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暁の寺 の商品レビュー

3.8

130件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2009/10/04

極彩色という言葉がとても似合う話。本多の変わり様に軽くショックを受けましたが、その濃い人間模様も三島ならではなんでしょう。仏教が分からないと読み難いです…。

Posted byブクログ

2009/10/04

うーん。だんだん好き放題、みたいな感が。春の雪と奔馬に比べて、読んでる舌がだるい気がする。唯識の話は興味あるけどなぁ。

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2009/10/04

起承転結で言う転、なのか。 本田先生が大爆発です。 人は、年をとるとこんなにも陰険になるものなのか。

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2009/10/04

豊饒の海の第3巻です。 この話からは本多繁邦が主人公です。 シャムを訪れた本多は、自分が日本人の生まれ変わりだと言い張る幼い姫に出会います。 この月姫(ジンジャン)こそ、前作で自殺した飯沼勲の生まれ変わりです。 戦後再び本多はジンジャンに会いますが、すでに前世の記憶は失っていまし...

豊饒の海の第3巻です。 この話からは本多繁邦が主人公です。 シャムを訪れた本多は、自分が日本人の生まれ変わりだと言い張る幼い姫に出会います。 この月姫(ジンジャン)こそ、前作で自殺した飯沼勲の生まれ変わりです。 戦後再び本多はジンジャンに会いますが、すでに前世の記憶は失っていました。 前作の『奔馬』は、とことんまで死の美学を描いた作品でした。 ある意味、三島由紀夫の最後を暗示しているような作品です。 しかしこの『暁の寺』は、三島文学のもう一面、『仮面の告白』『美徳のよろめき』などの世界です。 前作と打って変わって、老いた本多が見せる欲望、醜態に戸惑いを感じます。 豊饒の海最終巻へ向かって、加速するストーリーの伏線が感じられる作品です。

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2009/10/04

それまで輪廻の歴史の静かで正確な目撃者、記録者として読者を導いてきた本多が、思わぬ乱調をきたします。起・承・転・結の転をみごとに表します。 そうです、今度は三島由紀夫のあの一面、『仮面の告白』『鍵のかかる部屋』『女神』『美徳のよろめき』『音楽』の世界です。この変態チックな世界を、...

それまで輪廻の歴史の静かで正確な目撃者、記録者として読者を導いてきた本多が、思わぬ乱調をきたします。起・承・転・結の転をみごとに表します。 そうです、今度は三島由紀夫のあの一面、『仮面の告白』『鍵のかかる部屋』『女神』『美徳のよろめき』『音楽』の世界です。この変態チックな世界を、理知的で論理と客観の権化として描いてきた本多の中に見ることになるとは・・・本当に驚くやら、呆れるやら。すごいよ。いろんな意味で。お風呂で一気に読み終えてしまった。う〜ん、「結」に向けて動き出している感じがものすごくします。これはうれしいというよりも、読み終えてしまう寂しさのほうが先立つ感情です。

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2009/10/04

昭和43年から45年にかけて『新潮』に連載。昭和45年刊。 舞台は、シャム(タイ)である。本題の示す寺は、タイの仏教寺院のことであろう。前二作に引き続き本多が、登場する。訪問先のタイで「自分は日本人の生まれ変わりだ」と自供する少女に出会う。 後の「盾の会」会員を伴い自衛隊に体験入...

昭和43年から45年にかけて『新潮』に連載。昭和45年刊。 舞台は、シャム(タイ)である。本題の示す寺は、タイの仏教寺院のことであろう。前二作に引き続き本多が、登場する。訪問先のタイで「自分は日本人の生まれ変わりだ」と自供する少女に出会う。 後の「盾の会」会員を伴い自衛隊に体験入隊したり、剣道五段に昇進したり、「盾の会」を正式の発足させたりした三島の執筆活動以外の活動は、日増しにエスカレートしていく。そんな状況下で書かれた作品であるにもかかわらず、このような壮麗にして猥雑な世界を描ききる三島の心理に驚嘆させられる。 本作に於いて本多は、傍観者的存在から一転して主役に躍り出ている。つまりは、本多が三島の分身と化したといえる。ストーリーの舞台が東南アジアということもあって、なかなか感情移入できずに苦しい部分はあるのだが、三島が本作執筆中に死を決意したであろうと推測されることから、ある種の、覚悟を決めた筆致を垣間見ることが出来る。前二作と比して一段トーンが落ちるような気がしないでもないが、背景的な部分を考慮に入れて読み返すと、違った印象を受けるのも事実である。

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2009/10/07

豊饒の海4部作の中で 一番読み下すのに時間がかかった作品。しかしながら 一番「風景」がイメージされ後々まで印象に残る。

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2009/10/04

『豊饒の海』3巻。 私の中では少々中だるみ感のある作品。 ただ、起承転結を考えると「転」の部分になっているのではないかしら…とも思います。

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2009/10/04

この巻で転生の謎は究極の位置まで来たように思う。それが本多が見たベナレスでの光景。ベナレスの描写とそれに直結する結末では、途轍もない高揚感が襲ってくる。また、この本はある面ではバンコク観光のための異色ガイドにもなる。

Posted byブクログ

2009/10/04

三島由紀夫の遺作となった豊穣の海(三)。この頃はちょうどインド舞踊を習っていて、ヒンズー教に興味のあった頃。エキゾチックです。

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