1,800円以上の注文で送料無料

阿部一族・舞姫 の商品レビュー

3.7

55件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2014/03/30

「舞姫」以外は初読。時代的なものなのか、よく分からないというか納得いかないのが「阿部一族」「かのように」の2つ。「うたかたの記」は本当に狂ってるのは誰だろう。「鶏」「余興」は少し笑った。「寒山拾得」は何故2人は笑ったのか。個人的には「余興」「じいさんばあさん」「かのように」が良か...

「舞姫」以外は初読。時代的なものなのか、よく分からないというか納得いかないのが「阿部一族」「かのように」の2つ。「うたかたの記」は本当に狂ってるのは誰だろう。「鶏」「余興」は少し笑った。「寒山拾得」は何故2人は笑ったのか。個人的には「余興」「じいさんばあさん」「かのように」が良かった。

Posted byブクログ

2014/01/14

阿部一族 又七郎が阿部家と懇意にしていて妻を見舞いにもやりながら討ち入りには自ら猪一番に飛び込んでいくという観念がわからない。 また弥五兵衛も飛び込んできた又七郎と相対して当然としているのがわからない。 お上に忠実であるならば匿う必要もないがわざわざ自ら討ち入らずとも黙っていても...

阿部一族 又七郎が阿部家と懇意にしていて妻を見舞いにもやりながら討ち入りには自ら猪一番に飛び込んでいくという観念がわからない。 また弥五兵衛も飛び込んできた又七郎と相対して当然としているのがわからない。 お上に忠実であるならば匿う必要もないがわざわざ自ら討ち入らずとも黙っていてもよかったと思う。 しかしわからないと感じるのは時代が違うだけのこと なぜか納得できてしまうこの感覚はやはり日本人だからか 堺事件 これもまた日本人だからか もちろん切腹できるはずもなく、さらに大網を引っ張り出すなんてもってのほかだけれどもこの盲目、妄信、神風の思想は日本人そのものであると合点する しかし当然自分たちも腹を切るつもりの九人が切らせてもらえず、流刑になり、士分にも取り立ててもらえないままに死んでいくのを可哀想と思うのはおかしいだろうか かのように 最後の議論がいい まったく違う二人が誇張も冷笑もなく互いを認めながら真剣に戦わせる様は美しい

Posted byブクログ

2013/06/13

高校の授業以来数十年ぶりの「舞姫」再読。青空文庫で読むのは断念して本棚から文庫を探して読んだ。適度にフリガナがありこちらでは読めた。こうして見ると内容はともかく「舞姫」「うたかたの記」の文体は結構クセになりそう。好きな作品は「じいさんばあさん」、意外な純愛ものと「寒山拾得」。「阿...

高校の授業以来数十年ぶりの「舞姫」再読。青空文庫で読むのは断念して本棚から文庫を探して読んだ。適度にフリガナがありこちらでは読めた。こうして見ると内容はともかく「舞姫」「うたかたの記」の文体は結構クセになりそう。好きな作品は「じいさんばあさん」、意外な純愛ものと「寒山拾得」。「阿部一族」「堺事件」は読みづらかったけど印象的。どの作品も、私のレベルでしか咀嚼できないけれど鴎外見直しのいいきっかけとなりました。私の古い文庫の表紙はブランデンブルグ門だった。感慨深い。

Posted byブクログ

2013/04/05

先日興味深い話を聞いて検証してみようと思った♪ 【舞姫】の描写の中に宅内の様子が描かれるがその間取りに矛盾が生じるとか♪ 読み終わったら図面におこしてみよう♪

Posted byブクログ

2012/12/22

阿部一族が痛ましい。 武士社会と言うものの、命の軽視。 森鴎外の、「心を描かぬ」手法それもまた、痛ましさを覚える。 野蛮といえば野蛮だが、その精神の独自性と忍耐強さは、私たちの過去とは思われぬほど。

