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「空気」の研究 の商品レビュー

3.8

158件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    53

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    4

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2016/07/13

KY(空気読めない)「そういう空気だったから仕方がない」など、現在でも日本人の行動を左右する外国人から見れば不可解極まりない「空気」という存在を分析した本。初版はなんと昭和52年。未だに日本人の多くは空気に奴隷のように従って生きている。日本人を支配している空気とは何なのか?気にな...

KY(空気読めない)「そういう空気だったから仕方がない」など、現在でも日本人の行動を左右する外国人から見れば不可解極まりない「空気」という存在を分析した本。初版はなんと昭和52年。未だに日本人の多くは空気に奴隷のように従って生きている。日本人を支配している空気とは何なのか?気になる人は是非一読を。これをちゃんと読んで理解できる人は理論的に空気の支配から逃れられる人の筈です。

Posted byブクログ

2016/04/10

素直に読みにくかった。が、ためになるところもあった。日本人とは何者なのだろうかと考えさせられる。自分を考える上でそれは避けて通れない道ではある。

Posted byブクログ

2016/03/19

私たちは「空気を読む」という独特な意思決定を行うことが少なくなく、ならばその仕組みを理解できればビジネスにも使えるのではないかと思い購読。空気に支配されて判断することは昔からあり、戦争突入や戦艦大和の出撃など、大きな悲劇を生むことさえある。高度に教育された職業軍人の中のトップエリ...

私たちは「空気を読む」という独特な意思決定を行うことが少なくなく、ならばその仕組みを理解できればビジネスにも使えるのではないかと思い購読。空気に支配されて判断することは昔からあり、戦争突入や戦艦大和の出撃など、大きな悲劇を生むことさえある。高度に教育された職業軍人の中のトップエリートでさえ、空気には逆らえなかった。現在でも、過度なブランド信仰や正義は勝つといったもの、不倫や経歴詐称へのバッシングまで。空気を消し去るのは「水」。水を差されることで正気にかえる。空気と水をうまく使うことができるかどうか。

Posted byブクログ

2016/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「空気を読む」「KY」など確かに空気を読めない人=他者への想像力がない人という意味で使ったりしますよね。 クリスマスも正月も同時に祝う日本人は宗教的にも寛容であると言われたりします。しかし果たしてそうなのでしょうか? 山本先生は空気を読むという言葉を「感情移入を前提とした対象への臨在感的把握とそれの絶対化する事により対象に支配される事」と定義されています。その支配は人骨への感情移入や名称の臨在感的把握の支配(公害など)や遺影デモなど偶像による空気支配などに表れています。う~む、ややこしい。 ある種の文系の人って何でこんな理屈っぽいのかなと思いますがそれはまた別のレビューで書きたいと思っています。 その理由として筆者が考えているのは中東や西欧のような滅ぼし滅ぼされの世界で生きていた国とは違い、日本は平和だったからと示唆しています。 戦後我々が学んできたのは所詮「水を差す自由」であった事であり、それが通常性、状況倫理、状況論理に起因しそれが空気を生み出す醸成のもとしかないのだと難しい事を言っておられます。 この辺のテーマについては自分の頭の中では整理が現状つかないので別本のレビューを書くときに又考えてみたいと思っています。

Posted byブクログ

2015/11/28

僕は世界について疎いから想像でしかないけども、「空気」という名の感覚は日本だけじゃなく、色々な国や個人によってもそれぞれ起こるような気がするけど、そんな感覚に迫っているのは難解だとは感じつつも、読んでいて面白かった。

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2015/11/18

いわゆる「場の空気」の正体について、言及した本です。「空気」という、抽象度の高い題材について論じているので、かなり読みごたえがありました。。 KYなんて言う言葉が登場する遥か以前から存在し(因みに本書が刊行されたのは1983年)、古くは日本を太平洋戦争へ引き込み、現代でも、学校...

いわゆる「場の空気」の正体について、言及した本です。「空気」という、抽象度の高い題材について論じているので、かなり読みごたえがありました。。 KYなんて言う言葉が登場する遥か以前から存在し(因みに本書が刊行されたのは1983年)、古くは日本を太平洋戦争へ引き込み、現代でも、学校の教室、家のリビング、企業の会議室、国会議事堂の参議院議場、2チャンネルのスレッド等この国のあらゆる場所に存在し、絶対的な影響力を持つ怪物です。 空気を定義すると「状況の臨在感的把握による意思決定の拘束」となるのでしょうが、精一杯解釈したところでは「状況を意思決定の材料とすべき客観的事実の集合と捉えるのではなく、それ自体を意思決定を拘束する絶対的な影響力として捉えること」でしょうか。。うん、自分なりの言葉に置き換えても難しいですね。。 個人的に、空気を読めないことも、空気に服従することもダメだと考えており、「空気を読んだ上でそれに従うか否か自分の判断で決めれる」ことが大切だと考えています。そして、それ以上に、 ・「空気」とは何か(本書はここに焦点を当てています) ・それが社会にどう影響しているか ・それとどう付き合うか について考えることが日本で生活する上で非常に有用であり、社会全体でもっと議論が活発になるべきだと思っております。その意味で、もっと平易な言葉で、伝わりやすい構成で、本書のレベルの考察を書いてくれれば良かったのにと思います。広く一般に認知されるべきことなのに、これじゃ読む人限られすぎるでしょ。。

Posted byブクログ

2015/05/20

「空気」の「研究」というより「哲学」といったほうが正しいであろう。歴史研究において、例えば「なぜ日本は対米戦に踏み込んだのか」に対する答えとして「当時はそういうことを発言できる空気ではなかった」などと言われる。このときの「空気」とは何か。筆者はそれを「臨在感的把握」と定義する。ま...

