流れる の商品レビュー
紹介いただいた小説。女性もこんなにしたたかに働けるんだなあ、と、主人公の梨花を「先輩!」と呼びたくなってきます(笑)。彼女は芸者置屋に女中として雇われた40すぎの女性。置屋は主人から芸者から何から、なかなか一筋縄ではいかない人たちが多いのですが、そこをうまーくやってくのがすごい。...
紹介いただいた小説。女性もこんなにしたたかに働けるんだなあ、と、主人公の梨花を「先輩!」と呼びたくなってきます(笑)。彼女は芸者置屋に女中として雇われた40すぎの女性。置屋は主人から芸者から何から、なかなか一筋縄ではいかない人たちが多いのですが、そこをうまーくやってくのがすごい。観察眼鋭いのもおもしろい。結局、この人は何者だったんだろう。過去がはっきり語られずおぼろげなのも魅力でした。
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冒頭から一気に引き込まれる、あのがちゃがちゃした活気とだらしなさ。梨花も梨花でものすごく仕事ができるちゃきちゃきした感じじゃなく育ちがいいのかどこかのんびりとした感覚がありつつも、くろうとさんの生活習慣や価値観にどんどんなじんで欠かせない存在になっていく。 おうちには芸者屋ならで...
冒頭から一気に引き込まれる、あのがちゃがちゃした活気とだらしなさ。梨花も梨花でものすごく仕事ができるちゃきちゃきした感じじゃなく育ちがいいのかどこかのんびりとした感覚がありつつも、くろうとさんの生活習慣や価値観にどんどんなじんで欠かせない存在になっていく。 おうちには芸者屋ならではの問題が多々起こるんだけど、梨花はその流れを眺めるしかできない。 ずっと眺めて最後の最後で流れに乗ってまた別の流れを見に行く。
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凛とした女性の強さが心地いい。幸田文さんの小説には一本筋が通って少しの緊張感と独特の涼やかさが感じられます。
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2013.3.17読了。 女の愉しさ、辛さ、おかしさ、哀しさ、面白さ。深さ、切なさ、馬鹿馬鹿しさ。
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幸田文さんの著作はいつも読むのに時間がかかります。というのも、紡がれることばをじっくりと味わいたくてかみしめるからです。他の本ではつい流し読みしてしまう時もたまにあるのだけれど、そんな事をしたらもったいない気持ちになります。今では使われない言葉や言い回しが多いけどそれがまた良くっ...
幸田文さんの著作はいつも読むのに時間がかかります。というのも、紡がれることばをじっくりと味わいたくてかみしめるからです。他の本ではつい流し読みしてしまう時もたまにあるのだけれど、そんな事をしたらもったいない気持ちになります。今では使われない言葉や言い回しが多いけどそれがまた良くって。ピンと背筋が伸びていてそれでいて物腰の柔らかい文章。キレのある言い回しの会話のやりとり。この作品は年末年始のお話なのですが、殊更に寒さを強調する描写はそんなにないのに、冬の澄んだ空気や匂いが伝わってきて、身が引き締まります。
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表現が絶妙。 文体が心地よく、なんの気構えも無く、その世界に入っていける。 ただ、物語の焦点があいまいで、話としては惜しいなぁという感触が残った。
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異文化その2、古風な価値観とか置屋とか人を観察する著者の視点とか。 私の中に無いそれを、描き出してくれた一冊。 これだけ豊かに日本語を操れたら幸せだろうなと、読むたびに感じます。
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高校の問題集に載ってて、気になって本屋で探した記憶があります。なんか懐かしくなって時々パラパラ捲っちゃう。
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芸者置屋に女中として住みこんだ梨花は、花柳界の風習や芸者たちの生態を台所の裏側からこまかく観察し、そこに起る事件に驚きの目を見張る…。
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今から読む人にとっては、ちょっと、とっつきにくいかもしれません。 なぜなら、芸者の置屋というイメージしにくいところが舞台ですし、今となれば耳慣れない言葉も出てきます。 けれども、「流れる」はぜひ読んで欲しい作品です。 特に最後の場面、主人公が仕えている芸者さんに主人公がただもの...
今から読む人にとっては、ちょっと、とっつきにくいかもしれません。 なぜなら、芸者の置屋というイメージしにくいところが舞台ですし、今となれば耳慣れない言葉も出てきます。 けれども、「流れる」はぜひ読んで欲しい作品です。 特に最後の場面、主人公が仕えている芸者さんに主人公がただものではないと見抜かれてしまう場面が秀逸です。
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