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小僧の神様・城の崎にて の商品レビュー

3.9

149件のお客様レビュー

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小説の神様の短編集。…

小説の神様の短編集。目の前に情景が浮かび上がるような描写が見事です。

文庫OFF

感動的なお話なんて、…

感動的なお話なんて、幾らだって作れるさ、と「小僧の神様」のラストで著者は高笑い。ウブな読み手の顔を赤らめさせる傑作です。

文庫OFF

「城の崎にて」が良か…

「城の崎にて」が良かった。少し、生と死について考えさせられた。寂しい感じというか…もやっとした感じになる。

文庫OFF

2024/11/15

どの話も男の仕草がところどころメロくて溶けそうになった。こりゃ女泣かせですわ 人間のふとした仕草の表現に色気あるなと思った。 とくに山科の記憶「妻は頭から被った掻巻の襟から、泣いたあとの片眼だけを出し、彼を睨んでいた。それは口惜しい笑いを含んだ眼だった。」の一文。場面が鮮明に浮か...

どの話も男の仕草がところどころメロくて溶けそうになった。こりゃ女泣かせですわ 人間のふとした仕草の表現に色気あるなと思った。 とくに山科の記憶「妻は頭から被った掻巻の襟から、泣いたあとの片眼だけを出し、彼を睨んでいた。それは口惜しい笑いを含んだ眼だった。」の一文。場面が鮮明に浮かぶ。怒りと憎しみの感情でいっぱいな姿も想像できる。そしてその姿がなぜか綺麗で色気を感じて、その一瞬男と共鳴した感じした。

Posted byブクログ

2024/11/15

昔読んだが、ふと思い出して読み直してみた。 『城の崎にて』 死ぬことと生きることは表裏一体であり、死ぬか生きるかはただ「偶然」なのだと志賀は記している。 文章に形容詞が多く散りばめられており、「静か」はプラスの感情、「淋しい」はマイナスの感情として主に書かれている。とにかくその...

昔読んだが、ふと思い出して読み直してみた。 『城の崎にて』 死ぬことと生きることは表裏一体であり、死ぬか生きるかはただ「偶然」なのだと志賀は記している。 文章に形容詞が多く散りばめられており、「静か」はプラスの感情、「淋しい」はマイナスの感情として主に書かれている。とにかくその言葉が沢山出てくるので、その当時の志賀の気持ちの流れがよく分かる。人間は毎日生活の中でそういう「偶然」に気持ちを左右されている気がする。 短編ではあるがとても考えさせられる小説であり、志賀直哉の日記と照らし合わせて読むとより面白いなと思った。 またふと思い出したら読もうと思う。

Posted byブクログ

2024/09/15

すごく短いが、その中にこの世界の真実がギュッと詰まっている、そんな作品。 城の崎にてを読みたくて買った。 生と死は全く別のもののように見えて、実は表裏一体であり、死という存在は常にすぐ横にある。 特別な存在ではなく、自分に寄り添うもの。そういう考え方を学ぶことができる一作だった。...

すごく短いが、その中にこの世界の真実がギュッと詰まっている、そんな作品。 城の崎にてを読みたくて買った。 生と死は全く別のもののように見えて、実は表裏一体であり、死という存在は常にすぐ横にある。 特別な存在ではなく、自分に寄り添うもの。そういう考え方を学ぶことができる一作だった。 葉隠にもつながる素晴らしい作品。

Posted byブクログ

2024/09/11

短編集やったんや。昔の小説はあれやねえ。落ちがない。文章に味わいはあるけど、ぶつ切りや。昔はこれでも良かったんや。ま、無理矢理最後にまとめしても、白々しいこともあるからそれでもええやんな。現実の人生もそんなもんやし。 で、僕は「城の崎にて」ってこんな小説やろうなぁって読む前から勝...

