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行人 の商品レビュー

4.1

105件のお客様レビュー

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2009/10/04

07年2月。夏目漱石を読み返すシリーズの1作目。随分時代的な隔たりを感じた。うまく言い表せないが、世の中一般の精神的成熟度などの背景を、随分いろいろ想像させられた。

Posted byブクログ

2009/10/04

漱石の中でも、読むたびに色々な印象に出会ってはっとする作品。恐ろしくもなり、切なくもなり、苦しくもなる一冊。今回、読み直しての感想は、女って恐い、恐すぎる…というもの。一言で、女の凄み(笑)。近代人として自我の確立を目指す知識人男性の目には、女の自我(の萌芽)は、さぞかし得体の知...

漱石の中でも、読むたびに色々な印象に出会ってはっとする作品。恐ろしくもなり、切なくもなり、苦しくもなる一冊。今回、読み直しての感想は、女って恐い、恐すぎる…というもの。一言で、女の凄み(笑)。近代人として自我の確立を目指す知識人男性の目には、女の自我(の萌芽)は、さぞかし得体の知れない闇に映ったのだろう、と妙に納得。近代的自我の確立に引き裂かれる、明治期知識人の苦悩というモチーフは、漱石の作品中に散見されるところだろうが、本作では、近代的自我の問題が個人の内面にとどまらず、他者関係に拓かれざるを得ない点に着目しているところも興味深い。家族は既に、ウチに閉じた関係性からも逸脱しているのだった…。

Posted byブクログ

2009/10/04

最近なぜか急に読み直してる漱石ですが、これは漱石の中でも最高によく作られたお話だと思います。実際の嫂との関係が云々とかよく書かれてますが、そういうことを考えずに、普通に読んで面白いです。「坊ちゃん」の面白さとは別ものですが。

Posted byブクログ

2009/10/07

記念すべき初のブクログが、この前読み終わったこれ。マイブーム漱石。友達の章の三沢が語る精神病のお嬢さんのエピソードにキュン死しました。すげーよ漱石。一郎が主人公かと思ったら二郎。最後が手紙の形式で終わってて「こころ」風なんだけど、すごいずっしりきた。真剣そのものの一郎に。「自分が...

記念すべき初のブクログが、この前読み終わったこれ。マイブーム漱石。友達の章の三沢が語る精神病のお嬢さんのエピソードにキュン死しました。すげーよ漱石。一郎が主人公かと思ったら二郎。最後が手紙の形式で終わってて「こころ」風なんだけど、すごいずっしりきた。真剣そのものの一郎に。「自分が幸福でないものに、他を幸福にする力がありません」名文。

Posted byブクログ

2009/10/04

この本がものすごく好きで3冊くらい家にあります。今回のたびにも同行してもらったのですが。夏目漱石の話の中で筋立て自体はそんなにドラマチックではないのですが、人の感情の細やかさ、情けないほどの心の狭さが染みる。何度読んでもいいです。

Posted byブクログ