コインロッカー・ベイビーズ(下) の商品レビュー
すごく面白かった。どこがと聞かれたら答えるのが難しい、だけどとにかく面白い。この本の余韻が強すぎて私は数日間新たに本が読めませんでした。後世に残すべき、残っていて欲しい作品だと思います。
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上下巻、長かったけど一気に読んでしまいました。 文章にほとんど改行がないので、ページ数は大したことないのにすんごーーーく長く感じた。あと文字がとにかくちいさい。ページに余白というものがない!もう目が霞んで霞んで。笑 面白かったです。 またいつか読み返したくなる作品になりそう。
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過激ではない、フラットなリリックと綺麗なリズム、これは音楽だ。流れるように読ませる言葉の連なり、静かで刺激的な物語、キクとハシとアネモネの目の透明さ、叫び、イメージを喚起させられるのではなく、気が付けばイメージの中に取り込まれている、それはあの余情的な音楽に似ている、遠い追憶、子...
過激ではない、フラットなリリックと綺麗なリズム、これは音楽だ。流れるように読ませる言葉の連なり、静かで刺激的な物語、キクとハシとアネモネの目の透明さ、叫び、イメージを喚起させられるのではなく、気が付けばイメージの中に取り込まれている、それはあの余情的な音楽に似ている、遠い追憶、子どもの頃にみた風景、心臓の鼓動の音、トロイメライ。 広い広いコインロッカー、どこまで行っても超えられない壁がある、箱庭のような場所にいる。あるいは鰐の王国、天王星。だから壊す、壊しちゃいけないものだという意識が、破壊を命ずる。それは生きろという命令に等しい。永遠に失われることのないビート。俺達は、コインロッカー・ベイビーズだ。聞こえるか? 僕の、新しい歌だ。
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ずっしりと重い 非常に現実的で、感覚を持ってかれる感じが、やはり個人的には苦手である 但し、中毒性有り
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「コインロッカーに生を受ける」、その境遇をそのままに共感できる読者はいないだろう。だけれどもどこかできっと、それぞれのコインロッカーのような存在を心で感じている。 暴力的なエネルギーを持たない私達はキクとハシの存在を恐れながら、それでも彼らの生き様に惹きつけられていく。コインロ...
「コインロッカーに生を受ける」、その境遇をそのままに共感できる読者はいないだろう。だけれどもどこかできっと、それぞれのコインロッカーのような存在を心で感じている。 暴力的なエネルギーを持たない私達はキクとハシの存在を恐れながら、それでも彼らの生き様に惹きつけられていく。コインロッカー・ベイビーズの隣にいることを選んだアネモネとニヴァ、彼女らはまさしく私達読者の姿なのだろう。作中の彼女らのように、その選択は人によって異なるのかもしれないが。
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負から始まる過去の連鎖。 破壊せよ、衝動と苦悩。 今を生きる力を手にしようともがく二人、とどまることなく翻弄され続け、自分を受け入れ最後に生へ向かう姿には涙でした。 破壊からの創造、自分の殻を破るのも自分しだいか・・・。
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うーむ。。グチャグチャドロドロしてて、最後のほうは読むのが辛かった。ハシがおかしくなってから話が進まないというか、おかしくなってしまった主人公の気持ちについていけない。
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今のところ、良くも悪くも一番の本。 好きな作家と聞かれても村上龍を挙げることは無いが、好きな本と言われればこれの名を挙げるだろう。 鉄の塊のように熱くそして冷たく、強靭で、青々しい熱量がドッと通りすぎて、わたしもそれに捕まりたいと思ってしまう。 村上龍のこういった作品にある、黒板...
今のところ、良くも悪くも一番の本。 好きな作家と聞かれても村上龍を挙げることは無いが、好きな本と言われればこれの名を挙げるだろう。 鉄の塊のように熱くそして冷たく、強靭で、青々しい熱量がドッと通りすぎて、わたしもそれに捕まりたいと思ってしまう。 村上龍のこういった作品にある、黒板を爪で引っ掻いた音を遠慮なく響き渡らせるような、不作法な空気がとても好きだ。 フィリップKディック原作のブレードランナーや、手塚治虫のメトロポリタンのような世界をしている。近未来は何故荒廃してしまうのだろう?
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綺麗にまとまっていた。積み上げては壊し、積み上げては壊し。自分が何者かを探るかのように次を求めてはまた自ら手離していく2人のコインロッカー・ベイビーズ。SFよりも文学寄り。物語を構成する1文1文に意味を求めようとすると混乱してしまった。それでも思っていたより物語自体に破綻は無く、...
綺麗にまとまっていた。積み上げては壊し、積み上げては壊し。自分が何者かを探るかのように次を求めてはまた自ら手離していく2人のコインロッカー・ベイビーズ。SFよりも文学寄り。物語を構成する1文1文に意味を求めようとすると混乱してしまった。それでも思っていたより物語自体に破綻は無く、清々しい気持ちで読み終えることができた。
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誰かの話から、「村上龍は、やっぱりコインロッカー・・・だよね。」と言われ、読んでない事に気が付き、慌てて読了。 若かりし頃の龍さんの荒々しさがありますね。(今も十分荒々しいですが) 「限りなく透明に近いブルー」に似てる感じ。 デビューから3作目なので、似ていてあたりまえか。...
誰かの話から、「村上龍は、やっぱりコインロッカー・・・だよね。」と言われ、読んでない事に気が付き、慌てて読了。 若かりし頃の龍さんの荒々しさがありますね。(今も十分荒々しいですが) 「限りなく透明に近いブルー」に似てる感じ。 デビューから3作目なので、似ていてあたりまえか。 SFに分類しても良さそうです。 血、汗、埃、性、油 暴力 そう言ったものがグルグル回っている独特の感じ。 最近、こう言った物読んで無かったなぁ。 村上龍の、こう言った剥き出しのザラザラ感が好きです。 「歌うクジラ」以降、この手は書いて無いのでしょうか? http://booklog.jp/users/kickarm/archives/1/4062165953 伊坂さん、東野さん、有川さん、今の第一線の方々ですが、村上龍も必要だと改めて思った一冊でした。
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