短編集やったんや。昔の小説はあれやねえ。落ちがない。文章に味わいはあるけど、ぶつ切りや。昔はこれでも良かったんや。ま、無理矢理最後にまとめしても、白々しいこともあるからそれでもええやんな。現実の人生もそんなもんやし。 で、僕は「城の崎にて」ってこんな小説やろうなぁって読む前から勝手に想像してた。 主人公は城崎温泉で小説を書くつもりできたけれど、そこの芸者と仲良ようなったところへ、作家仲間の友人が押しかけてきて文壇の話しで盛り上がるが、実は金の無心に来てたわけで、芸者との仲を細君にばらされるのが嫌で、高額な万年筆を質屋にいれて金を貸したりなんかして無為な温泉地での出来事なんかが書かれてる小説やろうと勝手に思ってた。 ところがや、「温泉」という単語も一回しか出てけえへんし、友人も芸者も文学の話も出てけえへんかった。 なんと主人公は電車に跳ね飛ばされて怪我をしたので養生に城崎温泉にきたと。はあ?電車に跳ね飛ばされた!?よう生きとったな。 そこで二階の部屋から外を眺めてたら、下の屋根の隙間から蜂が出はいりしてて、一匹蜂が死んだ。でも他の蜂は死んだ蜂のことなど気にもせずせっせせっせと働いてるとか、散歩に出かけたら橋の上や河岸で人がたむろしてるので何かと覗いたら、頭から喉にかけて魚串が刺さったネズミが必死に泳いでて、そのネズミに向かって子供や車夫たちが石を投げて騒いでいたとか、またずんずん先に散歩していくと、半畳ほどの石の上にイモリがいたので、脅かしてやろうと手毬ほどの石を投げたら、イモリに当たってしもうてイモリが死んだとか。 というお話で、ま、電車に跳ねられても生きとった自分と蜂やネズミやイモリを重ね合わせて、生きてることも死んでることもそない変わらんなあちゅうことを描きはったんかな、志賀直哉は。 しかし、後半は自分の浮気癖を題材につらつら書いている。昔はこんな理屈も通ったんやと羨ましい限り。いやいや、これは女性を蔑視しているとしか思えない。あかんなぁ、志賀直哉は。反省せんかい。

Posted byブクログ

2024/08/24

日本語を読む喜びを実感するなら志賀直哉が一番いい。 立ち止まって景色を眺めるような美しさ。 生き急ぐ必要のないことを実感する。

Posted byブクログ

2024/07/23

なるほど明瞭。生き生きとした風景の描写。また、生と死についての心の動きを詳細に描いていてこれが心境小説なのかなと。

Posted byブクログ

2024/06/23

佐々木の場合 場合ってなんなの。ラノベか。自身の後悔の対して、軽薄なようで真摯。いや軽薄かな。事故は事故だが逃げ出したことを棚に上げて救ってやろうと意気込むのは見えて無さすぎる 城の崎にて 生と死は両端ではなく裏表。それをありがたさととらえることは多いが寂しさと捉えることもある...

佐々木の場合 場合ってなんなの。ラノベか。自身の後悔の対して、軽薄なようで真摯。いや軽薄かな。事故は事故だが逃げ出したことを棚に上げて救ってやろうと意気込むのは見えて無さすぎる 城の崎にて 生と死は両端ではなく裏表。それをありがたさととらえることは多いが寂しさと捉えることもある 好人物の夫婦 好人物ってニュアンス今と違うのかな。 赤西蠣太 わかりやすかった。今何が起きているのかどうなりそうなのかが。 十一月三日午後の事 何かのメタファーなのか。どうして往来でそんなにバタバタ兵士が暑がって死ぬのかわからなかった。 流行感冒 石なんか、欠点だけ見れば随分ある方ですけど、又いい方を見ると中々捨てられないところがありますわ。 小僧の神様 親切の押し売りって、後から赤面に至ることもあるけど、こうして相手の心に神様として残ることもちゃんとある 雪の日 なんかあった? 焚火 ホラーというか心霊譚というか。なんか難しくなってきた。大きなテーマを捉えるのが難しい 真鶴 恋とか社会とか兄弟の責任とか、そんなのを感じて帽子を惜しくなくなった。ということ? 雨蛙 話の筋はわかったけど、意図はわからん。寝取られて愛おしさが高まるってこと?そういう癖はあるにしても、裏山で不貞の引き金になった本を燃やすと言うところと噛み合わせられない。 転生 あーなんと分かりやすく読みやすい寓話。落語落ちのところが目立つが、そうは言っても再び添い遂げようという美しさ。 濠端の住まい 猫を懲らしめる、のは筋違いではないかという問題。夫婦の立場からすれば、傍観者からすれば、人間からすれば、野良猫からすれば。かわいそうに思っても何かアクションをおこすには、野良猫の命とはあまり軽い。 冬の往来 読みやすかった。思いを墓まで持っていく方がお互い生きやすいが、持っていく側の葛藤というか矛盾というか 瑣事 ちょっとわからん。カエル化現象? 山科の記憶 すごい、偉そう。前提が違っているからか、夫婦のやり取りにすごい違和感。不純二連発 痴情 三連発だった。時代なのか、あけすけな吐露なのかわからん。旦那に緊迫感はないが、展開や病者には差し迫ったものを感じる。 晩秋 4連発ではなく4部作だった。もう言うことはない。 あとがきも読んだけど、個人的心象が強すぎて、令和の三流読者では真意を掴みにくかった。こういうのが〇〇派ということなのかな

Posted byブクログ