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悪女について の商品レビュー

4.2

216件のお客様レビュー

  1. 5つ

    89

  2. 4つ

    58

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2009/10/04

趣向としては芥川の「薮の中」。死人に口なし。 公子にとっての絶対の真実は「美しいものが好き」という一点にあったように思う。宝石やドレスやマルチーズ、それらが美しくて愛おしくて我がものにしたいという気持ちに嘘はない。その一点にのみ真実がある。 エンターテイメントの読み物としては...

趣向としては芥川の「薮の中」。死人に口なし。 公子にとっての絶対の真実は「美しいものが好き」という一点にあったように思う。宝石やドレスやマルチーズ、それらが美しくて愛おしくて我がものにしたいという気持ちに嘘はない。その一点にのみ真実がある。 エンターテイメントの読み物としては大層おもしろかった。 が、感銘を受けるとかそういうタイプの読み物ではない。映画ではなく、テレビの2時間サスペンスのような…。そう、火サスのニオイがするんだよなぁ。筆致や視点はジャーナリスティックなかんじがするのに。なんでだろう? (2009 Feb)

Posted byブクログ

2009/12/05

謎の死を遂げた主人公を巡って、彼女の周囲の27人が語っていく。小説としてはあまり類を見ない形式の作品。 他の方のレビューを読んでも非常に幅広い解釈が見られるし、そういった意味でもおもしろい作品なのではないかと。 主人公は聡明で、美しいものが好きで、したたかな女性。 彼女はほんと...

謎の死を遂げた主人公を巡って、彼女の周囲の27人が語っていく。小説としてはあまり類を見ない形式の作品。 他の方のレビューを読んでも非常に幅広い解釈が見られるし、そういった意味でもおもしろい作品なのではないかと。 主人公は聡明で、美しいものが好きで、したたかな女性。 彼女はほんとうに『悪女』であったのか。 小説の中で、彼女は自分の認めた美しいものの存在をとことん守っている。 一方、彼女を『悪女』と呼ぶ人達は、彼女の認める美しいものと相反する何かを持っていたのが見て取れる。 尾籐と障害なく一緒になっていれば、公子は『悪女』と呼ばれずに済んだのではないだろうか。 そんな風にも思えてしまう。 こうして読み手によって解釈が違うのもまた個性が出てよろしいかと。 周囲の女性にお勧めしたい作品。

Posted byブクログ

2009/10/07

読書会の指定書籍として読了。有吉佐和子の本は初めて読んだ気がする。さらには、社会派の硬派の女性という印象を持っていたけれど、この本から受けた作者像はけっこう男性っぽい人だったのかしら?と思ったり。 想像を超えたおもしろさでどしどしと読み進められた。死んでしまった主人公・富小路公子...

読書会の指定書籍として読了。有吉佐和子の本は初めて読んだ気がする。さらには、社会派の硬派の女性という印象を持っていたけれど、この本から受けた作者像はけっこう男性っぽい人だったのかしら?と思ったり。 想像を超えたおもしろさでどしどしと読み進められた。死んでしまった主人公・富小路公子(または鈴木君子)について語る27名の話を読んでいると、公子の姿がいきいきと頭に浮かんでくるような感じ。結局は真実はどうであったかということはベールに包まれているし、さらには公子が「悪女」であったかどうかもわからない。 文庫のあらすじには「豪奢に悪を愉しんだ女の一生」とあるけれど、悪を愉しんだというよりは、結果として悪女的だっただけどいうか。 謎深い女主人公・公子は悪女的で、魅惑的で、そして少女的といえようか。

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2009/10/04

人の印象派、会う人によってちがう。当たり前だけど大切だと思う。この人は悪女なのか?殺されたのか?結論がでない

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2009/10/04

高校生の時に読んで衝撃を受けた作品。 有吉佐和子はすごすぎる! なかなかこれをこえる作品にであえないぐらい。

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2009/10/04

【悪女とは、時に善人で時に悪人。】 タイトルからじゃ分からない面白さがあった。 資産家、富小路公子の死をめぐり、27人ものインタビュー形式でストーリーが綴られる。

Posted byブクログ

2009/10/07

一人の女性についてインタビュー形式で綴った、珍しい小説です。 主人公の女性の視点では一切描かれていないにもかかわらず、その女性の不思議さに引き込まれてしまいます。 ある人は悪女だと言い、またある人はこれ以上ない善人だと言う。 本当の彼女は一体どんな人なのでしょうか?

Posted byブクログ

2009/10/04

めぐから借りて。 面白いです。有吉佐和子もっと読みたい。 こうゆう形式の書き方はニシノユキヒコに先に出会ってしまっていたけれど、でも面白かった。 悪い男はすきではないけど、悪女はすき。もっとやれーって思う。 (08/04/06)

Posted byブクログ

2009/10/04

有吉佐和子って・・・すごすぎる・・・。と思った本です。彼女の作品で初めて読んだのが、「悪女について」です。 27人の関係者が、主人公の女性について語ります。関係者27人のセリフだけで、物語が作られていきます。当然、27人がそれぞれ個性的です。それぞれの証言により、主人公の人物像が...

有吉佐和子って・・・すごすぎる・・・。と思った本です。彼女の作品で初めて読んだのが、「悪女について」です。 27人の関係者が、主人公の女性について語ります。関係者27人のセリフだけで、物語が作られていきます。当然、27人がそれぞれ個性的です。それぞれの証言により、主人公の人物像が浮かび上がってきます。けれど、注目すべきは、各々によって主人公の人物像は違うこと。関係者の口から主人公の言葉は出てきますが、主人公が何を考え、何を思っていたのかは分かりません。 一人の人間は、ウラもオモテもあり、人の評価もあてにならないっていうことを感じます。 主人公が「悪女」かといわれれば、そうでもないと思うのです。浮かび上がる人物像は、全て他人の印象ですから。 それを小説として昇華しきっているところに、有吉佐和子のチカラが出ていると感じました。

Posted byブクログ

2009/10/04

「悪女」と言われる富小路公子という女性を27人の語り手によって徐々に浮かび上がらせていく物語。 人間の良し悪しって決められる? 誰でも自分のことしか考えないで行動したことはあるでしょ? 彼女を「悪女」と呼ぶ人もまた「悪人」なのかも…

Posted byブクログ