「空気」の「研究」というより「哲学」といったほうが正しいであろう。歴史研究において、例えば「なぜ日本は対米戦に踏み込んだのか」に対する答えとして「当時はそういうことを発言できる空気ではなかった」などと言われる。このときの「空気」とは何か。筆者はそれを「臨在感的把握」と定義する。また「ある地点から当時を振り返っても空気は捉えられない」や「水を差す」など鋭い指摘も光る。 全体的には言い回しが諄く且つ独善的で、内容もやや難解だ。読み手の問題だが、空気とは単に「和を以て貴し」を醸成させるためのムード」でいいのではないかしら、と思ってしまう。

Posted byブクログ

2015/02/28

2015.2.27読了。 「お前空気読めよ」の空気について書かれた本。 著者は空気とは事物に対して特別な意味付けを行うこと、文中の言葉で言う「臨在感的把握」によるものであると述べ、それを崩すのが「水を差す」の水であるとしていた。 本書の印象としては、反対意見に対する反論に乏しく、...

2015.2.27読了。 「お前空気読めよ」の空気について書かれた本。 著者は空気とは事物に対して特別な意味付けを行うこと、文中の言葉で言う「臨在感的把握」によるものであると述べ、それを崩すのが「水を差す」の水であるとしていた。 本書の印象としては、反対意見に対する反論に乏しく、自分の意見を並べた客観性に乏しい本であるように感じた。また資料の引用の仕方も稚拙で読みづらかった。 内容については納得できない部分も多かったが、「空気のせい」と言って普段片付けられる空気について「研究」しようとした点については面白いと思った。

Posted byブクログ

2015/02/06

・「空気」と「水」 ・空気とは、対象への一方的な感情移入による自己と対象の一体化であり状況に支配されてしまう状態を指す。 ・水とは通常性。(例:水を差す)状況は変化するが、状況を現実よりも重要視する。西洋では、モンキー裁判(Monkey Trial)にみられるように、創造論と進化...

・「空気」と「水」 ・空気とは、対象への一方的な感情移入による自己と対象の一体化であり状況に支配されてしまう状態を指す。 ・水とは通常性。(例:水を差す)状況は変化するが、状況を現実よりも重要視する。西洋では、モンキー裁判(Monkey Trial)にみられるように、創造論と進化論の対立がみられる。一方で、日本では、天照の神の子孫が神武天皇であり、天皇は神があるが故に昭和天皇の 「人間宣言」が有るわけだが、当時の日本人が天皇を本気で神だと思っていたとは思えない。日本の学校教育では、進化論が教えられおり、普通に進化論を受け入れていたと思われる。昭和天皇が「人間宣言」を行うが、自分自身で神だと言ったことはないことから周りの状況でそういうことになっていたということか。 日本人にはそういった二面性を普通に受け入れることができる文化がある。

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2014/10/20

空気とは「空気を読む」の空気です。 「不本意だけど、あの時の空気をを考えるとああせざるを得なかった。」的な空気。山本先生の言葉でいうと臨在感的把握だ。多くの若者の命を無駄にした太平洋戦争しかり、イタイイタイ病は三井鉱業が川に流した金属カドミニウムが原因とするその時代の空気(実際に...

空気とは「空気を読む」の空気です。 「不本意だけど、あの時の空気をを考えるとああせざるを得なかった。」的な空気。山本先生の言葉でいうと臨在感的把握だ。多くの若者の命を無駄にした太平洋戦争しかり、イタイイタイ病は三井鉱業が川に流した金属カドミニウムが原因とするその時代の空気(実際に直接原因だったかもしれないが。)しかり。 だれも「そうじゃない」と言えない空気なのだ。 お札(ふだ)やされこうべ(骸骨)に神や魂が宿るとして邪険に扱えないのは、先生曰く日本人の特性のようで、それが空気を乱せない日本人の臆病さにつながるよだ。(そこんとこよくわかんないけど。)  さらに話は「話に水を差す」の「水=通常性」の研究へと進む。サラリーマンなんかやめて起業しようぜと盛り上がりの空気になっているところに「だけど先だつものがネエよ。」と水を差す。戦争直後日本は、「いつでも水を差せる自由」を行使できる「空気」を醸成することに専念してきたという。戦後70年経った今となっては部下が上司に水を差しまくってますけどね。  1977年当時の社会問題等を例にあげながら、わかりやすく(?)空気と水の関係を解説…が、実はたいへん奥が深くとても理解しにくい。もう途中でギブアップです~

Posted byブクログ