なものじゃないから、今はフィクションとして楽しめる感じ。
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江國香織は、毎日フルーツをたっぷりと食べるとエッセイに書いてあったことが衝撃で色濃く覚えている。そんな新鮮な果物の果汁で出来た著者が書いた文章だという感じがする。強くて自由な様々な女の瞬間瞬間の生き様。山田詠美のあとがきの、「文字、なのに!」というのにもとても共感する。 うんとお...
江國香織は、毎日フルーツをたっぷりと食べるとエッセイに書いてあったことが衝撃で色濃く覚えている。そんな新鮮な果物の果汁で出来た著者が書いた文章だという感じがする。強くて自由な様々な女の瞬間瞬間の生き様。山田詠美のあとがきの、「文字、なのに!」というのにもとても共感する。 うんとお腹をすかせてきてね、が特に好きでした。 好きな男に逢いたくなるし、たくさん美味しいものを食べに行きたくなる。自由に、楽しく、瞬間を積み重ねていきたくなる、そんな短編集。私もこの本の中の女の一人なのだと思う。
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痛くて甘美で強烈な恋愛短編集。ここに出てくる女性達のような生き方は自分や身近な人達で経験がないけれども、何か共感してしまったり心が痛くなってしまう部分があるのは恋愛感情には普遍的な面があるからかな。 最後に著者のあとがきを読むとばらばらの女達の物語がひとつに集約していく感じがする...
痛くて甘美で強烈な恋愛短編集。ここに出てくる女性達のような生き方は自分や身近な人達で経験がないけれども、何か共感してしまったり心が痛くなってしまう部分があるのは恋愛感情には普遍的な面があるからかな。 最後に著者のあとがきを読むとばらばらの女達の物語がひとつに集約していく感じがする。読後感を携えたままあとがきを読むことをオススメ。
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