りかさん の商品レビュー
「リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか」(amazonの商品紹介より)という設定に興味を持って手にした。大人になってからの蓉子の物語、「からくりからくさ」を先に読んだため、こちらは子供向けに平易に書かれた児童書のようなイメー...
「リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか」(amazonの商品紹介より)という設定に興味を持って手にした。大人になってからの蓉子の物語、「からくりからくさ」を先に読んだため、こちらは子供向けに平易に書かれた児童書のようなイメージを受けた。併録「ミケルの庭」まで通して、人智を超えた、不思議な世界が伝わる。(ある種の人はこういう世界を宗教というフィルターを通したり、神という名を冠したりして捉えるのかもしれない。) 人形を慈しみ、心を通わすことを小さい頃に教わった女の子は、人を慈しむこともできる素敵な女性に成長するのだろうか。もっと早くこの物語と出会えていれば、わたしも、人形や植物、そして何より大切な人の心に共鳴し、大切にできるあたたかい人間になれていただろうか。いや、今出会えたのだから・・・。人として大切な素養を、ようこと一緒にりかさんとおばあちゃんからゆっくりと今教わっている。
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人形達のおしゃべりが鮮やかで鮮やかで…! 女郎の気が映った官女とか、子供を攫った狐面の男とか、マジで画が見えるから…! 梨木香歩さんは文庫版出版の際書き下ろしを加えるのでこちらをリンク。
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『りかさん』→『からくりからくさ』の順に読むのをおすすめ。人間相関図がすんなり(でも無いけど)頭に入る。
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題材が日本人形の児童文学って珍しいよね、素敵だ。素朴で純朴なストーリーと癖のあるキャラクタ(雛人形とか)がもろツボでした。梨木香歩さんはハズレがないから良いなー。
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レビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/26193764.html
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からくりからくさの続編。 前作では見えてこなかった部分が本作では出ています。 2006-08-30 12:36:30
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ようこは自分の部屋に戻り、箱を見た。お人形のおいてあった下には、着替えが幾組かたたんであり、さらにその下のほうにもう一つ、箱のようなものが入っている。開けると、和紙にくるまれた、小さな食器がいくつか、出てきた。「説明書」と書かれた封筒も出てきた。中には便せんに、おばあちゃんの字で...
ようこは自分の部屋に戻り、箱を見た。お人形のおいてあった下には、着替えが幾組かたたんであり、さらにその下のほうにもう一つ、箱のようなものが入っている。開けると、和紙にくるまれた、小さな食器がいくつか、出てきた。「説明書」と書かれた封筒も出てきた。中には便せんに、おばあちゃんの字で、つぎのようなことが書いてあった。『ようこちゃん、りかは縁あって、ようこちゃんにもらわれることになりました。りかは、元の持ち主の私がいうのもなんですが、とてもいいお人形です。それはりかの今までの持ち主たちが、りかを大事に慈しんできたからです。ようこちゃんにも、りかを幸せにしてあげる責任があります。』…人形を幸せにする?…どういうことだろう、ってようこは思った。どういうふうに?梨木香歩・最新ファンタジー。
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からくりからくさの後にこれを読んだのですが、本当はどっちが良かったんだろう。でも蓉子のりかさんへの思いが理解できて目から鱗でした。
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人形が意思を持ったら? 永遠とも言える命を持つ人形の、ずっと抱き締めてきた思い出を知る力を持ったら? 子供向けに書かれていはいるけれど、その内容の深さには驚かされる。しんしんと胸を打つ。 この本を読む度に「児童文学」というジャンルの名の付け方は間違ってると思わずにはいられ...
人形が意思を持ったら? 永遠とも言える命を持つ人形の、ずっと抱き締めてきた思い出を知る力を持ったら? 子供向けに書かれていはいるけれど、その内容の深さには驚かされる。しんしんと胸を打つ。 この本を読む度に「児童文学」というジャンルの名の付け方は間違ってると思わずにはいられない。 続編『からくりからくさ』と併せて読むのがお勧め。
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本屋であらすじを見て、りかさんとようこの出会いが面白かったので買ってみたものです。たしか、高1の夏。 りかさんだけに限りらず、梨木さんの本はどんな世代にも読みやすいのではないでしょうか。なのに、普段気づけない”簡単なようで難しいこと”を教えてくれます。りかさんであるなら、生きとし...
本屋であらすじを見て、りかさんとようこの出会いが面白かったので買ってみたものです。たしか、高1の夏。 りかさんだけに限りらず、梨木さんの本はどんな世代にも読みやすいのではないでしょうか。なのに、普段気づけない”簡単なようで難しいこと”を教えてくれます。りかさんであるなら、生きとし生けるもの、自分が普段から使っているものに、愛情を持って接する、といったところでしょうか。 言葉では上手く表せませんが、りかさんから多くのことが学べました。文章表現も簡単でそんなに長い物語でもないので、興味がある人は一度手にとって見てください。
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