阿部一族・舞姫 の商品レビュー
鴎外のドイツ留学体験…
鴎外のドイツ留学体験が基となった「舞姫」は、やはり名編です。
文庫OFF
「舞姫」ドイツで知り…
「舞姫」ドイツで知りあった踊り子との悲恋。最後は踊り子が発狂してしまうのが悲しいー。
文庫OFF
教科書でならってから…
教科書でならってから、読み直してみました。舞姫は悲しい。男のずるさやひどさにむかむかしてきます。文章は鴎外らしく、難しくて慣れるまで時間がいりました。
文庫OFF
殉死を禁じられた阿部…
殉死を禁じられた阿部一族の悲劇を描いた「阿部一族」。自伝的要素の濃い「舞姫」の他もいくつか短編が収録されています。
文庫OFF
武士にとって仕えた主…
武士にとって仕えた主君の死に伴い、殉死を許されないことが一族末裔まで続く悲劇になるとは。なんとも悲しいすぎるお話です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
森鴎外が登場する本を読み、作品が読みたくなって本書を手に取りました。 短編集です。お目当てはタイトルの舞姫と阿部一族。ちょうどタイトルのものでした。 舞姫は文語体だったのでかなり読みにくく、味わう、という心境には至りませんでした・・・未熟(涙)。 主人公の豊太郎は終始ダメな奴だったけど、帰国の手助けをしてくれた友人に感謝しつつも恨む、という、最後まで人のせいにする根性が気に入らなかったです。 きっと彼女の切実な思いにも最後まで理解が至らなかったことでしょう。 こういう人は親や上司の言いなりになって、それにひっそりと不満を抱えながらも順風に生きていくのでしょうね。 阿部一族は、恥ずかしながら初読です。 こちらは読みやすかったですが、悲惨過ぎて哀れ。 生きるも地獄、死して後も家族も不幸になる顛末には、死んでも地獄、というよりほかない。 これは器の小さい殿様によるイジメですね。命が軽く、武士道精神が歪んでみえました。
Posted by
程よい長さの短編の集合でどれも読みやすい。 ひどく感銘を受けると言うほどのものは未だ私にはなかった。
Posted by
深作欣二監督のTVドラマ『阿部一族』を見て、「え~? 『阿部一族』ってこんな戦闘シーン多かったっけ?」と疑問に思い読み直す。 「なるほど、深作欣二だからこうなったのか」と納得(笑)。 ついでにほかの作品も読み直すが、印象深いのが『堺事件』で、自分らがエラソーに処罰を求めたくせに目...
深作欣二監督のTVドラマ『阿部一族』を見て、「え~? 『阿部一族』ってこんな戦闘シーン多かったっけ?」と疑問に思い読み直す。 「なるほど、深作欣二だからこうなったのか」と納得(笑)。 ついでにほかの作品も読み直すが、印象深いのが『堺事件』で、自分らがエラソーに処罰を求めたくせに目の前で切腹され続けると気持ち悪くなってやめさせる、とかフランス人らしい気がする。 あと、『舞姫』、やっぱりこの主人公はひどい男、クソヤローな無責任男だと思う。断然、エリスに同情す。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
舞姫 確か初めて読んだのは中学生のとき。 そのときは、豊太郎はなんてクズなんだろうと思った。同じ女性として、捨てられたエリスがかわいそうだと思った。(読書感想文にも豊太郎の悪口を書きまくったように記憶している。) しかし、今、大人になって再読してみると、豊太郎が「ただのクズ」から「理解できるクズ」に変化していた。 位階をとるか、愛する女性をとるか。このチャンスを逃したら、もう二度と故郷での栄達は望めないかもしれない。そんなときに「当然、エリスを捨てて故郷での出世を選ぶんだよね?(意訳)」とまるで確定事項のようにお偉いさんや友人に言われてしまったら(しかもエリスのいない場所で!)、本心はどうあれ、「私はエリスを選びます」と言える人間はなかなか少ないんじゃないだろうか。豊太郎は積極的にエリスを捨てたわけじゃなく、いろんなものに流され続けた結果、エリスを捨てざるを得ない状況に追い込まれてしまったわけだ。 有名な最後の一節「嗚呼、相沢謙吉が如き良友は世にまた得がたかるべし。されど我脳裡に一点の彼を憎むこころ今日までも残れりけり。」これも以前読んだときは「他責思考の激しいクズ」としか思わなかったけれど、今読んでみるとこう言いたくなる豊太郎の気持ちもちょっと分かる。 自分も大人になったなあ…と少し苦い気持ちになった。 その他、「かのように」などを特に興味深く読みましたが、長くなったので感想は省略。
Posted by
「舞姫」を読んだのは学生の時以来。豊太郎とエリスの気持ちが当時よりはわかるようになった。この間にベルリンのウンター・デン・リンデンも歩いたので情景描写も鮮明にイメージできる。 いまの価値観からしたら不可解な豊太郎の振る舞いではあるし、最後の言葉などはその最たるもの。でも時代背景や...
「舞姫」を読んだのは学生の時以来。豊太郎とエリスの気持ちが当時よりはわかるようになった。この間にベルリンのウンター・デン・リンデンも歩いたので情景描写も鮮明にイメージできる。 いまの価値観からしたら不可解な豊太郎の振る舞いではあるし、最後の言葉などはその最たるもの。でも時代背景や若者が立身出世を最上位の概念とする当時の考え方からすると違った見方もできる。これだけ読み継がれる理由もその辺りにあるのだろう。
Posted by