破船 の商品レビュー
病気の描写がなまなま…
病気の描写がなまなましく、こっちまで気分が悪くなる文章はなかなか。
文庫OFF
面白かったです。 今よりだいぶ倫理観・価値観・理不尽さが違っていてやるせなかったです。 自分が住んでいるのは山間部ですが、ご先祖さまはどんな暮らしをして、命を繋いでいったのか興味を持ちました。 この作品は人間のエゴや業の話に括られるのでしょうか。 個人的には命や命を繋いでいく使...
面白かったです。 今よりだいぶ倫理観・価値観・理不尽さが違っていてやるせなかったです。 自分が住んでいるのは山間部ですが、ご先祖さまはどんな暮らしをして、命を繋いでいったのか興味を持ちました。 この作品は人間のエゴや業の話に括られるのでしょうか。 個人的には命や命を繋いでいく使命の話のような気がしました。 この作者の他の作品も読んでみようと思います。
Posted by
淡々とした文章の中に、貧しく厳しい村の生活と、お船様が来た後の高揚した村の変化が目に浮かぶ。悲惨な最後も…。 お船様という話に元ネタがあるのかは知らないけれど、かつての日本にはこういうことがあったのだろう、こうしなければ生きて行けない所もあったのだろうと思わせられた。 文庫本の解...
淡々とした文章の中に、貧しく厳しい村の生活と、お船様が来た後の高揚した村の変化が目に浮かぶ。悲惨な最後も…。 お船様という話に元ネタがあるのかは知らないけれど、かつての日本にはこういうことがあったのだろう、こうしなければ生きて行けない所もあったのだろうと思わせられた。 文庫本の解説が的確に本書を表していた。吉村昭は初めて読んだけど、他の本も読んでみたい。
Posted by
202601 再読Kindle 羆嵐からの流れで読みたくなり購入しようとしたら10年ほど前に紙の本で読んでいた。Amazonの購入履歴はありがたい。 途中まで内容を覚えていたが、大事なオチの部分を忘れていたため、再び衝撃を受けることが出来て幸せだ。 この人の作品を読むと、本を読む...
202601 再読Kindle 羆嵐からの流れで読みたくなり購入しようとしたら10年ほど前に紙の本で読んでいた。Amazonの購入履歴はありがたい。 途中まで内容を覚えていたが、大事なオチの部分を忘れていたため、再び衝撃を受けることが出来て幸せだ。 この人の作品を読むと、本を読む喜びに加えて、ドキドキ、ワクワク、ギョッとする心の動きが忙しい。 以下備忘録 破船の積荷を盗み乗員を殺し生計を立てる、どこかの島の貧しくて小さな村の住民たち。 久しぶりのお船様の恵に喜ぶのも束の間、次に来た船が疱瘡の病人を追放するための船で、村に疱瘡が蔓延する。死人に着せた赤い衣がいかにも不吉で象徴的なのに、何も気付かない村人達に、「あああああ、それあかんやつねん!!!」と心の中で叫んでましまう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんて救いのない物語なんだ。 海辺の寒村で自ら身売りした父の帰りを待つ10歳前後の伊作。母と下の弟妹たち3人と厳しい暮らしを乗り切るために切り詰めて暮らす様子がなんとも苦しい。父のいない間に村では一人前として扱われるようになり、大人たちの間で共有される秘密を知り、まさに大人の階段を登る。 しかし、この苦しさが身を切るようでなんとも憂鬱になる物語ではあるのだが、淡々とした文体にどんどん引き込まれ読み進めてしまう。 吉村昭の本は好きである。
Posted by
何この表紙、と思い手に取った初・吉村昭作品 大当たりでした 話こそ暗いけれどあまりの緻密さに驚く 船を見ると、あ、お船様、、と心の中で出てくるようになってしまった、、笑
Posted by
「村を恐ろしい出来事が襲う」「サバイバルのための異様な風習」など、裏面のあらすじに興味を引き立てられ購入した。 途中で退屈で読むのが苦痛になったシーンもあり、起承転結の「転」にきた時は一瞬心が踊ったけどほんの一瞬で終わった。
Posted by
ぬるい個人主義に浸かりながら、それでも不平不満を言って暮らしている自分の頬を打たれたような。 共同体が優先順位が一番高く、個人の幸せなどそんな概念がない。 誰かのわがままや判断ミスで、共同体自体の存続を危うくするからだ。 僅か数世代前まで、私たちの先祖はこんな暮らしをしていたのだ...
ぬるい個人主義に浸かりながら、それでも不平不満を言って暮らしている自分の頬を打たれたような。 共同体が優先順位が一番高く、個人の幸せなどそんな概念がない。 誰かのわがままや判断ミスで、共同体自体の存続を危うくするからだ。 僅か数世代前まで、私たちの先祖はこんな暮らしをしていたのだのだと、おそらく昭和初期の地方はまだその記憶を持っていただろうと思う。 生きるために、村ぐるみの犯罪に手を染める。 おそらく、本当にそういうことはあっただろうと思う。 因果応報とかそんな簡単な話ではなく、それがなければ人を売るしかない、そんなギリギリの暮らし。 方言や感情の共感など一切排除された厳しい文体なのに、一気に読んでしまった。 この時代の人は、どんな顔をしていたのだろう。 2026/1/17追記 平凡社ライブラリーの日本残酷物語1に非常に似た話が載っていた。お正月に、船の難破を祈ってお膳をひっくり返すという行事や、風の強い日に海辺で貧しい漁村に住む人々が火を焚き、船を誘い込み暗礁させるなどの行為が行われていたと。 この章を読んで物語を膨らませたのだろうな、と思うほど酷似していた。だからどうだ、ではあるけど実際の記録と繋がったのでメモしておきたい。
Posted by
貧しく農業がほとんどできない漁村が、冬に火を焚いて、北前船を誘導し、暗礁に乗り上げさせ、座礁した船を襲って、乗組員を惨殺し、積み荷と船の材木を盗むことによって生き延びていた。 ある年、近隣の村で天然痘にかかった患者たちを村から追放するために載せて漂流させた船が座礁したので、商船と...
貧しく農業がほとんどできない漁村が、冬に火を焚いて、北前船を誘導し、暗礁に乗り上げさせ、座礁した船を襲って、乗組員を惨殺し、積み荷と船の材木を盗むことによって生き延びていた。 ある年、近隣の村で天然痘にかかった患者たちを村から追放するために載せて漂流させた船が座礁したので、商船と間違えて襲い、船に残っていた死体がつけていた衣服を、剥いで、村中で使ったために、村に天然痘が流行し、死者が多数発生する。 この小説は、このような悲劇を、やっと大人になりかけた9歳の男児の視線で描く。
Posted by
小説にこんなに引き込まれるのはいつぶりかってくらい、すごい文章だった。 作物もろくに育たない厳しい環境で、たった十七戸で身を寄せ合い破船がもたらす恵を待ち望む小さな漁村の密かな風習と事件。身を切るような貧しさが、鮮やかに心に斬り込んでくるようだった。
Posted by
