蟹工船・党生活者 の商品レビュー
過酷な環境の中で、労働するものたちの話。 誰かの視点で書かれておらず、漁夫たちの物語として書かれているので、あまりにも辛くならずに読めたのかも。 究極の状態になったときでも働くんだなと思った。 あとで、調べてみるとプロレタリア文学やった。 資本主義などに対して、物申すために作ら...
過酷な環境の中で、労働するものたちの話。 誰かの視点で書かれておらず、漁夫たちの物語として書かれているので、あまりにも辛くならずに読めたのかも。 究極の状態になったときでも働くんだなと思った。 あとで、調べてみるとプロレタリア文学やった。 資本主義などに対して、物申すために作られた。 理論や主張ということが、組み合わされている。 だから、あまりにも文学的ではなくて分かりやすく、情景描写ということが多のかなと感じた。 みんなで団結、や、搾取されるものということは、これを読んで納得した。
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今の時代じゃ犯罪になる内容だけど本質は今のブラック企業と変わりないと思いました。 漁のノルマを課して達成できたものには褒美与えを出来なかったものはキツイ罰を与えるシーンは去年問題になった某保険会社と重なりました。 この本が出版されて100年近く経ちますがほとんど変わらない日本の労...
今の時代じゃ犯罪になる内容だけど本質は今のブラック企業と変わりないと思いました。 漁のノルマを課して達成できたものには褒美与えを出来なかったものはキツイ罰を与えるシーンは去年問題になった某保険会社と重なりました。 この本が出版されて100年近く経ちますがほとんど変わらない日本の労働環境に恐怖を感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初プロレタリア文学。労働階級の最下層の描写がなかなかリアルで衝撃を受けた。監督の浅川の異常なまでの厳しさも、社会の中で日本帝国のため、という大義名分を背負っていった結果生まれてしまったものなのかと感じた。ただ、その浅川でさえも、結局は一部の人間の歯車でしかないところに考えさせられた。 文章自体は読みやすく、たまに入ってくるコメディー要素が全体の雰囲気を明るくしてくれている。
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海軍の保護のもとオホーツク海で操業する蟹工船は、乗員たちに過酷な労働を強いて暴利を貪っていた。“国策の名によってすべての人権を剥奪された未組織労働者のストライキを扱い、帝国主義日本の一断面を抉る「蟹工船」。近代的軍需工場の計画的な争議を、地下生活者としての体験を通して描いた「党生...
海軍の保護のもとオホーツク海で操業する蟹工船は、乗員たちに過酷な労働を強いて暴利を貪っていた。“国策の名によってすべての人権を剥奪された未組織労働者のストライキを扱い、帝国主義日本の一断面を抉る「蟹工船」。近代的軍需工場の計画的な争議を、地下生活者としての体験を通して描いた「党生活者」。29歳の若さで虐殺された著者の、日本プロレタリア文学を代表する名作2編。"
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学生の時に習ったプロレタリア文学ということでお堅い、思想的な内容を想像していたが、情景が浮かぶような迫力ある描写で引き込まれた。劣悪な環境の中でも希望を捨てない人たち。それが読んでいて苦しかった。なぜだか「老人と海」と重なった。
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『党生活者』の方は少し難しく感じました。 『蟹工船』の過酷な労働環境は共感できるところもありました^^; プロレタリア文学って、言葉は知っていましたが、共産主義と深く関わっているのを初めて知って驚きました。そういう面でちょっとドキッとさせられるところもあります。
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いまさら読了。 プロレタリア文学の代表的作品だが、臨場感溢れる筆致で小説としても迫力に満ちている。歴史的に共産主義という壮大な社会実験が失敗に終わり、陳腐化した資本主義に代わるロールモデルを見出せない現代ではあるが、何故共産主義という思想が生まれたのか、という歴史背景は語り継ぎ、...
いまさら読了。 プロレタリア文学の代表的作品だが、臨場感溢れる筆致で小説としても迫力に満ちている。歴史的に共産主義という壮大な社会実験が失敗に終わり、陳腐化した資本主義に代わるロールモデルを見出せない現代ではあるが、何故共産主義という思想が生まれたのか、という歴史背景は語り継ぎ、理解する必要がある。その意味で、本書と著者の生き様の記録は第一級の資料であると言える。
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共産主義者やそのシンパの書いた文章は独特の面持ちがあってなんとなく分かる。 これもその一つで、むしろその元になる古典なのだろうか。 それともその源流はロシア文学に有るのか、とにかく独特の匂いがあって心地良い。 プロパガンダものは分かっていても読んでる間はわざと心を流されるのが作...
共産主義者やそのシンパの書いた文章は独特の面持ちがあってなんとなく分かる。 これもその一つで、むしろその元になる古典なのだろうか。 それともその源流はロシア文学に有るのか、とにかく独特の匂いがあって心地良い。 プロパガンダものは分かっていても読んでる間はわざと心を流されるのが作法なのです。 読み終わって戻ってこれなければそれはそれで新しい所に行けたということで喜ばしいことなのです。
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2008年頃からブームになっていると『「諜報的生活」の技術』で触れられていたの初めて読んでみた。現代とは違うように思えるが、これを読んで共感してしまう人は多いということは現代日本の問題と認識せねば。
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オホーツクの漁場で漁をし、船で加工をする蟹工船。 蟹工船に集められた乗組員は、貧乏人ばかり。劣悪な労働条件のもと、資本家にいいように使われる。 病気になっても働かされる。 貧乏な労働者は、不衛生な劣悪な環境でこき使われ、資本家は苦労をせずにボロ儲けをする。 当時の資本主義の構...
オホーツクの漁場で漁をし、船で加工をする蟹工船。 蟹工船に集められた乗組員は、貧乏人ばかり。劣悪な労働条件のもと、資本家にいいように使われる。 病気になっても働かされる。 貧乏な労働者は、不衛生な劣悪な環境でこき使われ、資本家は苦労をせずにボロ儲けをする。 当時の資本主義の構図が描かれている。 一方、党生活者の方は軍需用品を製作する会社に勤める「私」が、工場の中で戦争反対の動きをつくろうとする。 どちらかというと、蟹工船より党生活者の方が読みやすく感じた。 蟹工船の乗組員の病気や虫とも戦う姿は目を背けたくなるほど悲惨で、読んでいて苦しくなってしまう。 この作者の生涯と照らし合わせて読んでしまうため、どうしても同情的になってしまう。 今の時代に生まれていたら、作者の人生も大きく変わっていただろうに。。。
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