Posted byブクログ

2012/11/06

久しぶりに読み返してみた。「鶏」の石田小介、旦那に似てる。 鴎外は言文一致よりも古めかしい文語チックな文体のほうがつやっぽくて好き。

Posted byブクログ

2012/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高校生の時に課題図書として全部書き写した61ページ、文字数25000程度の作品。当時は書き写しで疲れて内容は全く読んでいなかったので、ずっと気になっていたので読んでみる。主君に切腹を許されなかった阿部弥一右衛門とその一族の話。読んでみて高校時代では理解も共感もできなかったと思う。阿部弥一右衛門が主君とソリが合わないところが現代サラリーマン生活とすごく相似する内容(切腹まではしないけど)。

Posted byブクログ

2012/06/08

じいさんばあさんが良かった。二人の初々しさの理由が最後にわかって、気が付いたら何度もうなずいていました。 他の話は少々読みづらかった。

Posted byブクログ

2012/05/03

中学以来、再び手にとってみた一冊。 ただ、感受性はあまり変わってないようで、「舞姫」については、未だにどこが名作なのか、さっぱり分からない。 中学時代から読解力が変わっていないという現実をつきつけられてしまった。 「阿部一族」は再読した現在でも、恐ろしい小説という感想。 武士...

中学以来、再び手にとってみた一冊。 ただ、感受性はあまり変わってないようで、「舞姫」については、未だにどこが名作なのか、さっぱり分からない。 中学時代から読解力が変わっていないという現実をつきつけられてしまった。 「阿部一族」は再読した現在でも、恐ろしい小説という感想。 武士社会において、「時代の精神」とどう折り合いをつけて生きて行くかという命題を、迫力のある筆致で突きつけてくる。 正直、中学時代も今も同じ様にビビりました。 夏目漱石の「こころ」と同じように「阿部一族」も明治天皇の崩御と乃木大将の殉死というのをモチーフにしているように感じた。 「阿部一族」は主君への個人的な忠義を殉死という形で表現する武士たちと、殉死を賛美する価値観が覆った社会の中の息苦しさをリアルに描いている。 特に、日本人が内包している問題のひとつである、「空気に流されやすさ」を物語の核としながら、それ自体が持つ狂気を読者に突きつけている。 「こころ」は殉死をカタルシスとして捉えているのに対し、「阿部一族」では、次から次へと死を誘う、空気の魔力といったものを感じさせる。 また、殉死というものをどう捉えるかということに対しても、漱石と鴎外では対照的で、「こころ」では古い時代の清算を通して、若い世代に対する新たな時代の創造を促しているのに対し、「阿部一族」では、過去の武士社会にその精神の根源を遡ることによって、日本人の精神構造自体を露にし問い直させていると感じた。 漱石は時代の終焉を描き、鴎外は継続して持ち続ける武士精神を問い直している印象である。 個人的には、鴎外の描く日本人の精神についての記述の方が深く胸に響いた。 また、本書に収録している「かのように」は神話と歴史に対する日本人の曖昧な意識に対して、婉曲的に批判した野新作。 「鶏」は落語のような滑稽な人間ドラマ。 「じいさんばあさん」は非常に短い小説ながら、ドラマのギッシリ詰まった厚みを感じる作品。 どれもオススメです。

Posted byブクログ

2012/04/19

馴染みは薄いはずの言葉なのに、 エリスの麗しさ、エリスへの止められない気持ち、決断できない人間らしい弱さ、最後の文にこめられたどうにもならない思いの丈が、現代語以上にビシビシ伝わってくるのが不思議です。 少ない分量に濃厚な内容もさることながら、「日本語」を再認識できる作品だと思...

馴染みは薄いはずの言葉なのに、 エリスの麗しさ、エリスへの止められない気持ち、決断できない人間らしい弱さ、最後の文にこめられたどうにもならない思いの丈が、現代語以上にビシビシ伝わってくるのが不思議です。 少ない分量に濃厚な内容もさることながら、「日本語」を再認識できる作品だと思いました。

Posted byブクログ